【2019年】トリイ・ヘイデンおすすめの本ランキングTOP7

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【2019年】トリイ・ヘイデンおすすめの本ランキングTOP7

実際に児童教育の現場で奮闘した経験を持つトリイ・ヘイデン。魅力はなんといっても飾らない言葉で紡ぎ出されるリアリティです。実際に経験したからこそ見える世界がとてもストレートに伝わり、苦しくなる話の中にも希望を見出せる作品が多いと思います。トリイ・ヘイデンさんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.トリイ・ヘイデン「幽霊のような子 恐怖をかかえた少女の物語」

トリイ・ヘイデン「幽霊のような子 恐怖をかかえた少女の物語」がおすすめの理由

一番トリイの本の中で怖い本です。トリイが受け持つクラスで出会った、体を半分に折り曲げるようにして過ごす少女・ジェイディ。最初、ジェイディは周りで何が起きても反応しません。トリイは様々な方法で近づき、ジェイディた話をすることに成功します。ところが、ジェイディの口から出てきたのは衝撃的な話でした。それは得体の知れないカルト集団の話です。儀式の話や性的暴力を受けた話など、信じ難い話ばかり。それでもトリイはジェイディを信じ、ジェイディを救おうと奔走します。なんと、集団の中には父親がいました。嘘か本当か、ジェイディの話にはおかしなところがあるものの、両親から引き離すことに成功します。ジェイディは、とても元気になり、これだけで何かしらの虐待があったことの証明のような気がします。トリイのタフさというか、強さに圧倒されます。とても大変な仕事であることは間違いなく、そして、この作品がノンフィクションであることを考えさせられる一冊です。

 

 

第6位.トリイ・ヘイデン「ひまわりの森」

トリイ・ヘイデン「ひまわりの森」がおすすめの理由

トリイの中では珍しいフィクション作品です。とても悲しいストーリーで、歴史も含め考えさせられました。主人公は17歳の少女・レスリー。母のマーラは若い頃に経験したある出来事で心を病んでいました。ある出来事とは、ナチスによる強制出産です。息子を産んだのに、取り上げられてしまったという過去から、マーラはおかしな妄想を抱くようになってしまいます。近所に住む少年を、奪われた息子だと思い始めてしまうのです。そして起こってしまう凶行…。17歳のレスリーに何ができたでしょう?どんどんおかしくなっているとわかっていた母(マーラ)をどうしたらよかったのでしょう?みんなでずっとマーラを支えてきた家族にとって、どんなに苦しく辛かっただろうと考えるととても辛かったのを覚えています。フィクションとは思えないリアリティが感じられ、物語の重さはあるものの、家族のあり方や各登場人物の心情を考えながらしっかり読み込める作品です。

 

 

第5位.トリイ・ヘイデン「ヴィーナスという子 存在を忘れられた少女の物語」

トリイ・ヘイデン「ヴィーナスという子 存在を忘れられた少女の物語」がおすすめの理由

ヴィーナスは知的障害を持つ姉にしか懐かない7歳の女の子。どんな言葉にも反応を示すことなく黙って座っているだけのヴィーナス。トリイは持ち前の明るさでヴィーナスに接していきます。ヴィーナス姉・ワンダはヴィーナスのことをビューティフルチャイルドと呼びます。この呼び方が私は好きでした。ネタバレになりますか、実はワンダはヴィーナスの母親です。悲しいことですが、ワンダは性的暴行を受け妊娠し、彼女なりにヴィーナスを愛しているのです。ノンフィクション作品なので、こういうことが実際に起きているということがとても悲しいと思います。ヴィーナスの置かれた劣悪な環境を変えようと奮闘するトリイの前に立ちはだかるのは、ヴィーナスの家族だけではなく、味方であるはずの補助教員のジュリーでした。考え方がまるで違う大人がいるとここまで混乱するのだな…としみじみ感じました。ジュリーとの関係、ヴィーナスとの絆の構築と休むことなく読み進められます。一気読みできてしまうほどの面白さがある一冊です。

 

 

第4位.トリイ・ヘイデン「愛されない子 絶望したある生徒の物語」

トリイ・ヘイデン「愛されない子 絶望したある生徒の物語」がおすすめの理由

トリイのノンフィクションの中で大人が中心の相手となる唯一の本だと思います。トリイのクラスに来るとこになった情緒不安定な娘・レスリーの母親のラドブルックです。容姿端麗で頭も良く、お金持ちの旦那さんと何不自由なく暮らしているように見えます。ところが、ラドブルックには人とうまく付き合えないという悩みがありました。そのせいで旦那さんとも娘とも上手くいかず、思いつめており、お酒と不倫に逃げていました。そこで、トリイのクラスの手伝いを申し出るのです。こんな私でも、人の役に立っていると思いたい、人との接し方を学びたい、と。ラドブルックは、今までのトリイの本に登場する子供たちとはもちろん違います。大人の女性であり、感情移入しやすくて応援してしまうんです。不器用で口下手なところや弱くてすぐアルコールに手を出してしまうところも、なんだか愛すべき人間に見えてくるから不思議です。物語はラドブルックの成長と子供達の成長を並行して感じることができます。最後はそれぞれの旅立ちがあり、少しの寂しさとともに、みんなが教室を後にします。これからのラドブルックがどんな生活を送っていくのか、個人的にとても気になりました。

 

 

第3位.トリイ・ヘイデン「檻のなかの子 憎悪にとらわれた少年の物語」

トリイ・ヘイデン「檻のなかの子 憎悪にとらわれた少年の物語」がおすすめの理由

主人公となるケヴィンの壮絶な人生に目を覆いたくなります。なぜ、そんなことが起きてしまうのか?と信じられないことが実際に起きている現実に打ちのめされてしまいます。ケヴィンの妹は義父の暴力で亡くなっています。その場にいたケヴィンの衝撃はどれほどだったでしょう?自分が弱いから守れなかったと責め、口を閉ざしてしまいます。そんなケヴィンに向き合うことになったトリイ。少しづつ口を利くようになったりと回復に向けて努力するケヴィン。でも容赦なく彼に降りかかる過去との戦いは壮絶です。記憶は消したくても消えないし、なぜ自分ばかりが?という怒りも湧いてきます。自分の負の感情との付き合い方を学び、幾たびの後退を繰り返し、ケヴィンは成長していきます。最後には社会に出たいと思うようにまで回復したケヴィンに会うことができます。ここまで暗くて悲しくて、読むのが辛いと感じる場面もありますが最後のたくましい姿を見られたことが一番読んでいてホッとしました。

 

 

第2位.トリイ・ヘイデン「シーラという子 虐待されたある少女の物語」

トリイ・ヘイデン「シーラという子 虐待されたある少女の物語」がおすすめの理由

トリイが最初に発行した本です。トリイは精神疾患などの子供達をうけもつ教師でした。すでに手一杯のクラスに、精神病院がいっぱいだから、という理由で押し込まれた6歳の少女・シーラ。シーラとの出会いはトリイに大きな影響を与えます。シーラは、本当にかわいそうな境遇の少女です。母は、弟のジミーだけを連れ出て行ってしまったのです。母に捨てられた、という気持ちはシーラに暗い影を落とし、蛮行とも言える行為(金魚の目をくりぬいて殺したりする)を繰り返させます。トリイは必死にシーラの心を取り戻そうと努力します。その間もシーラの苦痛は続きます…。シーラは叔父に性的暴行を受けそうになり大怪我を負ってしまうのです。病院のベットに寝かされるシーラを見たトリイは涙が溢れてきます。こんなに小さい女の子がなぜこんな目にあうのか?シーラはトリイの真心を知るようになり、劇的に変わっていきます。もともとは非常に知能指数が高いことが判明し、トリイはシーラを精神病院ではなく、このままクラスに置いておくようにします。そして、2人は強い絆で結ばれていくのです。最後はクラスの解散とともにお互いの道を歩いていきますが、2人は前向きでした。この本は虐待を受けた少女の苦しみが重く、読んだ後は両親への怒りが強かったのですが、虐待は負の連鎖、というようにまずは親の救済も必要なのかもしれません。トリイのような大人になりたいな、と読んだ当時中学生だった私は強く思った記憶があります。

 

 

第1位.トリイ・ヘイデン「よその子 見放された子どもたちの物語」

トリイ・ヘイデン「よその子 見放された子どもたちの物語」がおすすめの理由

まるで寄せ集められた子供たちのクラスを描いたノンフィクション作品です。トリイは補習教室を担当しています。文字が読めないために補修に来たロリ、乱暴な態度で問題になってしまったトマソ。この2人が私は大好きです。ロリは本当に美しい心の持ち主で、人の幸せが何より大切と思えるような子供です。なのに、幼い時の虐待のせいで脳に障害が残り、文字が読めません。そのことを当初トマソはからかってばかり。でも、トマソが抱える問題(父親が殺されるところを目撃してしまう)に寄り添う優しいロリに救われ、物語の後半ではお互いを認め合います。その過程が本当に美しく、子供の強さを思い知らされました。どんなに辛い境遇を過ごしてきた子も優しい心を失うことはありません。他にも、わずか12歳で妊娠してしまったクローディア、自閉症のブーととにかく個性的なメンバーが揃ったクラスです。たった一年の出来合いのクラスは、信じられないほどにお互いを思いやれるクラスに成長します。そして、別れの季節…。それぞれの子供たちの少し先のエピソードが心温まる内容となっていて、最後まで素敵な本だと思います。