【2019年】小川一水おすすめの本ランキングTOP7

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【2019年】小川一水おすすめの本ランキングTOP7

読み手を選ぶSFというジャンルの作家で、科学や工学的知識をたっぷり盛り込みながらも、根底には人の思いですべて何とかなるという考えがあるのか、常に熱いものを感じさせながら読み進めることが出来る作品がとても多いところ。小川一水さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.小川一水「イカロスの誕生日」

小川一水「イカロスの誕生日」がおすすめの理由

ごくわずかな割合で翼を持った人間が生まれてくる世界で、マイノリティとして自由を奪われた主人公がそれでも思い通り生きることを求めあがき、それでいて心の自由も失わず、規制に立ち向かっていく王道さ。主人公の思いがそのままお話になったような青臭い物語ですが、それが故に勢いに任せて一気に読んでしまえる作品になっています。そういうものだからというファンタジーで済ませそうな、人間が空を飛んだり、翼を盛った人が生まれてくる世界の設定の部分のディテールに、SF的な視点から細かく描写してみているのもこの作者の特徴で、こんな世界があればこういうこともありそうだ、という現実感のようなものがしっかり作品の根底にあるのも特徴である。のちにハードなSF作家となっていく作者の若かりし頃のパッションのようなものが感じられるとてもフレッシュな作品。

 

 

第6位.小川一水「天涯の砦」

小川一水「天涯の砦」がおすすめの理由

軌道ステーションで大事故が起き、残骸の中に取り残された10人の生存者たちがどう切り抜けどう助かろうとするか、そのスリルを楽しむサバイバル小説である。何より宇宙での出来事なので一歩外に出れば死、ただ待っていても救援が絶望である。息をすることさえ困難になっていく状況、そんな中でもやはり生存者同士の衝突は起きるもので、一筋縄で行くものではない。それでも知恵を集めて助かろうとするそのドキドキがたまらない。今はまだ存在しない民間人が行くことの出来る宇宙ステーションの出来事、といっても科学的な土台は今と大差ない世界なので、宇宙における様々な事態に対し現実の知識で立ち向かっていく姿を見ることが出来る。、こういう行動を起こせば科学的にこういう風になるのかという知的好奇心を満たしてくれる細かい部分を、多く見ることが出来、終始退屈することなく読み進める事ができる。

 

 

第5位.小川一水「第六大陸」

小川一水「第六大陸」がおすすめの理由

南極や砂漠、山の上など、局地に置ける建設作業を専門とする特殊な建築会社。そんな企業が新たに受け持ったのは「月」にレジャー施設を建設する仕事だった。トンデモ本の類で巨大ロボットを作ったらどのくらいかかるかなんてのを計算しているものがあるが、この作品はもっとリアルに月にレジャー施設を作ってそこで商売をする場合にどんな技術が、どれだけの時間が、どれだけの費用が必要か、主人公たちが考え、悩み、立ち向かっていく姿を描いている。月にそんなものを作るにはもちろん色んな国や企業の思惑も絡んでくるわけだが、そんなものは解決すると割り切って、月という過酷環境に巨大な施設を建設する困難さに物語の趣旨を振り切って描かれている。そこは読む人によっては好みがあるだろうけれど、SF的な設定の部分や知識の部分に面白みを感じられる人にはおすすめである。

 

 

第4位.小川一水「風の邦、星の渚―レーズスフェント興亡記」

小川一水「風の邦、星の渚―レーズスフェント興亡記」がおすすめの理由

十四世紀のドイツ。故郷を追われ地方に飛ばされた若き騎士が、同じく故郷を追われた妖精と呼ばれる不思議な存在と出会い、自分たちが生きる新しい街を築いていく、街づくり小説です。特殊なのはその地域では妖精と呼ばれる不思議な存在が、実は宇宙から来た地球外生命体であるというところで、その知識をたまーに借りて困難に立ち向かっていく所。でもそれなのに存在する街や人たちは歴史に基づいていたりもして、宇宙人の助力で成り立ったこんな街もあったのだろうかと少し不思議な気持ちで史実を眺める事ができます。突飛な設定とは裏腹に、起こる事件や課題は現実的なものが押し寄せてきて、中世ヨーロッパの戦記小説を読んでいるような側面も持ち合わせています。それでいてその裏には地球外生命体の変な思惑や謎が潜んでいたりもして、奇妙な読み味を味わう事ができる物語である。

 

 

第3位.小川一水「時砂の王」

小川一水「時砂の王」がおすすめの理由

外宇宙からの侵略によって地球が滅ぼされた。そんなところから物語はスタートします。対抗策として講じられたのが、過去にタイムスリップして人類の技術進歩のロードマップを早め、科学的に侵略者より優位に立つこと。例えばガラケーが出る前にさっさとスマホの技術を教えてしまうみたいなことですね。でも侵略者も同じく過去にタイムスリップして邪魔してくる。そんないたちごっこを続け主人公がたどり着いたのは3世紀の倭国。鉄も知らない時代の日本人と未来から来た知識だけを武器にする主人公、あそこに鉱脈がある、こう使えば便利だ、昔の時代の人たちが予知能力のようなものさえあればこんなに早く自分たちの時代に(技術的に)追いついてくる早さは爽快感さえあります。そして知識だけではなく思いも意志も伝わっていく姿、ずっと熱いものを感じながら読んでしまいます。

 

 

第2位.小川一水「老ヴォールの惑星」

小川一水「老ヴォールの惑星」がおすすめの理由

著者初の短編集ながら、載っている作品のクオリティ、多様さも含め、最高のものに仕上がっています。迷宮に放置された受刑者たちが、自らのコミュニティを作るところから、人間らしい社会を作り出し、それでも新たな世界を求め殻を破るのか考えさせられる「ギャルナフカの迷宮」。後の作者の作品にも多々登場する、地球の生命とはまったく違う構造をした生き物の生態を描いた「老ヴォールの惑星」。作者のSF的な想像力がいかんなく発揮されています。すべてが操作された世界「幸せになる箱庭」。誰もが幸せになることが出来る。何をしても幸せが約束される世界は果たして幸せなのか感えた時、迷ってしまうのではないでしょうか。ほぼ全てが水に覆われた惑星で一人遭難した主人公。救助は困難で絶望的、しかしその星の環境ゆえに生き続ける事は出来る。最初は家族や仲間が通信相手になってくれたが、どんどん彼のことを諦め、消えていく。誰のために生きるか、自分のために生きてくれるのは誰か「漂った男」のラストは感動して涙が出そうになりました。

 

 

第1位.小川一水「天冥の標」

小川一水「天冥の標」がおすすめの理由

作者最長のシリーズ小説。全10作と銘打って始まりましたが、結果的に17冊もの長編シリーズとなりました(上下巻などが含まれていて一応10作)。パンデミックに、地球外生命体、人工的な知能や今ではありえない技術。作者の今まで書いてきたものの集大成、なんでも入りの贅沢な作品で、現代に始まり800年後、西暦2800年までもの時代を描き、それなのに破綻はせずこの世界を書ききっています。更に凄いのは一貫したシリーズでありながら、この巻はパニック小説、こちらはハードSF、次はなんと官能小説?と様々な顔を見せ、この話はいったいどうなっていくんだと常に読者を飽きさせないところです。滅亡しようとする人類、それを引き起こしたのは何によってもたらされたのか、何が人類を滅びから救うのか。すべてを読み終わった時、満足感と脱力感で何も出来なくなってしまいました。

 

 

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