ギレルモ・デル・トロ監督おすすめ映画ランキング

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ギレルモ・デル・トロ監督おすすめ映画ランキング

独特の世界観と、日本リスペクトな特撮風怪獣や、演出が楽しい。また、描かれる人間ドラマも深く、考えさせられるものが多い。本人の人柄を含め、バッドエンドともとれる作品にも優しさや温かさを感じる魅力溢れる監督。

 

 

第5位.ギレルモ・デル・トロ「ヘルボーイ」

ギレルモ・デル・トロ「ヘルボーイ」がおすすめの理由

今作はアメコミの実写化である。アメコミの実写化というと、どうしても演出過剰な下品なアクション映画、お祭り映画といわれるただ派手なだけの映画、になることが多いが、この作品はギレルモ・デル・トロの手腕によって、かなりシックで、かっこいいよく、それでいてギレルモらしさもふんだんに楽しめる素晴らしい出来になっている。原作にはない、創作神話的要素を取り入れて、ラヴクラフトの怪物をモチーフにしたキャラクターが多く登場する、ラヴクラフトを真似て主人公を猫好きにするなど、リスペクトのあるパロディとしても見応えがあり、考えさせられる人間ドラマも盛り込んでいる。考え無しに映像を盛り込んでいない、かなり良いコミックの実写化だと思う。ビジュアルや美術、映像演出に関しては原作よりも格段に良くなっていて、それでいて自分の独特の世界観を前に押し出しすぎておらず、きちんと原作の魅力も伝えてくれている。ギレルモがコミックの実写化をすることはあまり多くないが、個性的、鬼才と言われるギレルモ・デル・トロの基礎力、映画を撮ることの適応力のようなものが顕著にみえるので、映画としての評価はいまいちだが私としては、とても好きな映画のひとつだ。

 

 

第4位.ギレルモ・デル・トロ「永遠のこどもたち」

ギレルモ・デル・トロ「永遠のこどもたち」がおすすめの理由

ギレルモ・デル・トロ、製作総指揮の作品。息子のイマジナリーフレンドの存在を心配する母の物語。ホラーテイストで、かつ最後のネタばらしで表面上バッドエンドとなるが、ただのびっくり系ホラー映画ではない。音響やイマジナリーフレンド達の見た目に恐怖こそするものの、実際は優しく、温かさに溢れている。母と子の心が通じる瞬間は涙無しには見られない。未来を見ている夫と違い、過去に縛られる母にしか見えなかった子供たちの姿がだんだんと愛おしく思えてくる。突然扉が空いたり、定番の、後ろ後ろ!という演出があったり、ホラー映画としてかなり怖いので、ホラーが苦手な人にはオススメできないし、先に述べた通り、表面上はバッドエンドなので、すっきり爽快という感じではない。けれど、生きていることの幸せとは死んでいることの幸せに勝るのかどうか、自分でも分からなくなる。そのくらい死後の世界の描き方が秀逸で、幸福とは本当に生きていることが前提にあるのだろうか?という疑問を抱かせる素晴らしい作品。

 

 

第3位.ギレルモ・デル・トロ「パンズ・ラビリンス」

ギレルモ・デル・トロ「パンズ・ラビリンス」がおすすめの理由

ザ ・ギレルモ・デル・トロという作品。とにかく美術、演出、キャラクターの造形にこだわっている。少女が迷い込んだ不思議な世界には醜く恐ろしい怪物が沢山蠢いている。しかしそこは彼女が辛い現実から逃れるために入り込んだ場所である。それなのにそこは決してビジュアルとして美しい世界ではない、けれど確かに優しさと温かさがあり、少女は色々なことを学び考える。バッドエンドともとれるラストに賛否のある作品だが、私は大好きだ。いちばん有名と思われる、掌に目玉がある化け物が特に好きで、妙な愛嬌を感じる。ポスターを見るだけで分かるように、かなり美しい映像が続く。シェイプオブウォーターもそうだが、美しくないものを美しく見せる技術がものすごいと思う。奇妙な怪物達がだんだんと芸術品のように見えてくる、そしてその美しさに見入っているうちに映画が終わっているという感じだ。ストーリーが、モヤモヤすることもあって、何度でもその世界に入り込んでギレルモ・デル・トロを理解しようとしてしまう。

 

 

第2位.ギレルモ・デル・トロ「シェイプ・オブ・ウォーター」

ギレルモ・デル・トロ「シェイプ・オブ・ウォーター」がおすすめの理由

アカデミー賞4部門、ゴールデングラブ賞2部門を受賞したこの作品は、最新作にしてギレルモの代表作となった。発達障害の女の子と、半魚人の恋愛を描いた作品だが、ただのメロドラマでもなければ、悲劇的な展開でもない。ただただ新しく、歳をとりながら新しい価値観に迎合して、人に認められるギレルモの感性は本当に素晴らしいと思う。構想としては、幼少期に大アマゾンの半魚人を観たときに、ヒロインと半魚人が結ばれなかったことが不服だったとしているが、それを、今の時代に引っ張り出してくることが素晴らしい。グレイテストショーマンのヒットなどで分かることから、現代は昔と違い、弱者が悲劇のヒロインとして、悲劇的な運命を辿る、または姿かたちが違うことで恋愛が成就しないというような、(シザーハンズのような)弱者を泣きの道具としてお話に出すことはあまり受け入れられなくなってきた。もちろん、その時代のそのような映画にも名作は何本もあるが、発達障害の女の子と半魚人が結ばれるお話、を今作ったことはギレルモの研ぎ澄まされた嗅覚によるものだと感心する。人間ドラマも非常に濃く、メッセージ性も強い。

 

 

第1位.ギレルモ・デル・トロ「パシフィック・リム」

ギレルモ・デル・トロ「パシフィック・リム」がおすすめの理由

ギレルモ・デル・トロを知らなくてもこの映画は知ってるという人も多いかもしれない。日本の特撮が大好きなギレルモが、どぅみてもマジンガーZのようなロボットで、ゴジラ(みたいな怪物)を倒す映画だ。しかしこのロボット映画は、ハリウッドにありがちな派手なアクション映画ではない。バカっぽい幼なじみも、ブロンドの嫌なやつも、自分に自信が無いオタクの主人公も出てこない。ただただお固く真面目で家族と国を心から想っているおじさん、が、ただただ淡々と戦い、死んでいく、とても地味な話だ。だが、フィクションのロボットと、それをリアルに淡々と、全身を使い動かすおじさんというコントラストがかっこいい。隅々まで気を配られた舞台設定と、魅力的な登場人物達、終始薄暗い中で繰り広げられる生死をかけた、しかし普段の生活の中の戦い。ストーリー、登場人物、演出、セリフ、全てに中毒性があり、シリアスで多少疲れも感じる映画にもかかわらず何度も見てしまう名作だ。

 

 

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