【2019年】山田悠介おすすめの本ランキングTOP7

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【2019年】山田悠介おすすめの本ランキングTOP7

初めて山田悠介の作品に出会ったのは、大学生の頃です。山田悠介の作品はまるでライトノベルのようにさくさく読めるため、授業の合間に読んだり、寝る前に読んだりと、気軽に読むことができるところが魅力だと思います。実際そういった小説がうける、中高生に人気のようです。山田悠介さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.山田悠介「ドアD」

山田悠介「ドアD」がおすすめの理由

主人公たちが目を覚ますと、見知らぬ部屋にいました。出口と思われるドア、そしてスイッチがあります。そのスイッチを押すとドアは開きますが、大量の水が部屋に流れ込みます。スイッチを離すとドアは閉まり、先へ進みません。つまり、この作品はひとつの部屋につき、必ず一人被害者が出るということです。自発的に部屋に残ることを選ぶものもいれば、誰かのために残ったり、不運で選ばれたりするものもいたりと、様々です。ただ、誰が何のためにそういうことをしているのか、という根本的な説明はありません。そういったものは置いといて、メインである「一人づつ欠けていく」という流れが読みたいんだという方にはいいかもしれません。ページ数の割にさらっと読めてしまうので、忙しい人向けですね。動機など、物語の詳細までしっかり味わいたいという方には、少々物足りないかもしれません。ただ、中高生向きの作風ですので、長々と書くよりはいいとこ取りの方がよかったのでしょう。

 

 

第6位.山田悠介「8.1」

山田悠介「8.1」がおすすめの理由

この本は短編集であり、元々時間をかけずにさらっと読める山田悠介作品の中でも、さらに読みやすい一冊たと思います。私が一番好きなのは、「ジェットコースター」という作品です。デスゲームネタの作品は多々ありますが、デスゲームとしてとてもシンプルなものではないでしょうか。主人公たちはジェットコースターに乗っていましたが、突然停止してしまいます。そしてそのまま座っていたシートが外れてしまいます。乗客たちは残った安全バーにぶら下がり、力つきるとそのまま落下し、死亡するというものでした。安全バーには腕の力でぶら下がるしかできず、ルールを破ると射殺されます。このデスゲームがどうして行われたが、そういった背景は考えず、ただただシンプルにデスゲームの一番盛り上がるところを楽しみたいという人にオススメです。他にもさくさく読める作品が収録されています。

 

 

第5位.山田悠介「レンタル・チルドレン」

山田悠介「レンタル・チルドレン」がおすすめの理由

主人公は一人息子を亡くしてしまい、毎日が辛く憂鬱でした。そんな中、子どもをレンタルすることができる会社を見つけます。そこにいたのは、亡くなった息子にそっくりな子どもでした。主人公は妻のためにもと、その子をレンタル、そして購入します。しばらくはその子どもとの楽しい生活が続きます。しかし、次第にその子どもの体に変化が起こりました。そのあまりのおぞましく恐ろしい風貌に、主人公は購入した会社に戻そうとします。しかし、何度戻しても、その度歩いて戻ってきてしまうのでした。靴もボロボロで、髪は抜け落ち、皮膚は爛れ、そんな人物が何度も戻ってくるのはホラーですね。実はその子どもが、自分の子どものクローンであるとわかるも、時すでに遅し。と、ここまではわりとよくある話かもしれません。この後にまたもう一段階オチがあります。その意味は読者が考えなければならないようなくらい、穴があるものですが、ただぞっとしたい人にはいいかもしれません。

 

 

第4位.山田悠介「スイッチを押すとき」

山田悠介「スイッチを押すとき」がおすすめの理由

普段はメッセージ性など、そういったものを含めないのが山田悠介の作品でした。しかし、この作品は「命の大切さ」をテーマにしているそうです。青少年自殺抑制プログラムというものができ、そのために集められた少年少女の心臓には爆弾が埋め込まれ、それぞれ自分を殺すためのスイッチを持たされます。子どもたちはあの手この手で自殺するよう誘導され、スイッチを押して自殺してしまいます。そんな中、施設に監視員として働いていた主人公と、絶対にスイッチを押さない子どもたちが脱走し、というお話です。この話は主人公も実はかつての実験の被験者であり、自分のスイッチを持っていました。それだけでなく、他にもどんでん返しが用意されています。子どもたちがスイッチを押し、どんどん人数が減っていく様子はとても悲しいものでした。そしてラストも、とても辛く切ないものです。ぜひもう一度読み返してみたい作品です。

 

 

第3位.山田悠介「@ベイビーメール」

山田悠介「@ベイビーメール」がおすすめの理由

タイトルの「ベイビーメール」とは、女性の元へ突然届く、不気味なメールのことであり、「@」とは、そのメールに添付されたファイルのことです。ベイビーメールに書いてあるのは、子どもをもとうとしている者を許さない、私の子どもを育てさせてあげる、という内容でした。そしてその添付ファイルを開くと、赤ん坊の泣き声が響き、携帯の画面が割れます。そんな中、女性が腹を食い破られ、そこからへその緒が飛び出しているという猟奇殺人が起こります。同時に男性三人が、口から泡を吹いて死んでいるのも発見されます。このメールの内容と事件を結びつけると、誰しも簡単に想像できるのではないのでしょうか。女性のお腹の中の赤ん坊が、お腹を食い破って出てくる姿を。タイトルやテーマが面白く、一気に読んでしまいました。この作品の中で不気味なのは、ターゲットとなる女性が妊娠しているかは関係なく、一ヶ月前に生理のあった女性も同じ状態で発見されるところです。一体どのような赤ん坊を身篭り、その赤ん坊はどこへ消えたのか。考えるとぞくっとします。

 

 

第2位.山田悠介「親指さがし」

山田悠介「親指さがし」がおすすめの理由

この作品も、タイトルが素晴らしいと思います。昔話のような、それでいて子どもたちの遊びのような、そんな文字の中に、不気味さが漂うタイトルです。内容は、タイトル通り、親指さがしというゲームをするものです。その親指さがしというゲームは、昔起こったバラバラ殺人を元にしたもので、そのゲームで失敗した人物が、次々と自分もバラバラになって亡くなってしまうというものでした。バラバラ殺人というテーマは昔からよくありますが、それを元にしたゲームを考え、それをホラーにするという流れが面白かったです。ちなみに親指さがしのやり方とは、まず輪になり、それぞれ左手の親指を隣の人に握ってもらいます。次に目を瞑り、自分が事件の被害者のように、別荘で殺されてバラバラになったと想像します。目を開けると知らない部屋にいて、そこにある蝋燭の火を消せば現実世界に戻れます。その部屋にて親指を見つけることができるといい事が起こるそうですが、途中で肩を叩かれ、振り向いた者は死んでしまうというリスクがあります。これが親指さがしのやり方です。興味があれば、試してみてはいかがでしょうか。

 

 

第1位.山田悠介「リアル鬼ごっこ」

山田悠介「リアル鬼ごっこ」がおすすめの理由

この作品で一番評価すべきは、そのタイトルにあると思います。リアル鬼ごっこ、どう見ても面白そうなタイトルです。そして肝心の内容ですが、ワガママな王様の命令により、全国の佐藤さんが鬼から逃げなければいけない、という鬼ごっこに巻き込まれてしまうというものでした。鬼から逃げきるため、全国の佐藤さんが必死に走ります。そしてそもそもの王様のワガママというのは、自分も佐藤であり、自分と同じ苗字の者が全国にたくさんいるのが許せない、といったぶっ飛んだ考えです。テーマやアイデアは抜群にいいと思います。ただ、文章がまだ幼く、完成していないように感じました。これが山田悠介のデビュー作なので、この作品からいかにうまくなっていくか、追いかけるのも面白いです。その辺りが再出版された際に直されたり、他のメディアになった時に設定をいじったりしている原因かもしれません。まだ見てはいないのですが、映画や漫画、ドラマ化もされているので機会があればぜひ見てみたいです。

 

 

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