読書好き100人に聞いた!おすすめの村上春樹作品ランキング


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村上春樹さんについて

小説家、翻訳家。京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市・芦屋市育ち。早稲田大卒業。1979年「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞しデビュー。1987年発表の『ノルウェイの森』は1000万部を超えるベストセラー。2006年、フランツ・カフカ賞をアジア人として初めて受賞。毎年ノーベル文学賞候補として名前が挙がる。

おすすめの村上春樹作品ランキング

読書好きの方100人に聞いた村上春樹さんのおすすめ作品ランキングです。ぜひ村上春樹さんの作品を読む際の参考にしてみてください。

 

12位タイ. 村上春樹「アフターダーク」(2票)

村上春樹「アフターダーク」の内容

真夜中から空が白むまでのあいだ、どこかでひっそりと深淵が口を開ける。時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。フード付きパーカにブルージーンズという姿の彼女のもとに、ひとりの男性が近づいて声をかける。そして、同じ時刻、ある視線が、もう1人の若い女性をとらえる――。新しい小説世界に向かう、村上春樹の長編。

村上春樹「アフターダーク」がおすすめの理由

深夜に一人で散歩することが好きな私にとってこの本は、もしかしたら今私が見ているあのファミレスでこういう物語が現実として発生しているのかもしれないと、日常的感覚で親しみを持ち続けられる内容になっているから好きでおすすめしたい作品です。村上春樹作品は基本的に出てくるジャズの曲等具体的に現実と強く結びつけられた情報が多いので、ただ読んでいるだけでは理解しきれない部分も多いと思います。もちろんこの物語の中でもそういう情報は多々出てくるので、知っていた方がより読書を楽しめると思います。しかしこの話の中に登場する中立的な不思議な視点役の「私たち」になったつもりで読んでいけば、淡々と読み続けて観察者の気分を楽しめる少し他の村上春樹作品とは変わったものだと思うでしょう。村上春樹作品とはこういうものだろうという固定観念をお持ちの方に、ぜひ読んでいただきたいです。(20代女性)

決して明るくはなく、軽妙でもなく、村上春樹の作品の中ではそれほど目立つ存在でもないが、私は何故かこの作品が好きでしょうがない。救いようのない気分の時に読むと、人生に価値が無いのなんか当たり前で、だからってどうっててこともないと思えるからだという気がする。意味があろうとなかろうと、とりあえず生きているしかないのだ。そのうち、もしかしたら少しくらいはいいことがあるかもしれない。なかったとしても、たいしたことではない。この本を読んだところで、世界は変わらない。が、もう一度これを読みたい気分になるまでなんとか生きていけそうだと、読み終わるたびにいつも思う。(40代女性)

 

 

12位タイ. 村上春樹「うずまき猫の見つけ方」 (2票)

村上春樹「うずまき猫の見つけ方」の内容

1993~95年、アメリカ・ケンブリッジに住み、ボストン・マラソンを走り、愛車を盗まれ、通販で猫の時計を買い、小説を書く日々。村上春樹のロード・エッセイ。カラー写真と絵満載。

村上春樹「うずまき猫の見つけ方」がおすすめの理由

1993年から2年間のアメリカ滞在記とも言えるエッセイ集です。マラソン大会のことから、音楽のこと、旅先のこと、そして猫のことがたくさん。村上春樹の気の向くままに、色々なことが書かれているところが気に入っています。「やがて哀しき外国語」の続編という位置づけになりますが、雰囲気は異なっていて、作者自身、肩の力を抜いてのんびりとした感じで書いたとあとがきにあります。そのために、リラックスしたい時に読むのにぴったりです。安西水丸と陽子夫人の絵と写真が所どころに差し込まれているのも、おすすめの理由で、読む楽しみだけでなく見る楽しみもこの本にはあります。(40代女性)

この作品は、村上春樹さんが1990年代中頃のアメリカ滞在中に雑誌に連載していたエッセイをまとめたものです。フルマラソンに参加したときの話や車を盗まれたこと、通信販売にまつわる話やジャマイカへの小旅行などが、肩の力が抜けたような筆致で綴られており、こちらも気楽にのんびりと読むことができます。なかでもあちこちで出会う猫たちとのエピソードは、村上さんの奥さんが撮影した写真とともに猫好きな人にはたまらないのではないでしょうか。初めての村上作品としても、手に取りやすい一冊だと思います。(40代男性)

 

 

12位. 村上春樹「かえるくん、東京を救う」(2票)

村上春樹「かえるくん、東京を救う」の内容

かえるくんとみみずくんの凄絶な戦いを描いた村上春樹の傑作短編

村上春樹「かえるくん、東京を救う」がおすすめの理由

この短さで、この面白さ。さすが村上春樹としか言いようがない村上春樹の中のファンタジー小説。本を読みなれていれば中学生くらいから楽しめる内容だと思います。近年頻発する災害や環境問題を「みみずくん」や「かえるくん」という子供にもなじみやすいネーミングの登場人物で描くことで重たい問題を幅広い年代に読みやすくしているところが魅力です。本当に「かえるくん」は主人公の前に現れたのか。はたまた主人公の泡沫の夢だったのか。何度読んでも考えさせられる物語です。(30代女性)

タイトルからすると、なんだろう?ファンタジー系なのかな?と思ってしまいますが、いえいえこの作品はハートフルロマンです、と見せかけた夢オチです。まず、家に帰ったらかえるくんがいる、という意味のわからないところから、この物語ははじまるのですが、このよく意味のわからない空間にするりと引っ張り込まれてしまうところがやはり村上春樹作品のすごさだと、読み進めながらそんなことを考えている自分がいました。目に見えているものの何が真実で何が嘘なのか、堂々巡りを繰り返す面白さ、というのが一番のポイントかと思います。(20代女性)

 

 

12位タイ. 村上春樹「村上ラヂオ」(2票)

村上春樹「村上ラヂオ」の内容

しみじみ、ほのぼの。あなたの心にすとんとしみるエッセイ集。村上春樹の50のエッセイと大橋歩の銅版画101点のコラボレーション。『anan』連載から抜粋、加筆修正。新たに挿し絵を加えて単行本化。

村上春樹「村上ラヂオ」がおすすめの理由

アンアンの連載が2冊に納められていて、とても読みやすいです。小話と言ってよいのかわかりませんが、恋愛の話や日々の些細な出来事等々、ゲラゲラ笑うほどじゃないけど何か込み上げてきてププッと笑ってしまうような話が多いです。でも決して笑い話ばかりではなく、なるほどと思わず感心してしまうロマンチックな話もあったりするので、読んでいて飽きません。安西水丸さんの絵も話の雰囲気に合っていて余計に笑えます。どちらかというとマニアックな笑いですが、村上春樹さんの他のエッセイよりはかなり読みやすかったように思います。(30代女性)

この本は村上春樹さんのエッセイ集です。 食事のことや音楽、動物のことなど誰にでも共感できたり笑えたりする内容で気軽に読み進めることができ、春樹さんの日常生活の一コマが覗き見できるような感じです。小説家の何気ない日常の中での感じ方を、一般人がおすそ分けのように感じさせてもらいながら読める内容です。また内容自体が重いテーマなどは扱っていないところは疲れないし、すごく良い点だなと私は思いました。 村上春樹さんの小説に抵抗があり読みにくいと思っている人ほど、この本から読んでみてはいかがかなと思います。 短編集で読みやすく、さらっと読めるのでハルキストはもちろんですが、ハルキストと称される方じゃない人にも是非オススメしたいです。(20代女性)

 

 

12位. 村上春樹「東京奇譚集」(2票)

村上春樹「東京奇譚集」の内容

肉親の失踪、理不尽な死別、名前の忘却……。大切なものを突然に奪われた人々が、都会の片隅で迷い込んだのは、偶然と驚きにみちた世界だった。孤独なピアノ調律師の心に兆した微かな光の行方を追う「偶然の旅人」。サーファーの息子を喪くした母の人生を描く「ハナレイ・ベイ」など、見慣れた世界の一瞬の盲点にかき消えたものたちの不可思議な運命を辿る5つの物語。

村上春樹「東京奇譚集」がおすすめの理由

村上春樹の2005年の短編小説集です。『アンダーグラウンド』以後の村上春樹は、作品の中に現代社会を思わせる描写やキャラクターを入れることが多く、長編ではどうしても暗さや深刻なイメージを想起させることがありますが、短編集である『東京奇譚集』は、良い意味で肩の力が抜けており、村上春樹独特の不思議な世界観がより浮かび上がっています。『品川猿』、『日々移動する腎臓のかたちをした石』などタイトルを見ただけで、不思議な作品が並んでおり、内容はもっと不思議で、寓話性に溢れています。一体この描写は何を意味するのだろう、と考えるのが村上春樹作品の醍醐味の一つであり、その理由のわからなさ、解釈の広さが人気の秘訣とも言えます。フランツ・カフカやトルーマン・カポーティにも通ずる不可思議でちょっとシュールな世界観を、肩の力を抜いて楽しめる短編集です。(20代男性)

この本は短編集なのですが、それぞれの作品が実験的でありながら完成度が高く、その文章の巧みさに唸らされます。会話や比喩が秀逸で思わずニヤッとしてしまう事も。物語は現実と非現実が混ざり合い、読むうちにそこに引き込まれていきます。文字を追っている間に不思議な世界に包まれる感覚が味わえるのではないでしょうか。村上春樹の小説を初めて読むという人も入っていき易いと思います。全編を通してユーモアとほのかな温かさが感じられる短編集です。(30代男性)

 

 

8位タイ. 村上春樹「アンダーグラウンド」(3票)

村上春樹「アンダーグラウンド」の内容

1995年3月20日の朝、東京の地下でほんとうに何が起こったのか。同年1月の阪神大震災につづいて日本中を震撼させたオウム真理教団による地下鉄サリン事件。この事件を境に日本人はどこへ行こうとしているのか、62人の関係者にインタビューを重ね、村上春樹が真相に迫るノンフィクション書き下ろし。

村上春樹「アンダーグラウンド」がおすすめの理由

地下鉄サリン事件について被害者にインタビューした内容をまとめたノンフィクションですが、被害を受けた人がどのような行動をとったのかという事が、極めて分かり易く書かれています。この事件に関しては、加害者であるオウム真理教側の事は膨大な量の報道がなされていたのにも関わらず、被害者側がその時どう行動したのかという事については余りにも少ない報道だったように感じた人は多かったのではないでしょか。地下鉄サリン事件の本質が見えてくる作品だと思います。(60代男性)

村上春樹さんといえば小説が人気ですが、私は「アンダーグラウンド」をお勧めします。この本は、地下鉄サリン事件の被害者へのインタビューを書き下ろししたものです。日本で起きた無差別テロ事件の恐ろしさを普通のマスメディアでは報じない部分まで書かれています。巻き込まれた駅員さんや重度の障害が残った乗客などのインタビューは、普通に生活をしていて突然被害に遭うことの恐ろしさと無念さが残る内容です。
村上春樹が書き下しすることに、とても意味があった作品だと思います。(30代女性)

地下鉄サリン事件に居合わせた人達、加害者側のオウム真理教信者、元信者などへのインタビュー集。昨日までの日常がただその朝その地下鉄に乗り合わせていただけで全く別のものに変わってしまい、二度と元には戻らない…村上さんの中庸で丁寧なインタビューでそのまま描かれています。当時地方から出て東京の大学に通う学生だった自分。その電車に乗っていたかもしれなかった自分。また当時も学内でサークル活動を装った宗教勧誘が行われていました。勧誘していたのは一見どこにでもいる普通の学生でした。もしかしたら加害者の立場になっていたかもしれない自分。普通の人達が巻き込まれていったオウムという現象そしてサリン事件について深く考えさせられました。オウムを知らない若い世代にもぜひおすすめしたいです。(40代女性)

 

 

8位タイ. 村上春樹「スプートニクの恋人」(3票)

村上春樹「スプートニクの恋人」の内容

この世の物とは思えない奇妙な恋の物語。22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。――そんなとても奇妙な、この世のものとは思えないラブ・ストーリー!!

村上春樹「スプートニクの恋人」がおすすめの理由

上下巻に分かれておらず、1冊で濃厚な物語を楽しめるので本が苦手な方でも読みやすいです。現に本が苦手だった友人もこの本から村上春樹に目覚めていました。 主人公とすみれとの距離感がすごく好きで、気持ちを伝える事なく最初は仲のいい友人だったのが、すみれの消失で自分の中のすみれの存在の大きさを知り、世界を奔走する主人公、この言葉に表さない気持ちの強さが表現されていてすごいです。実際は絶対にありえないシチュエーションでもすごく身近に感じて、読み終わったときの喜びのような寂しさのような不思議な気持ちにさせてくれます。冒頭の「スプートニク」の説明だけでとても切なくなります。(20代女性)

「スプトーニク」という言葉は「旅は道連れ」という意味のロシア語からきているらしいです。あまり内容を紹介してしまうとネタバレになってしまうので控えますが、ラストが特に村上春樹らしくて好きなので、人に聞かれたときにはこちらの作品をおすすめしています。村上春樹が読みづらいと思っている方も恋愛なんかが絡んでいるので読みやすいのではないかと思います。あくまでもわたしの意見ですが。もちろん、”理解というものはつねに誤解の総体に過ぎない”など村上語録もたくさん出てきます。(30代女性)

「22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。」という書き出しにまず惹かれた。それまでも村上春樹の著作を読んだことはあったが、この『スプートニクの恋人』は冒頭から私の心をつかんで離さなかった。すみれが恋に落ちたときの描写が秀逸で、美しい。そしてこの作品はすみれの恋物語ではない。語り部である「ぼく」の変化の物語であると思う。すみれが姿を消してからの展開がすさまじい。村上春樹の小説は言い回しが独特で読みづらいと感じる人も少なくないと思うが、「ぼく」がほぼずっとすみれのことだけを考えているからか他の著作に比べて美しいのでぜひ多くの人に読んでほしい。(20代女性)

 

 

8位タイ. 村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」(3票)

村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」の内容

『羊をめぐる冒険』から4年、激しく雪の降りしきる札幌の街から「僕」の新しい冒険が始まる。奇妙で複雑なダンス・ステップを踏みながら「僕」はその暗く危険な運命の迷路をすり抜けていく。70年代の魂の遍歴を辿った著者が80年代を舞台に、新たな価値を求めて闇と光の交錯を鮮やかに描きあげた話題作。

村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」がおすすめの理由

「羊」シリーズの完結編なあたる作品。人はどう生きていくべきかという「問い」に対し、人生を「ダンス」に例え、きちんとステップを踏む=そこにある日々の営みをひとつひとつこなしていくこと、しかないのだと「羊」は答える。主な登場人物は、主人公とその恋人・親友・少女であるが、私たちが特に共感するのは親友・五反田君ではないだろうか。彼は飛び抜けた才能と経歴の持ち主でありながら、全てを手に入れた人間が苦悩を抱えて堂々廻りに陥っている姿は、凡人と全く変わらない。誰もが抱える空虚さ、喪失感を静かに美しく見つめた小説である。(40代女性)

ダンス・ダンス・ダンスは、「風の歌を聴け」、「1973年のピンボール」、「羊をめぐる冒険」からなる羊三部作の総括である「ダンス・ダンス・ダンス」で構成されていますが、話の流れは、主人公の「僕」が三部作の中で失くしたものを探し再生すると言うものですが、先の三部作を読まなくても読み応えがあります。物語内でのキャラクターの位置づけも難解ではなく、テンポ良く読めるので飽きがこないのも魅力です。「ダンス・ダンス・ダンス」を先に読み、それから三部作を回想するスタンスで読むと更に楽しくなる不思議な作品で、村上春樹の入門本としてもおすすめです。(40代男性)

とにかく文章がなめらかで読みやすい。村上春樹の文章力は世界でトップだと思いますが、その中でもこの作品の文章は際立って良いと思います。 登場人物が魅力的なのも良い点です。主人公と深い仲になるユミヨシさんや、複雑な家庭で生まれ育った感性豊かなユキという少女や、心に闇を抱えている俳優の五反田くんなど、親しみを持てる登場人物がたくさん出てきます。 個人的には、村上春樹の最高傑作だと思っています。小説というジャンルにおいて人類が到達できる限界点に、村上春樹はこの作品で到達したのではないでしょうか。(30代男性)

 

 

8位タイ. 村上春樹「遠い太鼓」(3票)

村上春樹「遠い太鼓」の内容

ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえてきた。その音を聞いているうちに、僕はどうしても長い旅に出たくなったのだ――。40歳になろうとしていた著者は、ある思いに駆られて日本を後にし、ギリシャ・イタリアへ長い旅に出る。『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』を書き上げ、作家としての転換期となった、三年間の異国生活のスケッチブック。

村上春樹「遠い太鼓」がおすすめの理由

これは村上春樹自身が奥さんと2人でギリシアとイタリアで生活していた時代の実話がかかれています。 旅好きな人にはたまらないですし、お酒と音楽を愛し、バーまで持っていた村上春樹のそのお酒の飲み方と音楽への愛も所々感じられるこの作品は、村上春樹のプライベートが垣間見えるという点でもおすすめです。 特にセミリタイアをして海外で生活したいなと考えている人や、ストレスが溜まったいる人には夢の世界に行けるおすすめの1冊です。(30代女性)

1986年秋からの3年間に書かれた旅行記です。旅行記と言っても、次から次へとホテルを渡り歩いていて旅をしていたわけではなく、ギリシャとイタリアの中で、ある一定の期間は同じところに留まり、作家の仕事を続け、一定の期間がくると、また別の場所へ移りしばらく滞在するという生活スタイル。その間に起こった日々のことが書かれているのですが、時に小説を書くということの苦しさのようなことにも触れられており、ギリシャとイタリアの旅行記としても楽しめると同時に、小説を書き続ける村上春樹を通して、自分を見つめ直すのにもよい内容です。しんみりしたり、くすりと笑ったり、一緒に憤ってみたり、3年分ですので、たっぷりと時間をかけて楽しめる本です。(40代女性)

村上さんが1986年から1989年までの3年間、イタリアやギリシアで暮らした経験を描いたエッセイです。ただの旅行記ではなく、村上さんの視点から見たヨーロッパの暮らしが丁寧に描かれていて面白いです。この本を読んで。どうしてもボローニャという町に行ってみたくなり、実際に訪れてみました。村上さんがおすすめするだけあって、とても素敵なところでした。この本に出会い、ボローニャを知ることができて本当に良かったです。(40代女性)

 

 

7位. 村上春樹「風の歌を聴け」 (4票)

村上春樹「風の歌を聴け」の内容

村上春樹のデビュー作
1970年夏、あの日の風は、ものうく、ほろ苦く通りすぎていった。僕たちの夢は、もう戻りはしない――。群像新人賞を受賞したデビュー作

1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。

村上春樹「風の歌を聴け」がおすすめの理由

村上春樹のデビュー作で、「鼠3部作」の1作目でもあり、彼の作風の原点ともいえる作品です。「僕」と「鼠」の、ひと夏の出来事が描かれた青春小説で、村上春樹の長編小説の中ではボリュームも少なく登場人物も少ないので読みやすい部類です。「ジェイズバー」など、時代を感じさせる部分も含めて、情景描写がすばらしく、夏または夏の終わりに読みたくなる1冊です。私はときどきこの作品を読み返しますが、読むと必ず枝豆とビールが欲しくなります。(30代女性)

村上春樹のデビュー作です。その当時の日本文学に無い新しいものを感じはしましたが、はっきり言って好きにはなれませんでした。いかにも翻訳風の文章や外国風の設定などが気障に感じられて「この作者の本はもう読むことはもうないだろう」と思いました。しかし作品の中のちょっとした一言やちょっとした場面がなぜか脳内に残って、気が付いたら次の作品を買って読んでいました。最初の一作から不思議なパワーがあった村上作品ということで、まだ読んでいない方にはお勧めしたいです。(50代女性)

人生は風のようであり、誰にもそれを正確に捉えることなんてできない、というようなことがテーマになっているように思います。この本を読むと、いろいろな悩みを抱えて生きている自分の生というものが、実は自分の思っているような「物語」なんかじゃなく、もっと捉えどころのない、しかし、それ故に愛おしいものなのかもしれないと感じさせられます。世界のすべてのことを書くことはできないかもしれないけれど、ほんの小さな幸せなら書けるかもしれない。同じように私たちも、自分にできる小さなことを一生懸命に頑張ればよいのだと、この本を読むたびに、励まされるような気がします。(20代男性)

村上春樹のデビュー作。 どこか知らない地を旅したあとの、少しの感傷が残るような作品。 メッセージ性や面白いストーリーやびっくりするオチもなく、浮遊しているように話が進むのだけれど、魅力的な登場人物と綺麗な文章があれば、それだけで素晴らしく、そしてそれが前提条件としては何よりも大事なんだと思わされます。 ひとつ間違えばとてつもなく痛い内容なのに、それを低い温度で保つ独特なバランスはさすがだし、その後多くのファンを生み出したことも納得できる。(30代女性)

 

 

6位. 村上春樹「羊をめぐる冒険」(5票)

村上春樹「羊をめぐる冒険」の内容

野間文芸新人賞受賞作

1通の手紙から羊をめぐる冒険が始まった 消印は1978年5月――北海道発

あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている21歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。北海道に渡ったらしい<鼠>の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。

村上春樹「羊をめぐる冒険」がおすすめの理由

まず村上春樹さんの文章らしく、描写がとても綺麗なところがおすすめのポイントです。セックスの話題や生殖器の話題などが上がり、それ自体は綺麗なものではないはずなのですが、そういった話題や描写が苦手な人でも読めるくらいに綺麗だと思います。比喩の使い方がそういった話題の生々しさを残しつつも、絶妙に読みやすくしています。またタイトルの通りこのお話の主人公は冒険をすることになるのですが、なかなか主人公は冒険に出かけません。しかしそのじれったさが冒険に出た後も淡々としつつも細やかなところに目を配る主人公らしくて、村上春樹さんの綺麗な描写をたっぷり楽しめる要素に繋がっています。(20代女性)

まさに村上春樹さんの世界観を覗いてみることができる小説。書きたいもの、表現したいものの根源がここに存在していると感じられる作品だと思うのです。村上さんのリズム感のある文章、独特な言葉の選択や言い回し、私が村上ファンであるポイントが特に強く出ている作品で、またたぶん風変わりな設定に村上さんに対する好き嫌いが分かれる作品でもあるでしょう。ちょうどもっともセンシティブなティーンエイジャーの頃に読んだため、何かしらの影響も受けたのかもしれません。時代は変わり、現在の10代の方は異なる読後感をもつと思いますが、きっとみずみずしい感性に触れるものがあると思います。(40代女性)

この作品自体は上下巻出ていますが、続編で何作か出ています。それがこの作品のよさの1つではありますが、背中に星がある羊を探して冒険していきます。その冒険を背景に、いろんな人物が絡み、複雑な人間関係がユーモラス、かつシリアスに描かれています。 村上春樹の作品の特徴である、童話とフィクションとの融合の最高傑作とも言えるシリーズです。枝分かれしていく人間関係が想像を掻き立て、体験したことのないような世界へ連れて行ってくれる。それがこの本をオススメする理由です。(20代女性)

“旅に出たくなる文学や映画が好きです。「羊をめぐる冒険」は高校のころに読んだ村上作品のなかでも好きな作品で、自分も夏休みに友達二人で北海道へ旅行しました。 その時の思いでと作品後半のイメージがかぶります。鼠がいなくなる場面や、ゆっくりフェードアウトするかのような、静かな最後がとても印象に残っています。 村上作品の主人公は総じて閉じた印象がありますが、タイトルにある「冒険」というキーワードと不釣り合いな「僕」の北の異世界めぐりは当時とてもかっこよく感じられたものでした。(40代男性)

村上さんの小説のなかでも、物語の展開が非常にわかりやすく、ミステリー的な色合いが濃い小説なので、ページ数のわりには一気に読めてしまう作品です。 広告代理店に務める主人公が、「先生」と呼ばれる右翼の大物に指示され、星形の斑紋がついた羊を探すというストーリーで、その「先生」と主人公が出会うシーンが僕にとって一番印象に残っています。この「先生」によって、主人公がありふれた暮らしを離れ、得体の知れない闇の世界に足を踏み入れていく感覚が伝わってきて、ぞくぞくしました。 とにかくストーリーの面白さという点では、数ある村上作品のなかでも一、二を争う作品だと思います。(20代男性)

 

 

3位. 村上春樹「海辺のカフカ」(8票)

村上春樹「海辺のカフカ」の内容

「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。

村上春樹「海辺のカフカ」がおすすめの理由

村上作品では珍しい10代の少年が主人公の小説です。私は女性なので少年時代の心の変化などは経験がありませんが、主人公の純粋な言動などが文字を通してすっと心に入ってきて、とても読みやすかったです。村上作品ならではのよく分からない世界がこの作品では軽いタッチで展開していて、そこも面白かったです。謎が残る場面があり、何度読んでもどちらが正解なのか分からなくてもどかしいですが、読み手の勝手な推測でいいのかなと思いました。(30代女性)

もともと村上春樹さんのお話は好きで読んでいたのですが、この物語の主人公である「カフカ」が15歳という当時同年代だったこともあり、とても印象に残っています。「15歳のカフカ」と「猫とお話ができるナカタさん」の2人の話から構成されている話ですが、最初読み始めは謎だらけで全く意味が分かりません。ただ読み進めていくうちにその謎がどんどん解明されていくので推理小説の要素もあり、主人公の一人のナカタさんが猫とお話をするファンタジー的な要素もあります。一方で暴力的な残虐な表現も出てくるので、メリハリがあって最後まであっという間に読めてしましました。(30代女性)

英訳版が、米国のファンタジー小説の文学賞を受賞しています。上下二巻の長編小説です。 この本がオススメの理由は、謎が解決されないところのように思います。もちろん、伏線が回収されなくて、もやもやするという意見もあるかと思います。しかし、この物語はカフカを描いたもので、それで良いのです。謎は、読者の想像力に任されているのではないでしょうか。そして、やはり村上作品なので言葉の美しさ、独特のリズム、言い回し、素晴らしく丁寧に描かれた情景描写。ずーっとこの作品の世界観に浸っていたい気持ちになります。私は凄く好きな作品です。(20代女性)

最終的に少年は現実へ戻ることを決意し、岡山から新幹線に乗って東京への帰途につく。 舞台設定の図書館が、とても魅力的で、その描写を読むだけで、この物語の世界にぐーっと引き込まれます。主人公カフカの遭遇する出来事と彼の成長を追いながら、一気に読んでいくのも楽しいのですが、個人的には、昔、神隠しにあった生徒の生き残りであるナカタという人物が圧倒的に面白く、ナカタを追いながら読んでいくと違った楽しみ方もできます。こんな人、見たことない!もしいるなら、会ってみたい!もう一人の主人公の物語も、謎だらけながら面白く、いろんな読み方ができる、何度も手に取りたくなる本です。(50代女性)

この小説の主人公は二人。父親との関係が上手くいかず、学校生活にも馴染めないがそれでも人生をタフに生きていきたい少年・田村カフカと、自我を失って生きる老人・中田さんが、それぞれのストーリーの中をたどっていき、物語は最後にひとつになる。長編小説だが、読みやすい文体とぐんぐん展開していくストーリーで、一気に読めてしまう。登場人物のキャラクターそれぞれが個性的で魅力的。人間は生きていく上で自らのエゴで自分を傷つけ、トラウマや喪失感を抱え、それでも希望を持って自分らしく生きていける…そんな勇気をくれる小説だといえる。(40代女性)

15歳の少年の成長の物語を、30代になって改めて読み返してみたら本当によかった。 当時の自分には分からなかっただろうし、今必要なことがたくさん詰まっていると思う。 自分の内面にきちんと向き合っていく主人公を通して、自分自身を見つめることができた気がする。 無意識に避けていたことと向き合う勇気みたいなものをもらえた。 かなり抽象的でメタファリアルな描写が多いのに、すごく現実的なところにエネルギーをもらえるすごく不思議な本だと思った。(30代女性)

不思議な内容でしたが、私が村上春樹さんの本で好きな「繋がり」が出てくる内容なので、上下ありますがあっという間に読めます。話と話が途中で繋がったと気づいたときはとても興奮します。喋り方が憎めない老人ナカタさんや美青年だと思っていたら実は女だった大島さんが魅力的な登場人物でとても面白いです。物語全体的に暗いですが、なぜか明るく感じてしまうのはきっとユーモア溢れる登場人物だからだと思います。いつもと違う小説を読みたい人、現実逃避したい人におススメです。(30代女性)

村上春樹さんの小説は難解なところが多いですが、海辺のカフカは比較的読みやすかったように感じます。また、個性豊かなキャラクターと随所に印象に残る言葉が散りばめられており、現実離れした小説の世界であっても日々の生活に当てはめて考えさせられることが多かったです。所々に登場人物がそれぞれの人生観や価値観などを語る場面があり、魅力的なものや腑に落ちるもの、心に突き刺さるものが多く、何度も読み直したいと思わせてくれる作品でした。(20代女性)

 

 

3位. 村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(8票)

村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の内容

多崎つくるは鉄道の駅をつくっている。名古屋での高校時代、四人の男女の親友と完璧な調和を成す関係を結んでいたが、大学時代のある日突然、四人から絶縁を申し渡された。理由も告げられずに。死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時何が起きたのか探り始めるのだった。

村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」がおすすめの理由

主人公の細かな心情や情景など、想像するのが面白くなる本でした。 多くの人が思い出深く残っているであろう高校時代の友人とのことが、彼の中で解決出来ずにいた辛さがどことなく共感出来るような気がしたのと、解決に向かっていく興味深さがありました。 現在と過去を行き来し思い出しながら話しが進んでいくのですが、なさそうでありそうな内容がまた、のめり込んだ要因かと思います。 そして、ものの例え方がまた、想像を膨らませられる言葉の表現で更に素晴らしいと思いました。(30代女性)

ミステリーのようでもあり村上春樹ならではのファンタジーの要素も入っているような不思議な世界観の小説です。主人公の多崎つくるは、どこにでもいそうな普通の男性で、大学時代に彼の周りで起こった謎の出来事が彼を変え、彼自身の行動により少しずつその謎が解けて行く過程が面白く、引き込まれます。学生時代の仲良しグループの話なので、共感出来る部分もありますが、後半まで読み進めていくと徐々にミステリーのような話が増えてきて一気に読み終えてしまいました。結末がわかったうえで何度か読み返してみると、主人公以外の登場人物にも感情移入でき、色々な見方や考え方ができます。村上春樹の作品はいくつも読んでいますが、一番のオススメ小説です。(30代女性)

学生時代には誰もが一つ二つ思い出すと痛い気持ちになる出来事があると思う。 10代の頃は、友人と濃密な時間を過ごしたにもかかわらず、疎遠になってしまったこととか、そんなほのかな切なさを思い起こさせる小説。 つくるはそれを掘り起こして、たくさんの事実を知るが、また巡礼の旅に出るのかもしれないと予感を感じさせた。 淡々としているつくるが、苦しみ抜いている姿が、人間らしくて魅力的だった。 小説の世界観に引き込まれて、読み進めることが自分の心を整理することのような気がする。(30代女性)

村上作品としては比較的読みやすい作品だと思っています。一冊で完結しているところも村上作品の入門としてお勧めです。 内容としては学生の頃の5人組のうち主人公多崎つくるだけ色をもっていないことにより、意味も解らずグループから嫌われたことがトラウマとなっており、それを克服するために物語が進んでいくのですが、「ふわふわ」とした感じはあるのに他の作品と比べると「怖い」と感じることが少ないため安心して読み進めていくことができます。村上作品は「ふしぎ」という感覚が時として「恐怖」に代わることが時としてあったのですがこの作品はそのようなことがなかったので最初に読む作品としてお勧めです。(30代男性)

今まで読んだ中ではダントツに読みやすく、次の展開が気になってページを次々めくってしまいました。ページ数が多いもの(「1Q84」や「海辺のカフカ」など)は途中でどうしても飽きが来てしまう部分があるのですが、ちょうどいいページ数でした。名前に色がつく友人達に仲間はずれにされた謎をといていく設定が面白かった。また村上春樹さんの美しい文体が好きなのですが、こちらの作品でももちろん随所に感じられて大満足でした。(30代女性)

高校時代に親しかった男女4人の友人にはいずれも色があった。すなわち赤松、青海、白根、黒埜。だから多崎つくるが「色彩を持たない」なのだ。大学生になって突然理由も告げられず4人から絶交されたつくるはひどく傷ついたが、なんとか自分に折り合いをつけて生きてきた。つくるは36歳の駅舎設計技師になり、年上の恋人から突然の絶交の理由を探るべきと背中を押され、彼らを訪ねる旅に出る。これが「巡礼」で、シロが死に、また彼女が皆につくるにレイプされて妊娠したことが、絶交の理由だったことを知る。アカ、アオを訪ね、とうとうフィンランドまでクロを訪ねるところがとてもいい。クロとの会話、つくるのいかにも色がない無色透明(というより清廉潔白)な感じの性格も。最後まで、なぜシロがレイプされたのか、何年か後に殺されたのかはわからないけれど、絶交の理由はわかり、つくるの中ではひとつの幕が閉じられた。だから年上の恋人・沙羅に対して正直になれた。これから、つくると沙羅がどうなるのかはわからないけれど、やることをやってすっきりした感じ。人生の中で積み残した仕事をし終えた感じ。だから読後感がよい、のでおすすめです。(50代女性)

2016年11月時点で一番新しい長編小説で、現在も乗りに乗っている村上春樹氏を堪能できます。 書き出しの一行目から読者をぐいと引きつける力は今も健在で、 早く先を知りたいと思わせるパワーは、純文学の作家では他に類を見ないと言えます。 主人公に感情移入して読み進めていくと、自ずと読者も巡礼の旅に駆り出され、 読了後は癒しと赦しで胸がいっぱいになります。 今回は読者への親切なのか、落としどころをつけてもらっています。 それでもあちこちに残る“謎”で、読者の想像力をかき立てる楽しみ方も相変わらず魅力です。(40代女性)

村上春樹さんの作品は読書に慣れている人でないと作品のミソが分からないのですが、この作品は比較的読書に慣れてない人でも分かりやすいと思いました。今までの作品に見られる純文学的要素もあるのですが、今作品は主人公の目的が分かりやすくて全体の流れも掴みやすい、比較的エンターテイメント的でとっつきやすいです。読書に慣れていない方も読みやすいと思います。村上春樹独特の表現も楽しめるので、村上春樹作品の入り口としてオススメしたいです。(30代女性)

 

 

3位タイ. 村上春樹「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」(8票)

村上春樹「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の内容

高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。

村上春樹「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」がおすすめの理由

この小説は一冊のなかに2つの物語が章ごとに交互に書かれています。 ひとつは情報が重要視される世界で特殊な職業についている主人公がいつの間にか世界を巻き込む抗えない運命の波を静かに受け入れていきます。 もうひとつは世界の果てとされる高い城壁に囲まれた場所で自分の影と決別した主人公が渦を巻く運命の波に抗おうとしていきます。 最初は別々の物語かと思えるのですが、所々に散りばめられた伏線により段々2つの物語は絡み合っていきます。 閉じられようとしている世界と、閉じられたものを開いていく世界の2つが繋がったときのゾクゾクとした気持ち良さを味わえるのでぜひオススメです。(30代女性)

世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドの世界が交互に描かれ、最後に話が繋がるところが面白いと思います。読み始めは二つの世界の関連性が見出せないのですが、それを読み解くにつれ、ミステリーを読んでいるような気になるのでどんどん読めてしまいます。非現実な日常が書かれており、特に、現実逃避したい時に読みたい本です。こちらの世界とあちらの世界の概念は他の小説にも度々出てくると思いますが、この小説はあちらの世界こちらの世界というのがが交互に出てきます。読んでいて頭を使いますが、飽きません。(30代女性)

「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」の世界観がとても好きです。「世界の終わり」と「ハードボイルド・ワンダーランド」の二つの世界が交互に書かれているのですが、特に「世界の終わり」に出てくる登場背景はファンタジー色が強く読んでいてふわふわした気分になります。村上作品の中ではとても読みやすい作品だと思いますが他の作品に比べて怖いという印象がなく入門的に読む一冊に向いていると思います。ラストの終わり方も気に入っています。(30代男性)

感情や老いることのない壁に囲まれた街での人びとの暮らしが描かれた「世界の終わり」と、全く別の現実社会に近いけど、ちょっと乱雑な「ハードボイルドワンダーランド」、村上春樹さんらしい心理描写がとても心を惹かれます。また必ずしもハッピーエンドではないというか、ほぼほぼモヤッとした感じで終わるところも私は好きです。余韻が残ることで人の心ってなんだろうとか、人と人との繋がりってなんだろうと考えさせられます。とくにこの小説では2つの物語が繋がってから、更に深く考えさせられ何とも言えない気持ちとともに、今の自分を見つめ直す機会となりました。(40代女性)

世界観がしっかりと練られているため。「世界の終り」と「ハードボイルド・ワンダーランド」の二重構造になっており、終盤になるにしたがってこの二つの世界がリンクしていく様はまさに圧巻。村上春樹のシンプルで鷹揚な文体と、本編のミステリアスでスリリングな展開が、互いに互いを引き立てあって読む手が止まらない。長い物語であるため、小説初心者というよりは「ちょっと長編に挑戦してみたいな」と思っている読者に特におすすめです。(10代女性)

村上春樹の描くファンタジー世界が最も良く出ている長編の一つ。 心を失った人々と一角獣の住む不思議な世界「世界の終わり」と、東京の地下世界を舞台の「ハードボイルド・ワンダーランド」。 二つの異なる世界が展開し、やがて交差していく作品で、一冊で二つの違った味わいを感じることができます。作中何より冴えるのは、村上春樹の想像力。様々なおかしく不気味なキャラクター、地下世界の設定、とんでも脳科学など、村上春樹の作品の中で寓話性やSF、コミック要素が高い作品と言えます。 まだ社会にコミットする前の、少しばかり浮世離れしたハードボイルドな主人公を中心に、世界観を楽しんで読む冒険・ファンタジー小説と言えます。(20代男性)

村上春樹の得意とする、パラレルワールドが徐々につながっていく感覚が味わえる名作。 長い物語の中で本当に少しずつ世界がリンクしていくので、段々面白くなっていく。 多様な表現で描かれているので、世界を想像しながら読み進めていくと、それぞれの世界にどっぷり浸かっている感覚になって、集中して一気に読んでしまう。 割とファンタジー寄りな世界観だが、不思議と分かりやすい、読みやすい内容になっているので、初めての村上作品にはとてもオススメ。(20代女性)

二つのストーリーが交互に出てきて、読み始めは理解できませんでしたが、読み進むうちに世界に入り込んでいきました。巻頭に小説の中の世界の地図ものっているのですが、描かれている世界の情景が手に取るように思い浮かべられます。現実の世界とはかなりかけ離れた内容なので、現実の生活に少し疲れた時などに読むと現実離れできてよいと思います。何度も繰り返し読んでも飽きの来ない小説のひとつだと思います。購入してかなり年数は経過していますが1年に一度くらいは必ず読み返しています。(40代女性)

 

 

2位. 村上春樹「1Q84」(13票)

村上春樹「1Q84」の内容

「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ。書き下ろし長編小説。

村上春樹「1Q84」がおすすめの理由

私が「1Q84」をおすすめする理由は、なんといっても読みやすいことです。村上春樹さんの本に対して、難しいというイメージをもっていたり、実際に少し読んでみて難しく感じたことがある人もいらっしゃるかと思いますが、この本は読みやすいです。それでいて村上春樹さんのきれいな文章であったり、引き込まれるストーリーを味わうことができます。ボリュームは多いですが、先が気になってしまって、あっという間に読み切れてしまう本だと思います。(20代女性)

日常生活のすきまで異空間に迷いこむ主人公を描く、リアリティーとファンタジーが交錯するストーリーが、今まであるようでなかった斬新さを感じます。淡々と話が進む村上春樹氏の語り口には珍しく、あっちの世界こっちの世界と行ったり来たりするストーリー展開に、長編ながら最後まで飽きが来ることなく、次はどうなる?といった期待を込めつつどんどん読み進めたくなる一冊でした。大人のファンタジー小説とも言える一冊だと思います。(30代女性)

全3冊になる長編小説ですが、その世界観に引き込まれてあっという間に読み終わりました。村上作品に抵抗がある方でも比較的読みやすい内容だと思います。明るい内容ではありませんが読み終わって清々しい気持ちになれる本です。何度も読み返したくなり、読むたびに味わい深くなります。長いので、旅行のお供におすすめです。移動の時間も忘れるくらい本の世界に浸ることができるので、待ち時間がある際にもおすすめです。主人公は30代ですが、年齢性別問わず読みやすいと思います。(30代女性)

村上春樹さんのおすすめする小説は「1Q84」です。店頭に並んでいて、初めて村上春樹さんの小説を読もうと思った作品でした。買った理由は、1Q84という題名です。自分の生年が1984年で村上春樹さんが出した小説が1Q84だったので親近感が湧き、単行本で買いました。感想として、村上ワールドが出ていて、なにを伝えたかったのか自分の中では理解ができなかったです。さすが、村上ワールドと思いました。色々と考えさせられて他にない小説の楽しみ方ができた小説でした。(30代男性)

話のテンポが良く、読みだすと止まらなくなりました。主人公の男女二人を始めとして、すべての登場人物の描き方がみごとです。一人一人の人物の衣食住や人間関係が細かく描写されていて、読んでいるとまるでその人が身近にいるように感じるほどリアルに浮かび上がってきました。いろいろなテーマが含まれていると思いますが、特に「表現とは何か」というテーマが強く打ち出されています。これは村上作品のことを解説した村上作品のように思えました。(50代女性)

BOOK1で平行していた主人公の青豆と天吾話がBOOK2からだんだん交わり始める。 そして20年間相思相愛ながらに巡り合えなかった二人の遭遇と、追跡する牛河。三人の距離が徐々に接近していくのがドキドキした。 それぞれに孤独を抱えた主人公たちが丁寧に描写されていて、物語としても緊迫感に溢れていて、BOOK1からBOOK3までのめりこんで読んだ。 二つの月がある「1Q84」の世界で、葛藤しながらも前に進んでいく姿には励まされます。 そして、色々な出来事、言葉の裏にはどんな意味を込めているのかを考えさせられます。(30代女性)

村上春樹さんの本にしては読みやすい本です。 読みやすいけれども、彼の独特な世界感も味わえます。 ファンタジーもありロマンスもありミステリーっぽくもある、いろいろな要素の詰まった本。 一章の長さがちょうど良く、話が交互に変わるので、長いストーリーですが飽きずに読めます。 いろいろな要素が入ったストーリーの割には淡々と話が進んでいくので、ゆっくり過ごしたい休日にぴったりです。 淡々とした一章一章が、読み進めるにつれて絡まっていくのが面白いです。(40代女性)

高校生の頃に担任の先生に借りて読んだ本です。それまでに読んだイメージでは、村上さんは基本一人称でしたが、三人称で書かれていて、しかもこんなに文章上手かったっけ?と驚いたのをよく覚えています。ほんとに五十か六十のおじさんが書いたのかというくらい若々しい感覚、そしてスタイリッシュ。性や災害や宗教などからアプローチをかけ、あらゆる形の暴力を描く力量は素晴らしいと思いました。すべてのジャンルが詰まったような、村上春樹版カラマーゾフの兄弟といった感じでしょうか。とても面白かったです。(20代男性)

世間で話題になりすぎて読むのに躊躇しましたが、やはり読んで良かったです。主人公二人の物語が繋がって行くまで夢中で読めます。私の好きな村上春樹の小説ではなかったですが、やはり奥が深くいつの間にか不思議な世界に入っています。この本が発売された当初、連日テレビで解説されていましたが、解説なんて必要ありません。少しくらいわからなくても自分の想像力で読める方にオススメです。この本に限らず、性的な部分も出てきますが、一つの作品として読める方にはイヤらしくうつりません。とても読みやすく面白い本です。(30代女性)

当初、かつて小学校の頃に孤独な心を通わせた青豆と天吾が、交わることなく語られる。青豆はスポーツインストラクターでありながら、DV男の暗殺者という設定。天吾は予備校の講師だが、小説家を目指している。編集者にもらった新人賞応募作品の下読みの仕事で出会ったふかえりという少女の「空気さなぎ」という作品に強く惹かれ、作品のリライトまでするようになる。1984年、青豆が暗殺に仕事を終え、天吾がリライトした「空気さなぎ」が新人賞を受賞した後、ふたりは現実世界とズレた1Q84年の世界に迷い込み、謎の宗教団体さきがけにかかわる。つまり、青豆はさきがけの教祖を殺した暗殺者として、天吾はふかえりが逃げ出した逃げ出し、その父が教祖であった教団として。全3巻が長いと感じることもあるが、読んでいる間は皆が「春樹ワールド」と呼ぶ、非現実的な世界に浸ることができる。なぜか乾いていて、清潔な感じの。セックス描写が多く出てくるけれども、乾いていて清潔。その世界の中にいるととても快適で、そこから出たくない。だから長くて大変でも読み終わりたくない。青豆と天吾は、20年の時を経て出会うことができ、1984年の世界にも戻れた。読後感もよいからおすすめ。(50代女性)

2人の主人公が別々の世界を生きながらも重なっていく、それも重なりそうでなかなか重ならないもどかしさで非常にわくわくドキドキして読ませて頂きました。ファンタジーであって内容は非常に重いと感じましたが、途中で諦めることができないほど面白い展開で夢中になって読みました。正直、私は村上春樹さんの作品はこれまで苦手だったのですが、この作品を読んで、180度印象が変わり、他の作品を読むきっかけにもなりました。(30代女性)

長らく村上春樹さんを愛読していますが、村上作品の良さは短編よりは長編の中に凝縮されていると思います。どの作品も飽きの来ないストーリー展開に魅了させられますが、最近の作品の中では「1Q84」がおすすめです。宗教団体や文学賞など興味深く不可解な出来事が次々発生する中、初恋から始まった青豆と天吾のラブストーリーが展開されていきます。現実離れしたファンタジーのようでもあるのですが、扱っている素材は現在の抱える身近な問題ばかりです。複数のストーリーを並行的に進ませながら、最終的に一つの結論に到達させていく手法は、村上作品にはよく見られるのですが、わかっていながら結末には感服させられます。村上作品の魅力満載の作品です。(40代男性)

大ヒットし有名にもなった作品ですが、本当に何回でも読めます。この本が有名になった時自分はまだ中学生だったのであまり理解できていなかったのですが、高校生、大学生と成長してから読むと読み取れることが本当に多くて楽しいです。シリーズものならではの伏線や村上春樹独特の言い回しなどもクセになります。もし、1つの本で何度も楽しみたいと思ってたり、しっかりと本を読み込みたい、という人がいればこの本以上にオススメの本はないと思います。(10代男性)

 

 

1位. 村上春樹「ノルウェイの森」(19票)

村上春樹「ノルウェイの森」の内容

限りない喪失と再生を描く究極の恋愛小説!暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。僕は1969年、もうすぐ20歳になろうとする秋のできごとを思い出し、激しく混乱し、動揺していた。限りない喪失と再生を描き新境地を拓いた長編小説。

村上春樹「ノルウェイの森」がおすすめの理由

私が初めて読んだ村上作品でこの作品に出会いどっぷり村上春樹ワールドにはまりました。 この小説の主人公が、抱えている喪失感、空虚感が小説を読んだ当時の私の心境とリンクし、激しく心が揺さぶられました。 若い頃誰しも多少は持っているだろう説明のできない気持ち。それを代弁してくれたかのような思いでした。 主人公が人との出会いの中で、喪失感から抜け出していく様子はその頃さまよっていた私の心にわずかな光を与えてくれました。 作者の選ぶ言葉、文章は芸術的だと思います。それらから醸し出される空気がとても好きです。(30代女性)

いつもの村上春樹作品とは違って、この話には学生運動が盛んだった時代の日本の大学生の生活がリアルに描かれています。そして主人公が成長して現実に向き合う過程もリアルです。村上春樹作品の中では珍しく、かなり「むき出し」の感じですが、私が一番心を揺さぶられたのはこの本でした。読んでいて心が痛くなるのですが、あとで確実に残るものがあります。 村上春樹が嫌いで、まだこの作品を読んでいない方は是非読んでみてください。見方が変わるかもしれません。(50代女性)

高校生の頃初めて読んだ本ですが、衝撃を受けた記憶があります。生きていくためには、自分の精神のバランスをうまくとっていかなければならないのだと感じ、辛く切なくなりました。私は、登場人物に共感しましたが、同時期に読んだ友人の中には、なぜベストセラーになったわからないという人もいたので、感じ方はいろいろなのでしょう。でも、なんとなく世の中に生きにくさを感じている方は、この本に慰められると思います。ただ、すっかり世間に慣れてきた今の私は、今初めて読んだら、あの時ほどの感動は得られないかもしれないと思います。(40代女性)

ビートルズの曲がリンクして聞こえてくるような作品です。青春時代特有の気難しさ、不安定さを持った魅力的なヒロインと極めてまっとうな生活者である主人公との間で起こる心の動きが良く描かれていました。村上作品は作品中に音楽が出てくることが多いのですが、この作品もビートルズをはじめとして作中には多くの曲が取り上げられています。最初から最後まで、派手な事件があったりするわけではなく、静かに少し悲しいトーンで物語は進んでいきます。読み終わってすっきり楽しいエンタメ系の作品とは違ったしみじみとした読後感がまた魅力的です。(50代女性)

作品としては古いですが、数ある作品の中で、「初めて読む村上春樹」にとても良いと思います。映画化されたことで知名度もあり、登場人物や台詞のクセが強くないので、どの年代の人が読んでも作品の世界に入っていきやすいです。精神的な脆さや未来へのそこはかとない不安を抱えた主人公は、現代の若者にも通じるものがあると思います。文庫にして2冊の長編ですが、2人のヒロインがどちらも魅力的で、飽きることなく読み進められます。(30代女性)

本を読み始めたら吸い込まれてしまうような独特の世界観があって、読み終わってもなかなか抜け出せなくほど深い物語だから。個人的に好きなシーンは、精神病院に入院している直子に、主人公の僕(ワタナベトオル)が会いに行くシーンと、緑の父の病院に主人公の僕(ワタナベトオル)が一緒に行くところ。全体的に物語は暗めだけど、暗いだけではなく読み終わったあとに読者一人一人が個人の感想をしっかりと持てる小説だし、いつの時代に読んでも色あせない魅力がある。(20代男性)

初めて読んだ村上春樹さんの本ということで強く印象に残っています。魅力は登場人物たちで、みんなずるいところがなくてまっすぐなところがいいと思いました。 この話は深く解釈しようと思えばいくらでもできるのかもしれませんが、ストーリーの中の雰囲気に浸ってただただ悲しい気分になったり、泣いたり、時々笑ったりするだけでもいいと思います。読んでいる間、主人公と一緒に静かに自分の感情も動いて、それが心地いいと思えるところが魅力で、おすすめできる作品だと思います。(40代女性)

ただのラブストーリーではなくて、生と死を軸にしている物語。特に死が次々と横を通り過ぎるような雰囲気が漂う。 時代背景もあると思うけど、登場人物はみんな自由に生きていて、それでいてとてももがいている。 私もできることならこんな風に周りの人を気にせず、読書や音楽を楽しみ、時々飲みに出かけたり、そんな風に生きてみたいと思った。 それ以上に主人公は葛藤するわけだけど。 大人になるということを丁寧に悲しくせつないまでに描いていると思う。(30代女性)

村上春樹さんの著書はたくさん読みましたが、ノルウェイの森が私の一番のお気に入りです。彼の本に出てくる登場人物はみんなとてもユニークで、そんな人物現実社会に存在するわけないと感じたりするのですが、その一方、すべての登場人物の中に自分の何かを見ている気がするのです。それが顕著なのがノルウェイの森です。平凡すぎて浮いている主人公の渡辺くん、すごい闇を持っていて精神的に常に生死をさまよっているようななおこ、いかにもとても変わっているみどり、すべての登場人物の何かが私と似ていて、どこか共感してしまいます。それがメタファーというやつなのかもしれません。(20代女性)

作中で登場人物達の中で描かれていた苦難や葛藤そういった負の感情に読んだ当時とても共感し熱中した作品です。 恋愛小説として世に出回っているが恋愛というよりは生と死に重きを置いた作品で読んだ後なんともいえない気持ちになります。 この本を読むと考えさせられることばかりです。多感な時期、今好きな人がいる、失恋した、そんな若者。はたまた精神的な病状を患っている、そんな人達が読むとより楽しめる作品ではないかと私は思います。(10代女性)

とても悲しい物語で、こういう恋愛の形もあるのかと切なくなりました。回想ですが登場人物のナオコとキズキの純愛やワタナベとナオコの関係性も気になり、どんどん読めてしまいます。今のように携帯のない時代の話なので、公衆電話や手紙が連絡手段として当たり前のように出てきたりしますが、登場人物一人一人が心に何か背負っているような所は現代社会と通じるものがあって奥の深い小説だなと思います。単純な恋愛小説に飽きてしまった人におススメです。(30代女性)

普通の恋愛小説はだと‥ 「俺はアナタの事が好きです。」 「いつまでも、アナタと一緒にいたい、だがそれは不可能だ‥」 という感じが多いんです。 ですが今回は‥ 周りは曇りか雨かの微妙なとき、その微妙な場所を通り抜けると、「ノルウェイの森」が流れ出す。 この小説は、青年~大人にならないといけない時期、社会へ同化・東京に上京してからの人間関係・ストレス・迷い・恋などがMIXされて描かれた小説です。 では、この小説のどこが恋愛なのかというと、少し微妙何です。 今回出てくる女性は複数にいて、ただ1人の女を愛するという感じではないんです。 「1人1人の女と肉体関係を持つ」「女性ともに燃える関係」「だがその中の1人の女に燃え愛したい」「最後には結婚と子供」というような段階になるんです。 これの繰り返しなんです。 なので、「恋愛として受け止めらられるか」、「それともたんなる性に関する話」かに分かれるんです。 特に、下の作家さんのシリーズを読んだことがある方にオススメです。 村上龍・百田尚樹・林真理子などの小説を読んだことがある方にオススメです。(30代女性)

男女の恋愛物のお話なのですが、登場人物もとても不思議で私的には妖精の様なイメージを受けました。 物語の中で現実として生きている人物なのに、どこか儚げで幻想的で、まるで夢物語を見ているようで。 その描写が現代社会で忙しく生きてる私たちにとって、非現実的世界へと導かれて、ちょっとした息抜きとでも言うのでしょうか? 全てが曖昧で不確かで、それでいて現実、という世界観が私たちに癒しを与えてくれる感じでおすすめです。(40代女性)

この本が出たとき「究極の純愛小説」のようなもてはやされ方をしていて話題本といて書店にたくさん並んでいた記憶があります。 人からプレゼントされ最初に読んだときはこれのどこが純愛なの?と正直思いました。 心に好きな女性がいるにもかかわらず出会ったばかりの女と関係を持ってしまったり、2人の女性への好意で揺れる主人公の心情がよくわからなかったのです。 今で言うメンヘラな直子と自由奔放なミドリのキャラクターもあまり好きにはなれませんでした。 でもそれから15年くらいたってから読み返すと、まったく違った印象になりました。 うまく言えないのですがこれはやはり純愛小説だなと。 それも主人公だけでなく登場人物それぞれに純愛があったのだと気付きました。 時を経て読み返してさらに良さがわかる小説としてノルウェイの森はおすすめです。(40代女性)

ビートルズの曲の中でも「ノルウェイの森」が好きだった。それと、赤と緑の表紙が目を引いた。たぶんの「ノルウェイの森」の世界は、ほかの村上春樹の長編のように「春樹ワールド」を醸し出していない。小説を読みながら、異空間にいるようには感じられない。もうちょっと現実的。こっちの世界的。だから爆発的に売れて、その後「春樹ワールド」敵異次元長編小説も爆発的に売れるようになっちゃった。 さて、物語は僕ワタナベトオルと、自殺した親友キズキの恋人直子、そして大学の同級生・緑が中心人物。僕は再会した直子の20歳の誕生日に直子と結ばれるが、その後彼女はアパートを引き払い僕の目の前から姿を消してしまう。後の手紙で京都の療養所にいることがわかると、僕は京都を訪ね、直子と同室の年上の女性レイコさんと過ごす。僕は直子が好きで、彼女が引きずる死の影から彼女を引きずり出したいが、直子は自分の殻に籠り自殺してしまう。直子の死から1ヶ月の旅を経、療養所から出たレイコさんと会った僕は、ようやっと死の世界から抜け出そうとしていた。そして生の塊のような緑に電話をかける。 相変わらず僕は、春樹作品の登場人物よろしく、乾いていて清潔感がある。そう、直子やレイコさんとセックスをしても、なぜか肉の感じがしない。直子は静と死の象徴で、緑は動と生の象徴。乾いているようで僕は、やはり直子の死に大きくショックを受けていて、彼女を思い出させる「ノルウェイの森」を聴いて動揺する。そういう心の動きがいいんだよね。そういえば、本の帯に「100%恋愛小説」とあったっけ。村上春樹を読む人に、他の作品と違いことを知らせ、村上春樹を読んだことのない人を惹きつける端的な帯。私はちょっと異論ありだけど、やはり傑作である。(50代女性)

最近は主人公だけでなく伏線としている登場人物の目線が多くなっている印象だが、こちらはほとんどが主人公の目線だけで物語が進んでいくので読みやすく話に入りやすい。また、登場人物も少ないので容易に状況や人物の心情を読み取ることが出来るのでどんどん読んでいけるという利点がある。主人公が成長していく中での、恋愛に対する心の揺れ動くさまであったり、相手の女の子が今このように考えているのだろうな、と想像して読むことができる。さらに恋愛だけでなく自分の感情のコントロールやまだアイデンティティの確立が出来ていないところから感じ方や考えが確立していく様などを追っていくと自分も成長している気分になる。相手の気持ちを予想したり追っていくことで自分の普段の生活にも生かせる部分が見つかったりもするのでオススメです。(20代女性)

村上春樹の代表作といえばやはりノルウェイの森でしょう。 「初秋の太陽が彼女の頬の上にまつ毛の影を落とし、 それが細かく震えているのが見えた。」等、美しい文学的表現が多数あります。 ストーリーはあまり現実的ではないですが、もしかしたらどこかでありそうな話ではあります。 絶対にありえない内容ではないと思います。 映画化もされていますが、まずは小説からよんでほしいですね。 文章表現でしか味わえない村上ワールドを堪能してほしい作品です。(40代女性)

映画化もされた作品で、表現の描写がとても美しく、実際、目の前にその作品の世界が広がるような私が村上春樹さんの作品の中で一番、惚れこんだ作品です。私自身、映画化された作品の映画版は自分の中のイメージが怖くて見ることが出来ず、未だ見れていません。しかし、村上春樹さんの作品を手に取ったことのない方には、映像を見た後で興味を持ち作品を読んだ方が、比喩表現の多いこの作品も、きっと読みやすくなると思いますし、村上春樹さんの「ノルウェイの森」のファンになってもらえると思います。(20代男性)

言わずと知れた村上春樹の名作です。友人にオススメされて読みました。病んじゃうかもとのことでしたが、適度にファンタジーというか現実離れした要素があったので、はまりつつも自分のなかでは適度な距離感を持って読めました。おもしろくて1日で読んでしまいました。読んだ後には、なんだか不思議な虚無感というか、心にもやっとした感じがありましたが、きっとこれが村上春樹の魅力のひとつなんだろうなと思います。青春時代を送る人にオススメです。(20代女性)

 

 

1票入った村上春樹さんの本も紹介

せっかくなので1票入った村上春樹さんの本も紹介します。

 

村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」

村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」がおすすめの理由

3部まであるので長く、読む前はタイトルから考えても少し勇気がいりましたが、実際はあっという間に読み終えました。そのくらい読む前の想像と実際の話が違い面白く読みやすかったです。個性豊かな登場人物が現れるのと、話の中に色々な場所が出てくるわけではなく大抵家だとか近所だったりするのにも関わらず話の流れがちゃんとあって退屈せず、サスペンスではないのに先が気になり、また話と話が繋がってたりするところに村上春樹ワールドを感じました。(30代女性)

 

 

村上春樹「ふしぎな図書館」

村上春樹「ふしぎな図書館」がおすすめの理由

村上春樹さんの小説は比喩表現が多く、本を読むことに慣れていない人には、かなりとっつきづらい作家の一人だと思います。しかし、この不思議な図書館は短編であり文章量がそれほど多くはありません。さらに、村上春樹さん独特の表現や構成も含まれており、村上春樹さんの作品が難しいと先入観を持つ、初めて村上春樹さんの作品を読む人からすると、構成や内容に驚きを感じると思います。私が、村上春樹さんの作品のファンになるキッカケとなったのも「ふしぎな図書館」でした。(20代男性)

 

 

村上春樹「国境の南、太陽の西」

村上春樹「国境の南、太陽の西」がおすすめの理由

簡単に言えば不倫の話なのですが、ほんの出来心でしてしまったという単純な話ではありません。初恋の人という一言でも片付けられない、何か精神的に通じ合うものを感じる人との恋愛を描いている深い愛を感じるお話です。携帯が発展している現在に比べると古い時代の話ですが、簡単に連絡が取れなかったり、すれ違えば会えないというところにポケベルも携帯もまだない時代の話だからこその面白さがあります。 小説の中に性的な行為が書かれていると細かく描かれすぎて私は少し読みにくかったりするのですが、この本は細かく描くことでより深く繋がってるという部分を表現しているように思い自然に読めました。大人の恋を描いた1冊です。(30代女性)

 

 

村上春樹「使いみちのない風景」

村上春樹「使いみちのない風景」がおすすめの理由

見開き一ページの片側に数行の文章と、片側に写真。そんなスタイルが大半の本です。題名からも推測できますが、様々な風景、あるいは村上春樹が見たもの、自分の内側にあるものなどについて記されています。短い文と写真が、読む者に別の空想を呼び起こしてくれたり、同様の風景を思い出させてくれたり、あるいは、初めて知る風景に出会えたりします。風景についての写真と文のコラージュのような作品でもあります。少し現実逃避したい時などに読むのにぴったりではないでしょうか。(40代女性)

 

村上春樹「職業としての小説家」

村上春樹「職業としての小説家」がおすすめの理由

村上春樹さんのファンと思ったことはありませんでしたが、新作が出れば必ず購入して読んできました。作者の意図する真の意味を理解するというような深い読みはしてきませんでしたが、読めば自分なりの世界が広がり楽しいので読み続けてきました。村上さんは優れた作家として、天空を駆けているように創作しているイメージしかなかったのですがこのエッセイ「職業としての小説家」を読むと、無理解な批判に傷つき、また外国での生活で他者に助けられ、創作活動の変遷もわかり、過去に読んだ作品のイメージも少し変わり、理解も深まりました。小説家といっても多種多様だと思いますが、村上春樹という小説家を知る最高の書だと思います。(60代男性)

 

 

村上春樹「神の子どもたちはみな踊る/蜂蜜パイ」

村上春樹「神の子どもたちはみな踊る/蜂蜜パイ」がおすすめの理由

この物語は短編集に収録された一遍で、ある一人の男性の主観の恋の物語である。 村上春樹さんの小説は短編から発展し、長編にという片鱗が見え隠れする物語も多いのですが、その中でもこの物語は荒々しい原石のような読後感を残します。 決してキレイに整えられたわけでも(これは短編という枠がある中なのでしょうがないとは思いますが)、吸い込まれるような魔力を秘めている訳でもない、ただただどうしようもなく人間の物語。 だからこそどうしようもなく共感し、残心がある。 不恰好な、上手くいかない事ばかりな人生だからこそ、美しいものがあると思わせる物語です。是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか。(20代女性)

 

 

村上春樹「青が消える」

村上春樹「青が消える」がおすすめの理由

この短編作品は、高等学校の教科書にも採用されたことがありました。自分の大好きなものが消えても、世の中が何も変わらずに進んでいく様子や、社会的な熱狂の裏で、ひっそりと忘れ去られていく「何か」があるのだということが、胸に残る少し寂し気な作品です。20世紀最後の年末、青年がアイロンをかけていると、「青」が消えます。青色という色が、消えてしまうのです。でも、それを人に話しても、ひとつの世紀が終わる夜に何を言っているのか? もっと外に出て楽しく生きないとダメだよ、などと言われてしまいます。そんなちっぽけなこと、気にするのはバカだよ、と青年は色々な人に諭されるのでした。でも、それは僕の好きな色だったんだ、という最後の青年の呟きに、読者は自分にとっての「青」は何だろう、そして、それが消えたとき、はたして誰か共感してくれる人はいるのだろうか、とつい、自問してしまうのです。村上春樹の短編作品の中でも、とくに初心者にお薦めの作品です。(20代男性)

 

 

村上春樹「村上ソングズ」

村上春樹「村上ソングズ」がおすすめの理由

『村上ソングズ』は村上春樹と和田誠がお気に入りの歌を紹介している本で、気軽に楽しんで読むことができます。村上さんが訳したジャズ、ポップ、ロックなどの歌詞はもちろん、和田さんによる魅力的なイラストからも歌の雰囲気が伝ってきます。また、それぞれの歌には村上さんの思い入れたっぷりの文章が添えられているので、知らない歌や聴いたことがない歌であっても楽しんで読めますし、紹介された歌を聴いてみたくなります。僕自身、この本を読んでDOORSやR.E.M.のファンになりました。(20代男性)

 

 

村上春樹「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」

村上春樹「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」がおすすめの理由

村上春樹さんと、イラストレーターの故・安西水丸さんの、名コンビによるエッセイ集。本作には、車、ビール、猫、裸で家事をする主婦、ラブホテルの名前についてなど、実に多彩なテーマが取り上げられています。しかし、一見ゆるく綴られたような文章の裏側に、辛いエピソードやこれだけは絶対に譲れないといった村上さんの強い意志が垣間見えます。寝る前にぱらぱらとぺーじをめくって読みながら、何かが心に引っかかるような、手元に置いておきたい一冊です。(40代男性)

 

 

村上春樹「中国行きのスロウ・ボート」

村上春樹「中国行きのスロウ・ボート」がおすすめの理由

デタッチメントからコミットメントへ移行される以前の村上春樹ワールドを堪能できる魅力満載の処女短編集。 現在では封印?されている村上文体を7つの短編で楽しめます。 若さゆえの孤独感、空虚感、無力感‥‥が多彩な文章で表現され、 且つおなじみの羊男や羊博士が登場する冒険奇譚もありで、 一冊まるまる初期の村上春樹を味わえます。 また、「村上春樹全作品」収録で大幅加筆修正がおこなわれ、2パターンの作品が存在しますので、 双方を読み比べてみるという、マニアックな楽しみ方で満足いただけるでしょう。(40代女性)

 

 

村上春樹「沈黙」

村上春樹「沈黙」がおすすめの理由

空港のレストランでコーヒーを飲んでいる僕が大沢さんに喧嘩をして誰かを殴ったことがあるか、と訊ねるところからストーリーが始まります。その唐突な始まりがおもしろく一気に引き込まれていきます。大沢さんの中高生時代の苦い経験についての語りでストーリーが進行していきます。その淡々とした口調を感じさせる語りの中に人生の悲哀、人間が持ち得る様々な感情の動きが見事に織り込まれています。経験の種類は違ったとしても、そんな気持ちを感じた事があるなあと誰もが自分のことを振り返りたくなると思います。村上春樹ファンでない人も是非是非読んでみて欲しいと思います。(40代女性)

 

 

村上春樹「約束された場所で」

村上春樹「約束された場所で」がおすすめの理由

『約束された場所で』は、村上春樹さんが地下鉄サリン事件の三年後に、オウム真理教の信者(あるいは元信者)たちにインタビューしたものをまとめて発表したノンフィクション作品です。僕がこの本で印象に残っているのが、あとがきの前にある村上さんと心理学者の河合隼雄さんとの対話です。もちろん、地下鉄サリン事件やオウム真理教についての話を中心にされているのですが、人間の心についての深い洞察といい、社会に対する鋭い視点といい、ものすごく感心できることばかりでした。地下鉄サリン事件の被害者及び遺族の証言を集めた村上さんの『アンダーグラウンド』とあわせて、何度も繰り返し読んでみる価値のある本だと思います。(20代男性)

 

 

村上春樹「羊男のクリスマス」

村上春樹「羊男のクリスマス」がおすすめの理由

村上春樹がイラストレーター・絵本作家の佐々木マキと組んで書いた絵本です。 羊男という羊の格好をした人間が、双子や羊博士、カラスなどの不思議なキャラクターと出会い、クリスマスを過ごす物語です。 村上春樹が書く登場人物と、佐々木マキの描くイラストが、絶妙にマッチして不思議な魅力を醸し出しており、何も考えずに眺めるだけでも楽しめます。 一方、登場人物は他の村上春樹作品にも登場し、何らかの関連を思わせます。楽しげだけれど、村上春樹の頭の中をちょっと覗いたような気にもなれる。子供も大人も楽しめる不思議な絵本に仕上がっています。(20代男性)

 

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