- 角田光代おすすめ作品ランキング
- 12位タイ.角田光代「ツリーハウス」(2票)
- 12位タイ.角田光代「トリップ」(2票)
- 12位タイ.角田光代「幾千の夜、昨日の月」(2票)
- 12位タイ.角田光代「今日も一日きみを見てた」(2票)
- 8位タイ.角田光代「キッドナップ・ツアー」(3票)
- 8位タイ.角田光代「空中庭園」(3票)
- 8位タイ.角田光代「私のなかの彼女」(3票)
- 8位タイ.角田光代「世界中で迷子になって」(3票)
- 6位タイ.角田光代「くまちゃん」(4票)
- 6位タイ.角田光代「ひそやかな花園」(4票)
- 5位.角田光代「森に眠る魚」(5票)
- 4位.角田光代「さがしもの」(6票)
- 3位.角田光代「対岸の彼女」(7票)
- 2位.角田光代「紙の月」(8票)
- 1位.角田光代「八日目の蝉」(26票)
- 1票入った角田光代さんの作品も紹介
角田光代おすすめ作品ランキング
読書好きの方100人に角田光代さんのおすすめの作品をお聞きしランキング形式でまとめました。ぜひ読書の参考にしてみてください。
12位タイ.角田光代「ツリーハウス」(2票)
角田光代「ツリーハウス」がおすすめの理由
祖父の死をきっかけに、それまで漠然と感じていた家族への違和感。そのルーツを求めて、主人公が祖母を連れ満州への旅に出る。どの家庭にもそれぞれ歴史があって、それを紐解いていくと一本の大木になる。そんな印象が最後に残った作品。(30代女性)
それまで知りもしなかった祖父母たちの若き日の壮絶な歴史を振り返る旅に祖母と出かけ、自分も新たな自分を発見するという川の流れのような壮大なストーリー。大河ドラマにもなりそうな三代の歴史。何度読んでも感動します。(30代女性)
12位タイ.角田光代「トリップ」(2票)
角田光代「トリップ」がおすすめの理由
平凡な人の平凡な日常。でも実際は誰でも悩みを抱えている。短編集だけど、舞台となる街が共通していてまとまりがあったし、各章の主人公の目線と思考回路の違いが面白かった。どんな人であれ日常生活にはたくさんのストーリーが転がっているんだと感じさせてくれる。(30代女性)
東京から電車で2時間ほどの郊外という中途半端な地方都市に生活している人々の生活や人生を描いた連作。悲観と楽観が半々で、生活ってこんなもんだよなぁという妙な愛しさが湧いてきた。角田さんは日常をうまく書くのが飛び抜けてうまいです。(30代女性)
12位タイ.角田光代「幾千の夜、昨日の月」(2票)
角田光代「幾千の夜、昨日の月」がおすすめの理由
このエッセイには、角田さんがひとりで異国を旅した話が多く出てきます。それも、定番の人気のある国というよりは、少々馴染みが薄く旅先としては選ばれにくい場所が多いです。特に有名な建物があるわけでも、人気でおもしろい場所があるわけでもないのに、角田さんのエッセイにかかればどこも魅力的に見えてしまいます。そして気がつけば興味を持ったこともない国のことを調べ、自分も飛行機を予約していました。(20代女性)
角田光代さんの夜に関するエッセイなのですが、旅行記みたいで、いつだって信じられないくらい共感しながら読み進められる。読むというより、お酒を飲みながら角田さんの話をうんうんと聞いているような気持ちになる。じんわりするので何度も読みたい本です。(30代女性)
12位タイ.角田光代「今日も一日きみを見てた」(2票)
角田光代「今日も一日きみを見てた」がおすすめの理由
角田さんの飼っている猫のトトにまつわるエッセイです。もともとは犬派だった角田さんが、トトとの出会いによって、だんだん猫の魅力の虜になっていく様子が面白いです。飼い主としてでだけではなく、作家としての客観的な視点からも描かれていて、たいへん共感できました。(40代女性)
犬好きだったにかかわらず、ひょんな事きっかけから猫を飼うことになって以来、猫への愛情が止まらなくなってしまったという著者に共感しました。猫とは何なのかわからないのだけれど、とにかく面白い。そして優しくて優しくて優しい生きものなのだ。(30代女性)
8位タイ.角田光代「キッドナップ・ツアー」(3票)
角田光代「キッドナップ・ツアー」がおすすめの理由
物語では、「私」が誘拐される。しかも、失踪中の父にである。まずその設定に仰天させられるが、誘拐は「愉快なユウカイ」であり、ただキッドナップ”kidnap”した訳でないところがタイトルにも表れている。読了した後は何とも言えない爽快さがある。(30代男性)
小学5年生のハルと父親の甘酸っぱい青春ストーリーという感じ。複雑な感情が子どもの素直な言葉で表現されており、作者の感受性というか子供心を忘れない意思が素晴らしい。ロードムービー風なので、疾走感は無いが飽きずに読める。(20代女性)
実の父親に誘拐というか連れ出された小5の女の子の数日間。ハルの不器用さと、なんでこんなことしちゃうんだろうという点に非常に共感。思春期の入り口にいるハルがどんどん変わっていき、自分を好きになっているのが本当に素敵だなぁと思い、最後は涙が出そうだった。(30代女性)
8位タイ.角田光代「空中庭園」(3票)
角田光代「空中庭園」がおすすめの理由
「隠し事をしない」をモットーに、郊外の団地で生活する人々の話です。そんなことを言っていても、秘密は出来ていきます。郊外に住む人間が、良い関係を築いていると思ったら大間違いです。読後は暗い気分になります。(30代女性)
なんでも話し合えることをモットーとしている、あるひとつの家族の物語です。父、母、娘、息子それぞれを各章ごとでズームアップして描く手法は、ありふれたものですが、角田さんにかかると魔法のように穏やかな作品になりますね。理想的な家族というものを解体して見たときに、嫌らしい面も隠したい秘密もあるゲスな側面があるということを、さりげない爽やかさで表した小説です。(40代女性)
何事も包み隠さず、家族内に秘密を作らないのがモットーの一家が舞台です。でも実は、それぞれかなり大きな秘密を抱えており、明るく何の心配もない家族というのは、見かけだけのまさに幻想、蜃気楼の楼閣であり、かつてバビロンにあったという空中庭園のようなものだった……という歪な家族小説です。思春期などに、「家族」との関係でイライラしたり、上手くいかなかった人には共感できる部分もある小説だと思います。(20代男性)
8位タイ.角田光代「私のなかの彼女」(3票)
角田光代「私のなかの彼女」がおすすめの理由
祖母の影響で、小説家としてがむしゃらに原稿を書き続ける主人公と、彼女のそばにいた恋人とのすれ違いが書かれています。最初は恋人のほうが一足早く社会人として活躍していたのが、徐々に主人公と社会的立場が逆転していく過程が生々しく、胸を打たれます。また時代設定が昭和から平成へと変わっていくのですが、その時代背景と、段々と二人の関係が冷めていく様子が合っていて切なく感じます。一人の人間が生きていく過程が、凝縮されている壮絶さも感じて、読んだ後には自分も頑張ろうという気持ちにもなります。(20代女性)
バブル期に大学生だった彼女の、それ以降の二十年間。時代は変わり、年齢も変わり、家族や恋人との関係も変わる。そんな中で少しずつ、自分自身も変わっていくところがとても丁寧に、さりげなく、細かく描かれていて、読了後に不思議な爽快感がある。(30代女性)
いつもながら、誰もが感じるであろう心の奥のもやもやした気持ちを、絶妙に表現する作家さんだなあと舌を巻きます。対岸の彼女では女同士であったのが、今回は男女の間の、どうしても埋められないズレのようなものについて、思わずうんうんと頷いてしまうような的確さでとらえられています。お互いの幸せを望んで一緒にいるはずなのに、一番近くにいるからこそ見えてしまう、ずるさやだらしなさ、そして聡明さや美しさまでも二人の関係を邪魔するものになりえるのです。同じ人間でも成長したり堕落したりする、その人生のタイミングによって、同じ相手とうまくいったりいかなかったりするという理不尽さが、切なく切なく描かれています。ある程度年を重ねた人ならば、必ず共感し、心に浮かぶ思い出があるはずです。心の奥を覗いて整理してみたい人にもお勧めです。(40代女性)
8位タイ.角田光代「世界中で迷子になって」(3票)
角田光代「世界中で迷子になって」がおすすめの理由
旅行が大好きな角田さんの旅についてのエッセイです。「アジアは水で、ヨーロッパは石なのだ」という文章に共感しました。人はいくつになっても、自分が最初に心をふるわされた場所に影響を受ける(角田さんの場合はタイ)のだと思います。(40代女性)
わかるわかると共感したり、心の中で拍手したり。旅にしろ物にしろ良いものを選び、経験を積んで、自分のこだわりは妥協をしない、きっぱり感の一方で、心の中の葛藤、うだうだの共存しているところがなんとも共感できました。(30代女性)
旅のエッセイが好きで手に取った一冊です。タイトル通り、旅の話もありますが、後半はものに関するエッセイになっています。角田光代さんの旅の話は面白くて、何冊か読んだことがありますが、後半のものに対するエッセイの方もおすすめです。ものに対する考え方が思わず「あるある」と共感してしまうエピソードが散りばめられています。忙しいときに、ふと一息つきたいときにおすすめの本です。(30代女性)
6位タイ.角田光代「くまちゃん」(4票)
角田光代「くまちゃん」がおすすめの理由
恋愛短編小説集なのですが、主人公がフラれ次の話ではそのふった相手が主人公になってフラれます。そうやって次々と視点が移って物語がつづきていくのです。今まで読んだことがない構成で大変面白いなと思いました。(40代女性)
風変わりなくまの絵柄の服に身を包む、芸術家気取りの英之。人生最大級の偶然に賭け、憧れのバンドマンに接近したゆりえ。舞台女優の夢を捨て、有望画家との結婚を狙う希麻子。ぱっとしない毎日が一変しそうな期待に、彼らはさっそく、身近な恋を整理しはじめるが……。ふる/ふられる、でつながる男女の輪に、学生以上・社会人未満の揺れる心を映した共感度抜群の「ふられ」小説。(10代女性)
角田さんの本は好きでほとんど読んでいます。事件などをモチーフにした社会派作品もいいですが、くまちゃんのようなごくごく平凡な恋愛モノも面白いです。バンドにハマる女子というちょっとオタク要素がある女の子の心理描写がうまいと思いました。(30代女性)
誰でも恋愛してお別れがあってその繰り返しだということを教えてくれる本です。失恋したときについつい自分のことを悲劇のヒロインにしたがるし、都合よく考えがちですが、お別れしたあとに幸せになれるかどうかは自分次第なんだと思わせてくれる話でした。(30代女性)
6位タイ.角田光代「ひそやかな花園」(4票)
角田光代「ひそやかな花園」がおすすめの理由
ある子供たちの出生にまつわる秘密と彼らの家族の苦悩や家族としての繋がり、彼らのアイデンティティーを取り上げていますが、単に小説の中の話だけではなく、科学の進歩による出産にまつわる問題は現実社会でも実際に起きていてこれからもますます増えていくと思います。当事者ではなくても社会としてどのように向き合っていくべきなのかとか色々考えさせられます。扱っている題材が題材だけに賛否はあると思いますが希望が見える終わり方なので読後感は悪くないです。(40代女性)
不妊治療で血縁関係ではない子を育てていく苦悩。精神的ギャップはまるでシミが広がるように広がり、夫婦関係の崩壊それまでは家族だったカタチが砂のように崩れていく様が描かれている。医学的な父親が誰なのか、子どもの苦悩は計り知れない。(40代女性)
血縁関係がなくても家族として成り立つのかというなかなか重たいテーマですが、引き込まれてつるっと読めて、ちゃんと最後は納得がいく形で、希望が溢れるラストになっているので、気持ちよく読み終わることができます。幼い頃に毎年行っていた家族ぐるみのキャンプという懐かしさとちょっと特別に感じられる舞台も魅力的です。秘密を抱える家族という設定としっくりきて、謎めいた雰囲気を醸し出していて、序盤から色々と気になって読み進めたくなってしまうのです。(20代女性)
精子バンクをつかった人工授精によって生を受けた子供達。不妊治療について、十人十色の考え方がある中で、命とは、家族とは、絆とは…と自分のルーツが一般的なそれとは違うことが引き起こす苦悩と闇。数々の奇跡と生きていくという力強さを感じたラストでした。(30代女性)
5位.角田光代「森に眠る魚」(5票)
角田光代「森に眠る魚」がおすすめの理由
内容はいわゆるママ友の話です。こんなに世の中の主婦へ大変なのかとつくづく感じしました。子育ての問題、夫婦の問題、親子の問題等々、色んなことが重なり合い、今まで普通に付き合っていたママ友が次第に離れていくという、妙に生々しい話だと思いました。(30代男性)
物語に登場する5人の母親。同じ子を持つ母親として、なかなか考えさせられる作品です。女ならではのエゴ、女の世界の恐ろしさ、ドロドロな世界を目の当たりにさせられます。これぞ角田光代!!というゾッする世界です。(40代女性)
最初は4人の主婦たちのそれぞれ共感できるような日常が描かれていますが、子供たちの受験などから途中から全員が少しずつ壊れていく様がリアルでとても面白いです。どうなるのかとドキドキしますが、それぞれの結末に落ち着くのでホッとします。(30代女性)
自分自身が結婚して、主婦の世界に興味があったのでこの小説に出てくる登場人物達に共感しながら読めました。子育てをしながら、女性として人生を日々模索する姿や、喜び、幸せ、痛み、それぞれの心情がよく描けていてとても面白かったです。仲が良かったメンバー達が徐々に崩壊し、バラバラなっていく様が、リアルで怖かったです。(30代女性)
ママ友とお受験がテーマの小説です。母親5人の和やかな雰囲気は、少しずつ歯車が狂い変化していきます。5人のリアルな心理描写が繊細で、次第にドロドロしていく人間関係にゾッとするような表現もたくさんあり、気になって一気読みできる作品です。(20代男性)
4位.角田光代「さがしもの」(6票)
角田光代「さがしもの」がおすすめの理由
本にまつわる作品を集めた短編集。どの話も印象深いのですが、やはり表題作「さがしもの」が群を抜いて心に突き刺さりました。病床の祖母から頼まれてある本を探す主人公の少女の、正解にたどり着くまでの道のりを見守りながら、途中不意に涙があふれました。決して多くないページ数の中に、様々な感情を呼び起こす特別な一瞬が詰まっています。(40代男性)
本にまつわる九つの短編集です。濃い内容の作品が多い角田作品ですが、この作品は軽めです。読後は、温かい気持ちになれました。改めて、読書の素晴らしさを感じることができました。角田さんのエッセイを読んでいるようでした。(30代女性)
短編集ですが、どの作品も角田さんの本への愛情が伝わってくるような内容です。私も読書が大好きなので共感できる部分が沢山ありました。沢山の本に出会って、別れて、そしてまた再会して。コレクションとして手元に残しておくのもいいけど、偶然の再会も凄くステキですよね。(40代女性)
若いカップルの話が多いが、この物語は本の後ろにいる読者が主役。自分にとって最高の一冊ってどれだろう?そんなことを考えさせられる物語だった。読み手の成長でストーリーが変わる魔法の本。本は読み手と書き手を繋ぐものなんだと感心した。(30代女性)
本が好きで、今まで本を読んできた人ならきっと心にくる一冊だからです。私は人に薦められてこの本を読みましたが、本当に心が温まりましたし、本がもっと好きになりました。短編なので人によって特に好きな話が出てくると思いますし、ふと思い立った時や何年後かに読み返すとまた違った感動もあると思います。(10代女性)
自分”と“本”をめぐる短編集です。一生忘れられない本があって、それがないと自分の世界が成り立たない、そんなことをテーマに構成されています。絶妙な心情がうまく描かれていて、読了後、これからの本との出会いにワクワクする作品です。(30代女性)
3位.角田光代「対岸の彼女」(7票)
角田光代「対岸の彼女」がおすすめの理由
自分に自信がなくなったときに、つい対岸の彼女と比較して恨めしく思ってしまう、女性ならではの感情を描いている。人生には一生大事にしたい出逢いがきっとあるはずで、でもそれはお互いに育んでいかなければならないんだと考えさせられた。(30代女性)
人と比べてはいけないと分かっていても、自分の身近な人と自分の境遇を比べてみる。ほんのちょっとした出来事で、仲の良かったはずの友人と距離を置いてみたりしている私がいました。そんな経験をしたことがある人はぜひこの本を開いてみてください。オトナの女性が抱えるモヤモヤ感を見事に表現しています。女性なら読んでほしい本です。すごく共感できる部分が沢山あると思います。(30代女性)
人に説明しようとしてもうまく言えないような、微妙な気持ちを、ドンピシャで表現してくれた本です。女同士の友人関係って、密着しているようで距離を感じていたり、親友といいながら本当のことが言えなかったり、もどかしい関係でもあります。もやもやした気持ちを抱えてしまったときは、当事者とは関係のない、別の友人に話してスッキリして、でもちょっと後ろめたさを感じたりしてしまいます。この本が自分の気持ちを代弁してくれたということは、著者がこのように細やかに人の心を理解しているということでもあり、とても驚きと救いを感じます。女同士の関係が、少し煮詰まってしまったときにお勧めです。(40代女性)
直木三十五賞受賞を受賞した角田光代さんの代表作です。女同士の人間関係が描かれた作品なので、女性なら通じるものがあると思います。高校生から大人になっていく過程で訪れる心境の変化と現在進行形で変化していく心の動きが感じられる本です。誰もが抱える孤独が緻密に表現されています。男性よりも女性におすすめしたい1冊です。(20代女性)
自分自身も、子供を、産んでから、専業主婦になっている時期。今後の自分に、迷っている時に、読みました。今から、考えたら、幸せだったにでしょうが、当時は、何処に行っても、子供の、ママさんにも、馴染めず、かと言って仕事と、育児を、両立させる、気持ちにも、なれず、本当に、毎日が、辛く、心許ない日々でした。まるで、自分の分身のように、主人公の、気持ちに、のめり込みました。同じ時期のかたが、読むと、感情移入するのではないかと思います。(30代女性)
ある種平凡で物語も平坦な物語。だがしかし、そう思わせられるのは、内容がリアルで自分の或いは周囲いる実際の人々が織りなす人間関係に似ているから。人は生きている以上、誰かと四苦八苦しながら生きなければならない、改めて認識させられた小説です。(30代男性)
世代が同じ女性たちの共感できるところが沢山あった。若い頃の熱を帯びた友情も、それが穏やかに終わってしまう、なんとも言えない虚しさも。また新しい出会いを選ぶために年を取る。その言葉に救われたような気がします。(30代女性)
2位.角田光代「紙の月」(8票)
角田光代「紙の月」がおすすめの理由
ドラマを見てから本を読みました。本のタイトルがきれいで、内容とはうらはらにすてきなピンクの表紙でした。普通の主婦が大学生の男の子と知り合って転落し行く様が描かれていましたが、全くの他人ごとではないような感じがしました。主人公がどんどん深みにはまっていく怖さのようなものを描くのがさすがは角田さんの作品だと思いました。(40代女性)
角田さんの初期作品は、恋愛や家族を主体としたものが多かったのですが、この紙の月でも社会派な内容ながら、実は夫婦のあり方を描いているという意味で素晴らしい小説です。銀行のお金を普通のパート主婦が横領するストーリーながら、見所は夫婦、そして新しい恋人との関係性だと思います。どちらの関係もそれぞれに歪んでいる、その中で均衡を保つために横領をしたという話にもっていったのが、角田さんの上手いところだなと思います。女性作家でなくては書けない、女性の描き方がされており面白いです。(40代女性)
何か劇的なきっかけがあるわけではなく、日常生活での些細な不安や不満が積もっていって登場人物たちが少しずつ歪んでいってしまうところが、とてもリアルで恐ろしかったです。お金とはなんなのか、自分のこれまでの生活とは、将来自分はどうなっていくのか、いろいろなことを考えさせられる作品でした。(20代女性)
真面目で平凡な主婦が、若い男に貢ぐために銀行のお金を横領する、というよくあるような話ですが、その横領に至るまでの主人公の心情の描き方がとても好きでした。少しずつ感じてくる違和感や、自分の女としての目覚めが、生々しくスリルを持って書かれていました。(20代女性)
作品を読む前に映画をみました。映画は勿論良いのですが、原作は本当に素晴らしかったです。巨額横領してしまった主人公と一緒に考えて、苦しんで、自分の身体を通して思った感覚はずっと残っています。角田さんの文章の凄さを感じることができます。歯車がどんどん崩れていくと、恐ろしい結末になることがよく分かりました。(30代女性)
お金はどう足掻いても生きていくうえで必要なものだと思い知らされた。どうしても欲しいものと自分が使えるお金を天秤にかけて、どちらかを選択して、幸せを掴まないといけないなと。人生の過ごし方について考えさせられる本。(30代女性)
銀行でパートする平凡な女性が顧客のお金を使って多額の横領をしてしまう…その過程と心の動きが興味深く一気読みした本です。欲しかったのはお金ではない、ということが同じ40代女性として痛いほどよくわかり、切ない小説です。ラストのその後が気になります。(40代女性)
女性たちの生き方がとてもリアルでどんな女性の身にも起こり得ることのように感じられます。ほんの少し歯車が狂ってしまうだけで、どこまでも落ちていくことにとても恐怖を覚えます。特にお金というものの向き合い方を間違えると人は別人になってしまうのだと改めて思いました。(40代女性)
1位.角田光代「八日目の蝉」(26票)
角田光代「八日目の蝉」がおすすめの理由
私が角田光代さんの作品の中でおすすめするのは「八日目の蝉」です。映画やドラマになったので、本を読んだことのない方もタイトルを知っているという方も多いと思います。あらすじを知っている方もぜひ本を読んでほしいです。不倫相手の赤ん坊を誘拐した女性の逃亡している描写が素晴らしく、ページをめくるごとにドキドキ感とハラハラ感を同時に楽しめます。色々と考えさせられ、本を読み終える時、心ががっちりつかまれてふいに涙が出てしまいました。(30代女性)
私がこの本をお勧めするのは、角田さんの作品の中で1番心に残っているからです。物語の主人公は、実の父親の不倫相手に誘拐されて、その後実の母親だと思っていた人は誘拐犯でというような内容なのですが、子供がいない私にも痛いくらい伝わってくる愛情があって、それを受け入れたり、近すぎて受け入れられなかったり、主人公を軸にして実の母親や誘拐犯である女の人、そして父親や一緒に旅をする女性みんな色々なものを抱えて、悩みながら、生きていることが伝わります。初めは衝撃的だと思いますし、誘拐した女の人が悪いと言ってしまえばそれまでだけれど、誘拐されたからこそ見えてくる、本当の親子とは、母性とは、人を愛するとは何なのか考えさせられます。きっと、最後まで読むと8日目の蝉というタイトルの意味がわかってくると思います。(20代女性)
映画化もされていますが、小説のほうが断然面白くストーリーに引き込まれます。何度も「がらんどう」というフレーズがあり、主人公のぬけがらのような過去の生きざまと、子供を連れ去り育てていく中での心から奮闘し生きがいを感じる日々の落差を感じさせます。奪った子供を育てるのはただのエゴでしょうが、たとえどんな環境であっても、子供にとってはママであり家庭となるというところに切なかったです。ラストも小説のほうがしんみりしました。(40代女性)
不倫相手の赤ん坊を誘拐して育てるという、ドキドキする展開で一気に読みました。世間的には犯罪ですが、その背後にある人間関係がよく描かれています。読み終わった後、小説の舞台になった小豆島へ行ってみたくなりました。(40代女性)
NHKでドラマ化されたものの再放送を見て、原作を読みました。その後映画化されましたが、個人的にはドラマの方が好みです。何度も何度も繰り返して読みましたが、読み終わった後には、母に抱きつきたくなる衝動に駆られます。(10代女性)
不倫の末に、相手の子供を誘拐してしまうというストーリーです。もちろん、犯罪行為なのですがそこに女性の性を浮き彫りにしているのが、有川さんならではのうまさだと思います。愛に走ることを貫いた女性の人生は、他を省みないだけに屈折しているのですが、引き込まれる内容で忘れられません。ドラマや映画化もされたことでより鮮烈に残るようになりました。(50代女性)
映画化もされた小説です。ある女性が、夫と別の女性から生まれた子供をさらって育てるというサスペンス的な作品。逃走中の描写が細かく描かれていて、ハラハラする部分が多い。憎しみゆえに人の子を奪ってしまった人間がどのようにして周りの目から逃げながら子を育てていくかを描いた衝撃的な作品です。(20代男性)
映画化された作品です。愛人の産まれたばかりの子供を誘拐してしまう主人公。犯罪を犯した主人公をなぜだか応援したくなる気持ちを抑えながら読み進める自分がいて、不思議な感情にとらわれました。角田光代の表現力の素晴らしさが光る作品だと思います。(40代女性)
映画を観てから読みました。本のほうが、内容が濃くて面白いです。まだ育児を経験していないけど、育児の大変さや素晴らしさが少し分かったような気がします。誰でも育てられた経験はあるわけで、そこから模索していくしかないのでしょう。(30代女性)
この作品は非常に緻密に計算されて書かれていると思い非常に感心しました。それは母の心情がかなり上手に描写されていることと物語にのめり込んでしまうストーリーが特徴あると思いました。読み始めてみて最初のうちは違和感が結構あったのですが別の時代は別の視点からのストーリーという二部構成はかなり素晴らしいものだと思いました。続きが気になって気になって仕方がなくて1日中寝ずに読んでも面白い作品だと思います。(30代男性)
終始衝撃的な内容なので、読み進めるほどにどんどんのめり込んでいってしまいます。もし自分の子がこんな目に遭ってしまったら、と思うと主人公の気持ちは理解できませんが、この物語のなかでの人たちにはみんな苦しみ、幸せを見つけてほしいと思う小説でした。(30代女性)
私は角田さんの作品のなかでも、八日目の蝉を強くすいせんします。基本的にどの作品も素晴らしいのですが、八日目の蝉に関しては、テレビドラマ化や映画化されていて、作品に入りやすいというのが魅力です。内容に関してはドロドロしていたり、不倫等が絡むため、嫌いな人は嫌いかとも思いますが。(20代男性)
私は男性ですので、母親と娘との関わりを体現することは不可能ですが、四人のこどもの親として性別を超えた共鳴を感じさせる内容なので心に残る一冊になったのではないかと思います。映画やドラマにもなった作品ですので、ご存じの方も多いかと思いますが、感情移入することが出来る素晴らしい作品で、家族とは何か?親子とは何か?を考えさせられました。(40代男性)
何回読んでも読む立場によって、新しい発見がある。読み終わってから、そばにいる我が子を抱きしめたくなりました。誘拐は犯罪だけれど、逃亡している間の母子の幸せな描写は美しかった。それでもやはり、自分の子がいなくなった母親の気持ちになってみると、感動的な映画とは言えない。複雑。(40代女性)
映画にもなったので、ご存知の方も多いかもしれませんが、親子とは、家族とは、愛とはを感じることが出来るお話でした。最後に近付くにつれて、涙なしでは読み進めることが出来ませんでした。私は読み終わってからすぐに、母親へ読むことを勧めました。映画とエンディングが異なるので、映画を見ていても退屈なく読めると思います。(30代女性)
深く深く考えさせられました。子育ての情景が浮かんで、白い綺麗な肌の笑顔がこちらのに走ってくる、この上ない愛らしさで…そんな子育ての一場面が思い出されました。一方、子供を奪われた苦しみを想うと辛い気持ちになりました。いつまでも心に残るような深みのある一冊。(30代女性)
映画化もされた名作です。誘拐した女と誘拐された子のかりそめの日々を描いた作品ですが、作中の一番悲しい別れのシーンで主人公が発した台詞に、涙があふれます。子を思う母の愛がその一言に集約されています。子を持つお母さんに特におすすめの一冊です。(30代女性)
不倫相手の赤ちゃんをさらって逃避行を続けるという、犯罪でありながら必死に寄り添って生きる母娘を応援したくなりました。生みの親か育ての親かという狭間での悩みなど、考えても答えの出ない深い問題を抱えてお話に引き込まれます。(40代女性)
永作博美さん主演で映画化もされています。赤ちゃんを誘拐し主人公の希和子はその子を「薫」と名付け、逃亡生活を開始。長く続く逃亡生活。と言えばあらすじです。親子とはいったいなんなのか、愛とは何なのか大切なものとは?を深く考える作品です。(20代女性)
血の繋がりを越えた母と娘の愛に感動し、涙がとまりませんでした。希和子のしたことは犯罪だが、警察が逃げているうちに娘への愛情がどんどん深まり、このまま捕まらずにずっと2人で幸せに暮らしてほしいと思ってしまう、とても切ないストーリーです。(20代女性)
物語は事実通りある種バッドエンドではあるが、物語の終わらせ方としては素晴らしい。不倫やら誘拐など法律を犯すという、人がやりたくても出来ないことを如実に描き、かつ主人公に感情移入しやすい素晴らしい作品だと思います。特に誘拐してしまった子への「愛情」を貫き通す描写は、この作品の最も感動できたポイントでした。(30代男性)
最初テレビでやっていた映画を見て原作を読みました。不倫相手の正妻の子を誘拐(?)して育てるという、普通では想像し難い状況に惹かれて読み進めましたが、その犯人が捕まってからの子本人やその家族の葛藤などがうまくストーリーに絡まって最後まで面白く読めました。(40代女性)
本を読む前にドラマを拝見させて頂きました。映画も見させて頂きました。映像が先でしたが、内容に興味を持ち本を拝見させて頂きました。文章から始めに入る方ですが、今回は映像から。本は映像と少し違う捉え方ができました。かなり表現と心に響くものがあります。面白いにつきます。(40代女性)
映画化もした有名作品ですが、不倫相手の子どもを誘拐した女とその子どもとの物語ですが、育ての親との絆や愛情、親子とは何かを考えさせられる物語でした。ラストが近づくにつれて誘拐犯の女が注いでくれた愛情を知る薫の姿には読んでいて涙が止まらなかったくらい切なかったです。(20代男性)
映画は見ずに、小説を読みました。誘拐は許される事ではありません。しかし子供のない気持ち、子供を持つ親の気持ち、両方わかる気がします。どちらも子供を守ろうと母性が胸に響きました。蝉は7日しか生きられません。8日目は、、しかし8日目生きていれば違った景色を見れるかもしれないと、希望がある意味だと思いました。(40代女性)
この本をおすすめできる一番の理由は、「人間にとって一番大切なものはなにか?」ということを考えさせられ、気づかせてくれる点です。「女性」にとってだけでなく、人間に普遍的に必要な愛や情とは何かといったことが描かれています。設定は、不倫相手の生まれたての子供を誘拐するというショッキングなものですし、結末も幸せいっぱいのものとは言えないかもしれませんが、読み終わっ後は、何かすがすがしささえ感じる作品だと思います。(30代女性)
1票入った角田光代さんの作品も紹介
惜しくもランキング入りはしませんでしたが、1票入った角田光代さんおすすめ作品も紹介します。面白い作品ばかりですので、ぜひ読んでみてください。
角田光代「いつも旅のなか」
角田光代「いつも旅のなか」がおすすめの理由
角田さんが初めて旅について綴ったエッセイ。旅をすることはいわゆる純粋趣味。つまり、なんの役に立たなくても、あるいは損をしたって、好きでいることをどうにもやめられない、ということが書かれている。読めば読むほど旅をしたくなる。(30代女性)
角田光代「エコノミカル・パレス」
角田光代「エコノミカル・パレス」がおすすめの理由
いわゆるフリーター文学と称される作品は時代の変化と共に今や一つのジャンルを築くぐらい当たり前に存在するが、そのきっかけになるような斬新な小説を、2000年代初頭に角田さんがすでに書いていたということに注目してほしい。失業中の彼氏と同棲する34才フリーターの女性の、絶望的といいたくなるくらいどんづまりの現実が描かれているのに、文体があまりに軽くてするする読めてしまえるところがこの作品の妙だと思う。これを書いたなんて、角田さん本当に天才だと思う。また、この作品の後から『空中庭園』『対岸の彼女』と、角田さんの小説が初期から転換するきっかけになっていることを考えて読むのも楽しい。(30代女性)
角田光代「おやすみ、こわい夢を見ないように」
角田光代「おやすみ、こわい夢を見ないように」がおすすめの理由
7編の短編集なので仕事の休憩中などのスキマ時間を使って楽しく読める。どの話も主人公をとても身近に感じることができる。日常の生活の話を聞いているようであったり、少し羨ましいような暮らしぶりを聞いているようだったりと、気負わずに読むことができた。(20代男性)
角田光代「それもまたちいさな光」
角田光代「それもまたちいさな光」がおすすめの理由
登場人物すべてが過去の痛い恋愛経験を乗り越え、前向きに生きながら身近な幸せに気づいていくストーリーです。主人公が最後にとった選択は、刺激もなければきらびやかでもないのですが、まさに「それもまたちいさな光」。求めることばかりに疑問を持ち始めた30代~40代の女性に、特におすすめします。(40代女性)
角田光代「だれかのいとしいひと」
角田光代「だれかのいとしいひと」がおすすめの理由
この作品を読んだら他人の寂しい気持ちやちょっぴり泣きたくなる気持ちがわかるようになった気がします。人の幸せと、自分の人生のギャップに苦しんでいる人に読んでほしいです。みんなきっと人には言えない悲しさや辛さを抱えながら希望を持ってがんばっているんだと思えました。(30代女性)
角田光代「ポケットに物語を入れて」
角田光代「ポケットに物語を入れて」がおすすめの理由
角田光代さんの本にまつわる書評であってエッセイでもあって、とにかく読みやすいです。古典的な作品から現代の作品まで数多く紹介されていて、高確率で本当に読んでみたいと思わせる力に感服しました。角田さんの本を真摯に愛している熱が伝染するからかもしれません。書評として、作品や作者に対して掘り下げは深く濃い内容ですが、それをとても分かりやすい文章で解説されているので、読書家ではない人にも本への扉としておすすめしたい作品です。(20代女性)
角田光代「わたしの容れもの」
角田光代「わたしの容れもの」がおすすめの理由
年月とともに移りゆく自分の容れものを見つめるというのは、悲しいことかと思ったけれど、面白いものでもあるんだなとこの本を読んで思った。角田さんがあまりにも包み隠さず描いているからとてもリアルで、でもこんな風に楽しく歳を重ねられたらいいなと思った。(30代女性)
角田光代「月と雷」
角田光代「月と雷」がおすすめの理由
きっと誰にでも、自分の意思で人生を切り開き、選択をしながら歩んでいる感覚と、もう一つ。何か、計り知れない力によって自分の人生が動いているのではという感覚があると思います。この小説はそういった二つの感覚が見事に語られていて好きです。また、人と人が本当に会話をする、ということがどういうことなのかが書かれています。女性の内面を綴り、物語にできる角田光代さんが大好きです。(40代女性)
角田光代「今、何してる?」
角田光代「今、何してる?」がおすすめの理由
著者の独特の恋愛観が楽しいです。普通であることとか、変わっているままでいることとか…人に合わせて自分を無難に作ってしまうのではなく、ありのままでいることの可愛らしさ、愛おしさを感じ、素晴らしいなあと思います。小説を読むときよりも、このエッセーを読むときのほうが、より身近に著者の存在感があるので、思わず友達がそばに居るような感じで、「へえーそうなんだ」と彼女の意外な一面を知ったような感想をもらしてしまいます。著者が読んだ本の紹介もたくさん載っていて、常に何冊かを関連づけて一つのエッセーにまとめているので、器用だなあと思うとともに、著者の多読ぶりがうかがえます。読みやすそうな本もたくさんあったので、今度読んでみたいと思いました。(40代女性)
角田光代「今日もごちそうさまでした」
角田光代「今日もごちそうさまでした」がおすすめの理由
おいしいものが好きな方にはたまらないエッセイです。ただ食べるだけでなく、きちんと自分で買い物をして料理をしているところもえらい、と思ってしまいます。食にまつわるエピソードもまた、自分に置き換えて考えると別の楽しみ方ができて良かったです。(30代女性)
角田光代「坂の途中の家」
角田光代「坂の途中の家」がおすすめの理由
主人公とは立場も境遇も全く異なるのに、彼女の気持ちの変化が痛いほどわかる気がした。どんどん苦しくなっていくが、読み進めずにはいられなかった。裁判員裁判や様々なテーマが盛り込まれ、ずっしりとした重さを持ちながらも展開が面白く、考えさせられた。(30代女性)
角田光代「三面記事小説」
角田光代「三面記事小説」がおすすめの理由
実際にあった事件を元に、作者なりの小説を作り出しているのですが、それがとてもリアルで切ない感じに書けているのです。読み終わってすっきりするような結末は一つもありませんが、現実にありそうな話で、読んでいてうまいなあとうなってしまいます。(50代女性)
角田光代「私たちには物語がある」
角田光代「私たちには物語がある」がおすすめの理由
本を書いている角田さんとはどういう人物なのか。もっと彼女のことを知りたいと思い購入しました。彼女の読書傾向が分かり、ファンには嬉しい一冊です。本人曰く、読書感想文になってしまったそうです。それでも、内容の濃い作品でした。(30代男性)
角田光代「神の月」
角田光代「神の月」がおすすめの理由
まず、ごく普通の主婦だった主人公が一億円ものお金を横領したという衝撃と、なぜそんな風になってしまったのか?と興味を持ちました。読んでみると、主人公は中高一貫の女子校出身ということで、自分と重なり、女性同士の心に秘めた嫉妬や悩みなど共感できる部分が沢山ありました。読んでみると、誰でもこういうことをしてしまう可能性があるような気がして恐ろしさを感じました。(30代女性)
角田光代「曾根崎心中」
角田光代「曾根崎心中」がおすすめの理由
主人公の初やその周りの女たちの心理描写が細かくて、心中しようと決める初の気持ちにも納得。すごく悲しいけれど、死んでもそれが幸せな人生もある、二人はそんな悲しい背景で生きていたんだと思った。とても読みやすい文章で、さくっと読めます。(30代女性)
角田光代「薄闇シルエット」
角田光代「薄闇シルエット」がおすすめの理由
主人公より一回り以上若い自分が読んでも刺激をもらえたお話でした。出来事の後をどう進み歩むのか、下を見ない前向きである事の良さを知れました。主人公が偽りの想いを出す事にもどかしさを感じましたが、リアルな描写で為になりました。(20代女性)
角田光代「彼女のこんだて帖」
角田光代「彼女のこんだて帖」がおすすめの理由
誰かのために作るごはんは幸せ。この本は食べることよりも料理することをメインに物語が組まれているが、作るまでの背景だったり、人の想いがきちんと描かれている。前の話の脇役的な登場人物が、次の主人公になるリレー形式で、とても引き込まれた。(30代女性)
角田光代「平凡」
角田光代「平凡」がおすすめの理由
あのときこうしなかったら、こうしていたらと思うことは限りなく広がります。誰でも考える人生の分岐点。もう一つの選択肢を選んでいたらどうなったかを考える人々を描いた短編集。ど平凡こそが不幸なのだという考えがとても怖くて心に残りました。(30代女性)
角田光代「恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。」
角田光代「恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。」がおすすめの理由
アラフォーに希望の光をみせてくれるようなタイトルに惹かれて購入してみましたが、いい意味で裏切られました。そうそう!と相槌を打ちたくなるような女性の本音が書かれていて、読んだあとにフフッと笑ってしまいます。(40代女性)