震災・災害をテーマにした小説おすすめ15選
1.桐野夏生「バラカ」
震災・災害をテーマにした小説 桐野夏生「バラカ」がおすすめの理由
明らかに東日本大震災におけるフクシマの状況が 基になっていると思われる小説。被爆し、甲状腺の手術痕をネックレスに例える描写、震災の象徴の様にまつられる少女。桐野夏生の小説は読むたびに容赦ないなと思うが、この本には怒りがそこかしこにうかがえる。(40代女性)
東日本大震災が思い出される、福島での原発事故により健康被害を発症した少女の話。さらにその少女は生後日本から海外へ売られ、日本人により買われて震災時には福島にいたという数奇な運命をたどっている。登場する大人たちのクズっぷりが激しく、しかし決して作り話ではなく現実に起こっている出来事。いろんなことを学び、感じる作品。(30代女性)
東北の震災がモデルになっている。福島の原発事故で甲状腺ガンになる女の子が主人公。その子は、在日外国人の子供でドバイの子供市場で売られ、日本人に買われて、日本に戻ることになる。「バラカ」とは、市場で売られてたときに、付けられていた名前。数奇な運命と一言では片付けられないほどの、波乱万丈な人生を子供のときに強いられる。有事の際は、政府、マスコミ、SNSの情報を鵜呑みにせず、自分で考えて行動しないとなあと、考えさせられた。(50代女性)
2.有川浩「海の底」
震災・災害をテーマにした小説 有川浩「海の底」がおすすめの理由
SFものの作品で現実ではありえない生物が襲ってくる話で怖いところやグロイところなどもあるけど、そのなかでも必死に生き抜く姿や恋の話しもあって面白い。全体的に怖いSF作品だけど恋愛ものの話しみたいな部分もあって面白い。(20代男性)
有川浩さんの自衛隊三部作の一つ、海上自衛隊の潜水艦乗り2人と潜水艦に閉じ込められた子供達を中心として展開する物語です。横須賀に上陸する未知の生物「サガミレガリス」を駆逐すべく、自衛隊、警察がそれぞれの名誉とプライドをかけて駆け引きをしながら未知の生物から街を奪還する物語です。各省庁や部隊の描写がリアルで、SF好きもそうで無い人も引き込まれると思います。(20代女性)
3.東野圭吾「幻夜」
震災・災害をテーマにした小説 東野圭吾「幻夜」がおすすめの理由
東野圭吾の小説の中では珍しく、自然災害をきっかけにストーリーが始まります。震災後の“どさくさ”に紛れるように、いつもの東野圭吾ような事件が繰り広げられていきます。自然の前では人間の力は儚いものです。自然を超えることは出来ない人間の、もがいてる姿が心を掻きむしる作品です。(30代男性)
神戸の震災に巻き込まれるところから始まるストーリーですが、その環境下で出会った男と女の話ですが、女性が考えていることが悪女すぎて、次が気になって、どんどんひきこまれる作品です。最後が衝撃的な終わりで、スッキリはしないのですが、また読みたいと思う作品です。ドラマ化されて深田恭子さんが演じていましたが、ドラマは残念でした。この小説の良さは読まないとわからないと思います。(30代女性)
4.安達奈緒子「コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―THE THIRD SEASON(上) (扶桑社BOOKS文庫)」
コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 THE THIRD SEASON 上巻 (扶桑社文庫)
震災・災害をテーマにした小説 安達奈緒子「コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―THE THIRD SEASON(上) (扶桑社BOOKS文庫)」がおすすめの理由
コードブルーが好きな人、必見です。 内容はドラマと同じですが、文章で読むのとドラマでみるのとはまた一味違いますね。 私の場合、ドラマの先入観を取り払って読もうとしてもそこはちょっと無理でした。 ですから、ドラマを見てない人はまず小説から読んで、ドラマをみると2倍楽しめるかもしれません。(40代女性)
5.宮下奈都「ふたつのしるし」
震災・災害をテーマにした小説 宮下奈都「ふたつのしるし」がおすすめの理由
ふたりのハルの人生を時系列にそって描いていく物語です。全く違う場所で、全く違う生活をしていたはずの二人が、3月11日のあの日に出会います。その二人が出会うシーンがとても感動的で、「運命」という言葉を信じたくなります。(20代女性)
6.重松清「また次の春へ」
震災・災害をテーマにした小説 重松清「また次の春へ」がおすすめの理由
震災の被害にあった方ではなく、何にも被害に見舞われず、そういえばそんな地震あったよね~みたいに考えてしまっている方におすすめします。 ニュースに流れる映像はその時だけの瞬間で、後には目に見えない心の傷や穴が無数に存在しています。 読んだだけで、当たり前に感謝できる、前を向いて進まなければならない一冊です。(30代女性)
7.有川浩「塩の街」
震災・災害をテーマにした小説 有川浩「塩の街」がおすすめの理由
塩害という現実では有り得ない災害がテーマなのですが、男女の恋愛模様も描かれておりところどころでキュンとするシーンもあったりと内容が濃い小説です。映画化、ドラマ化されたら絶対に面白いと思いますし必ず観たい作品の一つです。(20代女性)
8.重松清「希望の地図」
震災・災害をテーマにした小説 重松清「希望の地図」がおすすめの理由
「希望の地図」は、東日本大震災の被災地での取材をもとに作られた小説で、フィクションでありながら被災者の生の声が取り入れられた物語になっています。震災が起きたあの日何があったのか、そして何を思い過ごしてきたのか。今、自分にできることは何か。被害を受けながらも前を向き歩き続ける人たちの言葉がぐっと心にささる小説です。(20代女性)
9.牧野武則「首都圏大震災」
震災・災害をテーマにした小説 牧野武則「首都圏大震災」がおすすめの理由
伊豆半島沖で探知された奇妙な発生音から、未曾有の大震災へと繋がっていくスリリングなストーリーになります。首都圏直下型地震への綿密なリサーチからは、現実に起こり得る自然災害への心構えついて考えさせられました。(30代男性)
10.川上弘美「神様2011」
震災・災害をテーマにした小説 川上弘美「神様2011」がおすすめの理由
日常生活を舞台にしながらも幻想的な物語を書くことで知られる川上弘美。2011年の東日本大震災の直後、彼女が記した物語は、自身の初期の作品である『神様』をリライトした『神様2011』。言葉を話す「くま」が主人公のこの物語。両者を読み比べることで、震災によって人々の日常にどのような亀裂が加えられたのか、その一端を垣間見ることができます。(30代男性)
11.岡本貴也「神様の休日」
震災・災害をテーマにした小説 岡本貴也「神様の休日」がおすすめの理由
東日本大震災の実話を元に書かれた本です。人との繋がり、別れ、支えられたこと、心に響いた言葉、愛したこと、愛されたこと、生きていこうと決めたことなど、テレビの映像からは読み取れない一人一人の物語に直面し、心の整理が追い付かないほどいろんな感情が溢れてきます。たくさんの人に読んでもらいたい本です。(30代女性)
12.いとうせいこう「想像ラジオ」
震災・災害をテーマにした小説 いとうせいこう「想像ラジオ」がおすすめの理由
大きな木のてっぺんから「想像」で発信・受信するラジオ番組、そのDJの一人語りを文字にした文章を中心とする小説で、口語や会話のような文章が多いので、読むのが億劫にならないのがまずありがたいです。ラジオという設定のもとに多くの人格が主体となって語り、その言葉はいきいきとし、また繊細でもありますが、彼らはみんな死者なのだろうか、このラジオは生者にも聴けるのだろうか、と多くのことを文字通り「想像」する、幻想のような現実のような雰囲気が不思議な小説です。(20代女性)
13.小松左京「日本沈没」
震災・災害をテーマにした小説 小松左京「日本沈没」がおすすめの理由
小松左京の代表作の一つ。日本列島に異変が発生し、それがやがて日本列島の沈没に繋がる事が判明すると同時に、各地で地震が発生していき、政府は国民に日本列島の行く末を発表する・・・。日本が沈むという(今の所)荒唐無稽な内容を、さまざまな科学的地理学的裏づけを持った迫力のある内容で書かれたスペクタクル小説。「沈む」とまでは考えていなくとも、いつどこで発生するか判らない大地震と付き合いながら生きてきた日本人にとってはとてもリアルな内容に恐怖感・自然に逆らえない無力さを感じられる力作。阪神淡路大震災の際、小松左京が「高速道路から車が落ちて行く描写を、道路公団から苦情が来た」という回想を読んだ事があるが、事実は小説を越えていた。安全神話が本当に只の神話なんだという事を、左京は知ってたんじゃないか、と思う。(30代男性)
14.福井晴敏「平成関東大震災-いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった-」
震災・災害をテーマにした小説 福井晴敏「平成関東大震災-いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった-」がおすすめの理由
突如として発生した首都直下型地震のパニックに立ち向かっていく、事務機器メーカーに勤務するサラリーマンを描き出していきます。見知らぬ人を助ける主人公の活躍と共に、防災に関する知識をシミュレーションを通して学べる所も良かったです。(30代男性)
15.村上春樹「蜂蜜パイ」
蜂蜜パイ
震災・災害をテーマにした小説 村上春樹「蜂蜜パイ」がおすすめの理由
長編『ノルウェイの森』で有名な村上春樹ですが、短編だって面白い!阪神淡路大震災を土台にした『蜂蜜パイ』は、「地震男」に箱に押し詰められる恐怖におびえる少女「沙羅」とその母「小夜子」、ふたりを見守る「淳平」を第三者の視点から描いた短編。地震をあからさまに描くのではなく、「淳平」をとりまく出来事を並べながら考えさせる、村上春樹らしい作品。(20代女性)