【2019年】貴志祐介おすすめの本ランキングTOP7

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【2019年】貴志祐介おすすめの本ランキングTOP7

貴志祐介の1番の魅力は、ラストにかけての面白さだと思います。それまで丁寧に書いてきた事件や登場人物たちの心情、伏線、それらを見事にまとめ、ラストに導く腕が素晴らしいです。そのため、続きが気になって一気に読み終えることが多々ありました。初めての貴志祐介作品は、映画化された「十三番目の人格 ISOLA」でしたが、映画で存在を知り、小説を読んでハマり、他の作品も一気に読んだ覚えがあります。読み終えた後の、面白かった!という満足感を毎回味わうことができます。貴志祐介さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.貴志祐介「十三番目の人格 ISOLA」

貴志祐介「十三番目の人格 ISOLA」がおすすめの理由

これは私が貴志祐介の作品と出会うきっかけとなった作品です。映画化されているこの作品は、リング0と同時上映されていて、初めはそっち目当てで観に行きました。しかし観てみると、多重人格という好みのテーマであったり、震災が題材とされていたりと、観終わった後も心に残るものでした。後に小説を読み、貴志祐介の文章の巧みさに惹かれました。優待離脱と、それに伴う人格の形成、真相へたどり着くまでの過程がとても面白くて一気に読みました。他にも漫画も出版されているので、そのうち読んでみたいと思います。映画版、小説版、漫画版とおそらく全て違いがあるとは思いますが、やはり私は小説版が一番好きです。映画だけではわからなかった、登場人物たちの背景や心情、そしてそれらを想像することで感じる恐怖、これは小説ならではの良さだと思います。

 

 

第6位.貴志祐介「天使の囀り」

貴志祐介「天使の囀り」がおすすめの理由

この作品を読んだ後、しばらくとある動物を見ると怖くなりました。その動物とは、この作品の恐怖の元となるものです。今回メインとなる事件は、アマゾンに行った調査隊が、次々と自殺してしまうというものでした。しかも、その自殺の仕方が奇妙でした。それぞれ自分が最も恐れていることや物をあえて選び、死んでいったのです。さらに死ぬ前に「天使の囀り」が聞こえるという言葉も残します。タイトルにもなっている、「天使の囀り」の正体が判明した時、ぞわっとする感覚を味わいました。アマゾンのある動物が原因で、人間がこのような行動を取ることになると判明し、それで解決というわけではありません。それを踏まえて、利用したり、のまれてしまったり、どれも恐ろしいものでした。ここまでの恐ろしさを感じるのは、テーマはもちろん、貴志祐介の素晴らしい文章あってこそです。ラストは読んだ人によって感じ方が違うと思いますが、私にとっては肌寒さを感じるものでした。

 

 

第5位.貴志祐介「鍵のかかった部屋」

貴志祐介「鍵のかかった部屋」がおすすめの理由

2012年にこのタイトルでドラマ化もされている、防犯探偵、榎本シリーズの作品です。この作品がはじめての榎本シリーズではないのですが、タイトルが密室ものであると分かりやすいから使われたのでしょう。この本には、表題作だけでなく、全部で4作品が収録されています。もちろん全てが密室ものです。密室の謎解きが好きな人にはたまらないシリーズですね。主人公の榎本は防犯ショップの店長で、防犯コンサルタントを職業にしていますが、裏の顔は泥棒です。そんな榎本と、弁護士の純子のコンビがまた面白いです。時には泥棒としての能力を有効活用し、事件解明していく流れが定番となっており、それが読んでいて楽しいところです。泥棒をやっておきながら、殺人は絶対許さない榎本が、自分の信念を持っていることがわかります。表題作には泥棒仲間で、それまで服役していた人物が出てきます。この話の密室は、一見自殺にしか見えませんでした。しかし真実を導き出すことができたのは、被害者は自殺などしないと信じる周りの身内と、榎本の探偵としての能力が発揮されたからです。この話や他の話も長くはないので、読みたい時にすぐ読めていいと思います。他のシリーズ作品も面白いので、おすすめです。

 

 

第4位.貴志祐介「硝子のハンマー」

貴志祐介「硝子のハンマー」がおすすめの理由

タイトルにもなっている、「硝子のハンマー」の正体がわかった時、その発想にすごい!と感動したことを覚えています。こちらも防犯探偵の榎本が活躍するシリーズということで、見事な密室でした。介護系の会社の社長が、完全な密室で撲殺されたという事件でしたが、あらゆる可能性を考えることができる榎本がすごいです。そして介護サル、介護ロボットという介護に関する発明などの存在も、普通の密室殺人とは違った味わいとなっており、楽しく読めました。こちらもドラマ化した「鍵のかかった部屋」シリーズの最後の話として映像化されています。ドラマでは榎本の人物像など違うところもありますが、トリックなどはちゃんと再現されていてよかったと思います。本来この硝子のハンマーが、榎本シリーズの一番はじめです。なので、この後シリーズ化するかどうかはそこまで考えて作られていないように感じます。榎本やその周りの人物が魅力的なので、シリーズ化してよかったと思います。

 

 

第3位.貴志祐介「クリムゾンの迷宮」

貴志祐介「クリムゾンの迷宮」がおすすめの理由

この作品は、主人公含め、男女数名がいきなり見ず知らずの場所で目がさめるところから始まります。今ではよく見られるようになった、いわゆる「デスゲーム」の部類でしょう。主人公たちはゴールを目指して彷徨うことになるのですが、その過程が面白い。ゲームブックの存在がこの作品をより読み応えのあるものにしています。そして逃げなければいけない鬼というのが、同じ人間だということ。まるで火星のような場所でありながら、ファンタジーではなく、全てきちんと現実的に書かれていました。そんな中で、食糧問題や、極限状態に陥った人間たちの行動、心理がこちらまで伝わってくるもので、その辺りがしっかり書かれていたのがよかったです。デスゲーム作品では定番の、主人公がゴールし、大金を手にして終わり、というだけではなく、主催の正体を突き止めようと次へ繋がるようにして終わります。しかも大金といっても、某博打漫画のような大金ではなく、こちらもまた現実的な金額。大金持ちになって終わるものではありませんでした。

 

 

第2位.貴志祐介「青の炎」

貴志祐介「青の炎」がおすすめの理由

「青の炎」は、一般的な炎のイメージである赤い炎に比べ、温度が高い。この作品の主人公の少年は、まさに「青の炎」のような人物でした。17歳というこれから大人になろうとする少年が、自分の妹と母を守るため、ある人物を殺そうとします。この少年は非常に頭が良く、計画の段階でそれがよく現れていました。しかし、この作品の見どころは、ミステリーものの楽しみであるトリックではありません。とにかく切ないのです。この少年視点で描かれる作品を読んでいると、どうしてこの少年はこんなに苦しい目に合わなければならなかったのだろう、と悲しくなります。そして警察が助けてくれないから自分でなんとかするという決意も、たくさん苦しんだ上でのものです。だからこそ、あのラストは本当に悲しいものでした。読み終えた後、しばらくその余韻が残ります。映画化もされているので、そちらもぜひ観てみたいと思います。

 

 

第1位.貴志祐介「黒い家」

貴志祐介「黒い家」がおすすめの理由

本当に怖いのは、幽霊や妖怪より人間だ、と私が強く思うきっかけとなった作品です。初めて読んだ日には、普通に生活している人たちが、本当に普通の人なのか、そもそも普通の人とはなんなのか、と考えて少し怖くなったのを覚えています。これを読んだ当時は、私自身ミステリーやホラー小説を読み慣れておらず、まだサイコパスという人々についての知識もほとんどありませんでした。だからこそ、この「黒い家」の住人たちの、ふと垣間見える暗黒面にぞっとしました。こんな人たちがいるのだと、初めて知りました。この作品も映画化や、漫画も刊行されているようなので、ぜひ見てみたいと思います。特に映画だと、この作品の恐ろしさを表現するのに適しているのでは、と思います。どこにサイコパスが潜んでいるかはわからない世の中、そういった人たちに一度目をつけられると恐ろしいことになると、この作品で強く感じました。

 

 

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