夏目漱石のおすすめ作品ランキング
読書好き100人に聞いた夏目漱石さんのおすすめ作品をランキング形式で紹介します。日本の代表的作家の作品を読みたい方はぜひ参考にしてみてください。
8位タイ. 夏目漱石「坑夫」(2票)
「坑夫」がおすすめの理由
実はコミカルな要素を多く含む漱石の作品の中でも、とりわけ面白いと思う一冊なのでおすすめです。悲惨さの中にブラックなユーモアがあり、同時に漱石の人間観察力のすごさに驚きます。あまり知られた一冊でないかもしれませんが、短めで割とすぐ読めるので、ぜひ多くの方に読んで頂きたいです。(20代女性)
漱石が他人の体験談を小説家した作品。 虚栄心というのがいたるところに現れる。 自分はこんなところにとどまる人間ではない、という主人公が思い悩みながらもなんとかこの生活に馴染んでいこうとする。 屁理屈っぽい笑いのセンスは流石だと思った。(30代女性)
8位タイ. 夏目漱石「文鳥」(2票)
「文鳥」がおすすめの理由
文鳥という小説は、三重吉に薦められて文鳥を飼い始めたものの、世話に飽きて使用人にまかせたり、文鳥が死んで使用人や三重吉にあたったりという子どもっぽい振る舞いが書かれていて、漱石ファンとしてはニヤリとさせられます。誰よりも文鳥の死を悲しんでいるのに、それを素直に表現できない漱石。短編ながらも、漱石らしさが滲み出ている、印象深い作品です。(40代女性)
近しい人々をはじめとした、「命」への強い眼差しと、闊達なファンタジーが主調の短編集というか、小品集。 漱石というと、人間のエゴや近代への皮肉を語るイメージだったので、人情味溢れる本作とのギャップにますますファンになりました。(30代女性)
7位. 夏目漱石「草枕」(3票)
「草枕」がおすすめの理由
夏目漱石の小説の中では割と短くて読みやすいですが、内容は非常に深く何度も推敲して自分の解釈を得るために考えさせられるので長く心に残ります。 「とかくに人の世は住みにくい」と言っていますが、人生で行き詰まったり、近所関係で悩んでいたり、職場の人間関係に困っていて疲れている時に読むと 不思議と落ち着いてきて頑張ろうと言う気にさせてくれます。正しい事をしても報われるわけではないし、頑張っても上手く行くとは限らないけれど少しでも この世界を良くするために一人ひとりの心がけが大切で、まずは自分から始めてみよう、と言うメッセージを受け取れると思います。(30代女性)
旅先での一コマと、主人公の芸術論などの思索がひたすら続いています。 言葉が豊富で読み終えるのに苦労しましたが、会話部分が軽妙で非常に面白い。 文章の美しさ、表現の豊かさを楽しむ作品だと思います。まさに純文学です。(30代女性)
冒頭の 「智に働けば、角が立つ 情に棹させば、流される 意地を通せば、窮屈だ 兎に角人の世は住みにくい」 この名言は印象にある方も多いのではないかと思います。 私自身、情に流されすぎるタイプだったので、この冒頭部分でぐっと引き込まれて呼んでしまいました。 古い作品ですので、現代小説を読みなれている人であれば疲れるところはあるかと思いますが、夏目漱石の独特の言い回しというか表現が素敵な作品でした。(20代女性)
6位. 夏目漱石「それから」(4票)
「それから」がおすすめの理由
文学を読むということは、ストーリーを追うのではなくあらすじから零れ落ちるものを読み取り味わい尽くすことだ、と思っているのだが、漱石に関しては「ストーリーだけでも十分面白い」とあえて言ってしまいたい。そのくらい根幹の筋運びが絶品。松田優作主演で映画化された本書も例外でなく、まずは数ページだけでもパラパラやってほしい。文学って面白いんじゃないか、と少しでも思ってもらえたら嬉しい。やけに印象的なあのラストシーンまで一気読み必至。(40代男性)
前期三部作の第二弾で、三四郎に続く。 設定や登場人物はまったく変わるが、恋愛の過程がすすむ。 働かずに親の金で暮らしている主人公が友人の妻を好きになって身を滅ぼす物語。 三四郎より濃密で、時間がゆっくり流れる感じが面白い。(30代女性)
独身の代助と人妻の三千代の心の葛藤を描いた小説です。私にも 同じような経験がありましたが、初期の段階で親友には彼女を渡さ ず私が略奪しました。もちろん親友とはそれ以来絶交になりました。 でもその時親友に譲り渡していたら、代助と同じような心境になっ ていたかもしれません。そしてすべての自分をさらけ出し、自分の親 兄弟と離縁していたかもしれません。 まさに新しい出発だから「それから」だなんだと思いました。漱石 の小説は現代でも十分あり得る人間ドラマです。(60代男性)
多くの男性が美しい思い出として大切にしている昔好きだった女性への思いを湧き立たせるような作品です。主人公の代助は好きだった菅沼三千代が親友の平岡と結婚し、その結婚の破綻を知って、止めていた時間を動かしますが、うまくいきません。そのもどかしさも作品の面白味です。(50代男性)
5位. 夏目漱石「三四郎」(8票)
「三四郎」がおすすめの理由
地方から上京してきた主人公。そこで出会ったある女性に惹かれていく…。 「上京」と「恋愛」。ストーリーも、心理描写も、現代に生きる私たちに通ずるものがあり、「ウンウン」とうなずきながら、共感しながらサクサク読み進めていくことができます。時代の違いを超えた作品で、夏目漱石の作品の中で1番好きです。(20代女性)
九州の田舎(福岡県の旧豊前側)から出てきた小川三四郎が、都会の様々な人との交流から得るさまざまな経験、恋愛模様が描かれているところが、人生の物語が好きな自分は好きになった。自分も九州の人間なので身近に感じたので・・・。(30代男性)
端的に言うと、純朴な青年が都会に出てきて、美禰子というおきゃんで洗礼された女性に振り回される話です。この美禰子が魅力的で、現代風な感覚を持ったたくましく男まさりの女性なのですが、ラストではいわゆる普通の結婚をするつまらない状態に成り下がります。でもそれが、漱石の捉えた明治という時代の生き方なのかとも思え、漱石を研究する上でも欠かせない小説です。(40代女性)
どう対処したらいいかわからない、若い淡い秘めた愛情がテーマ。 正直、展開は陳腐にも感じられるが、時代の切り取り方があまりにも美しいために小説として成り立っている。 ときおりキラリと光る表現、名文が出てくるところが良い。(30代女性)
緻密な空間構成が見事です。例えば三四郎がしゃがみ、美禰子が団扇を持っている出会いのシーンの構図は、最後の展覧会のシーンでの、座っている三四郎と絵に描かれた美禰子とで再現され、美禰子との邂逅の全てを振り返っているであろう三四郎が描かれています。出会いの池が三四郎だけにしか見えないようにうまく描かれています。(50代男性)
人物の心の描写が細やかに描かれ、時代背景と裏腹に恋愛に積極性のある女性の登場が、それまであまり純文学に親しみがなかった私には非常に意外だったことと、その女性の行動、特に三四郎に耳打ちする場面がとても印象的。一つ一つに無駄な説明も無く、人間の嫉妬や妬み傲り等々が見事描かれている一冊だと思います。(30代女性)
古い文体の書籍はあまり読まないのですが、この「三四郎」は学生時代から好きで、今でもたまに読み返します。まず、当時の空気というか、時代の雰囲気が大変よく伝わってくるところが自分には非常に魅力的です。もちろん、登場人物もバラエティに富んでいて楽しいですね。主人公の三四郎の初々しさというか、彼の心がつねに手にとるように繊細に書かれているところが好きです。自分は女性ですので、三四郎を取り巻く女性にもさまざまな感想を持ちました。学生の頃と、大人になった今とで読んだ後の印象が変わることが読書の魅力だと思いますが、この「三四郎」もそんな作品の1つです。(50代女性)
この小説は、青春小説であり、とても読みやすいです。三四郎という一人の青年と、彼をめぐる人間関係、淡い恋心。漱石の他の小説を読んで、重苦しいとか、難しいなどの理由で読むのを断念したことがある人にも自信を持っておすすめできます。現代の私たちが読んでも、共感できることがいろいろあると思います。(30代女性)
4位. 夏目漱石「夢十夜」(9票)
「夢十夜」がおすすめの理由
すごく好きな本です。幻想的だけれど文章が淡々としていて、すごく綺麗です。タイトルの通りの十の短編なのも読みやすいです。「こんな夢を見た」という書き出しも、とてもカッコイイです。特に第一話の「第一夜」は美しい話で、読んだとたんに心をもっていかれました。(30代女性)
「こんな夢を見た。」の一文が有名な作品。幻想的な設定や切なさを感じる話など、短い物語が十夜分詰まった短編です。癖になる読後感で、繰り返し読みたくなる作品です。特に私が気に入っているのは第一夜と第三夜。どんな話かはぜひ読んで、確かめてみて下さい!(20代女性)
掌編小説、つまりショートショートを十編集めたものです。 戦場へおもむいた夫の無事を祈ってお百度を踏む妻の話などは、思わず落涙してしまいます。 あるいは、暗い夜道を、男を背負って歩いている話のラストシーンで、恐怖に震えない人はいないでしょう。 夏目漱石の長編は敷居が高くても、このくらいの作品なら気楽に読めるのではないでしょうか。(60代男性)
「こんな夢を見た」で始まる物語。 ひたすら見た夢の話が短編で綴られるのだが、どの話もとても幻想的で少し恐ろしい。 その時の精神状態が夢に現れるというけれど、この夢を漱石が本当に見たとしたのなら、彼は何を考えていたのか非常に気になる。(30代女性)
夢をテーマにした、漱石には珍しい幻想小説の連作です。 こんな夢を見た…で始まる物語はどれも怖さや物悲しさが漂う話ですので、怪談やホラー小説が好きな人にもおすすめです。 どれも短い話なので何度も読めて、読むたびに解釈が変わっていくのがとても面白いです。(30代女性)
やはり昔の文体を解読するのは難しいので、短篇作品の『夢十夜』をおすすめしたいと思います。一夜から十夜まで、10個の夢物語が語られますが、私が好きなのは一夜です。横たわった女が『もう死にます』と言う印象的な冒頭から、まるで童話のような美しい語り口調で展開されるファンタジー。『こころ』で傷付いたら、これを読んで心を癒してみてください。(20代女性)
タイトルの通り夢の中の様な話が10話文つまった短編集です。 内容が1つ1つバラバラで話に繋がりも無く短いので、少しの時間で読むことができます。 不思議な話ばかりで想像を掻き立てられる様な話ばかりです。 映画化もされているので是非読んでほしい小説です。(20代女性)
「こんな夢を見た」で始まる、夢にまつわる小説集。美しく儚い夢から恐ろしい夢、何か不条理でぞっとする夢…。読んでいると漱石の夢の中に迷い込んだような錯覚に陥る。ひとつひとつが短く読みやすいので、文豪の作品なんて小難しそうと思っている人にオススメしたい。(30代女性)
世界観が幻想的です。誰かが見た夢の話を書いているのですが、描写が凄くリアルなんです。第三夜まではこんな夢を見た、というのが入るのに、そこから先に無いのも深読みしてしまいます。。一番好きなのはやはり第一夜のお話ですね。貝殻とか星の欠片とか、凄く可愛らしいけれど、最後にまた彼女と出会えるというのが最高です。(20代女性)
3位. 夏目漱石「吾輩は猫である」(12票)
「吾輩は猫である」がおすすめの理由
有名な書き出しで始まるので、誰もが知っていますが内容までは知りませんでした。夏目瀬石のドラマをしていて、興味があり読みました。人間ではなく、猫の目線で描かれているところにユーモラスを感じました。人間と猫の立場が逆転していて、人間とはつくづく愚かな生き物と感じさせられます。(30代女性)
夏目漱石といえば、我が輩は猫であるである。猫の目線から描かれていて、滑稽です。人間ではない猫に視点をおき、物語が展開していく様がおもしろいです。夏目漱石は、難しい人だけい、猫の目線になって描いてあるところにも魅力を感じます。(30代女性)
この時代に冒頭から我輩は猫であるから始まり、猫が如何にも話しをしているかのような世界観を醸し出しながら進められていく物語が非常に面白く、夏目漱石の代表作品の一つとして必ず読んでおきたい作品の一つである。(40代男性)
このストーリの作品セリフで有名なのは‥「吾輩は猫である、名前はない」から始まるこの一言です。 普通なら、人間から人や動物、自然などを見てどう思うかという文が一般的ですが‥これは猫から見た人間や物に対しての文が書いてあるんです。 なので、ユニーク、ユーモアが沢山溢れていて、「不思議だな、こんな考えもあるかもな‥」なんてていう自分自身変わった考え方ができる一冊だと思います。(30代女性)
主人公が猫であるというところがまず面白い。猫の視点から見ると、つくづく人間は不思議で滑稽な生き物であることがよく分かる。 人間の他愛もない日常を、風刺の効いた切り口から捉えて描いたユーモラスな作品である。(40代女性)
出たしは誰もが知っているが、意外と内容は忘れられている。 今の世の中と通ずるものがあって面白い。 猫の口を借りて漱石が言いたいことを綴ったエッセイにも感じられる。 最後の章の、人間の個性、自由、死に関わる討論、名もなく溺れていく猫が印象深い。(30代女性)
苦沙弥先生の自宅を訪れる人々を猫が見つめるというシンプルな物語構造でありながら、世の中を批判している苦沙弥先生とその仲間の底の浅さが猫の言葉によって揶揄されるシニカルな笑いが面白い。登場人物のほぼ全てが他人をからかって喜ぶが、いざ自分がからかわれると激怒する様子は現代人の姿とも重なる気がする。人間の薄っぺらさをシニカルに描いた日本文学上の名作だと思う。(20代男性)
夏目漱石というと、少し昔の小説家で、書かれた本は今と文体などが異なっていて、読みにくくて難しそうというイメージがあったのですが、この小説は文章がとてもユーモラスで、読んでいて思わず笑ってしまうほどでした。 人ではなく、猫から見た視点で話が書かれているのも、他の小説にはない面白さだと思います。(30代女性)
吾輩は猫である。まだ名前は無い。どこで生まれたかとんと見当がつかぬ。という書き出しで始まるように猫の第1人称でまた猫目線で世の中を見渡しているとてもうがった小説である。さらに飼い主である珍野苦沙弥(=夏目漱石)先生とのやりとりも人間臭くおもしろいところです。猫の死後葬式を出したとのことですから漱石自身の入れ込みも相当なものだったようです。1度は読んでおきたい小説です。(60代男性)
夏目漱石はユーモアのセンスがある人で、思わず 笑ってしまう場面がたくさんあります。 実在の人物や実際にあったエピソードを交えて 描いているのが興味深いです。 文学好きの人ならそういう部分も楽しめるでしょう。 かなりの長編で読みごたえ十分です。(40代女性)
漱石先生の純文学でありながら、ゲラゲラ笑いながら読める愉快な小説です。猫の目線から「先生」や「書生(学生)」などの人間の生活を相対化する諧謔は絶品です。それでいて、最期はお酒に酔って溺れ死ぬというようなペイソスもあります。(50代男性)
飼い主とその取り巻きを、猫の視点から描いた作品です。 ついつい笑ってしまう面白さ。 今の世の中に通じるところがあるなあと思いました。 最後の章の、人間の個性、自由、死に関わる討論、名も無く溺れていく猫が一番印象に残りました。(30代女性)
2位. 夏目漱石「坊ちゃん」(20票)
夏目漱石「坊ちゃん」がおすすめの理由
愛媛県松山市で教師として赴任してきた一人の男性の生活が書かれています。そこには、当時の松山の風景を思わせる豊かな表現や当時の学生の服装など、その時代のその土地にトリップしたかのような内容も含まれています。また、豊かな時代を生きてきた人々が主人公の立場になって読み進んでいくと様々な人間模様が見えてきて、勉強になります。(40代女性)
新任の教師として赴任した学校で、坊ちゃんが大暴れ、という話です。 夏目漱石というと小難しいと考えがちですが、この「坊ちゃん」は文句なくおもしろいです。味わい深い、のではなく、おもしろいです。 アニメ監督の宮崎駿が、「いかに夏目漱石といえども『坊ちゃん2』は書けまい」というようなことを言っています。 そのくらいの、漱石一生一代の物語だと思います。(60代男性)
この小説は若い先生のはつらつとした気持ちが余すところなく書かれたいるので、中学生くらいの年齢の方が読むには適した小説だと思います。また、地方ならではの陰湿な感じもうまく表現されているのでそのあたりも楽しめるからです。(20代男性)
昔の小説なのに、人物の描写が現代でも通用するキャラクターで、いけ好かない赤シャツや歯がゆいうらなりなどは誰でも身近な人物に重ねることができます。 出てくるエピソードも笑えるものばかりですが、最終的にスカッとする形で全ての伏線が一気に回収されて爽快感があります。 地元でいつも応援してくれるおばあさん、清の存在もいい味出しています。(30代男性)
ドラマ化、映画化もされている名作です。夏目漱石氏の若いころを描いた作品で、彼の思考や行動、実際にいた人物をデフォルメしているため、人物像がリアルで生き生きとしています。とても有名な作品です。有名には有名たるゆえんがある、ということでおすすめします。(30代男性)
夏目漱石といえば「坊ちゃん」というくらい有名な代表作である。ただその中に流れる心意気や気持ちは現代にも通じるのではないだろうか。坊ちゃんは「親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている」にあるとおり、まがったことが大嫌いな性格の持ち主です。その性格をもって教師になるのであるからぶつからないわけがありません。いま教育委員会、PTA等がうるさいのでこんな教師はいないのかもしれないけれどぜひ実在してほしい 教師である。その坊ちゃんを擁護するばあやもいいアクセントです。(60代男性)
冒頭に書いてある通り、坊ちゃんの無鉄砲ぶりが随所にあり、小気味良い。坊ちゃんが出会った人々に付けるあだ名も、登場人物を生き生きと想像させる。全体的にラストまで明るく話しは進むが、最後の坊ちゃんの選択は、果たして今後良い方向に行くのだろうか?と読者に考えさせるような終わりも面白い為。(30代男性)
高校時代に読書会にて紹介され、「坊ちゃん」という小説を読みました。 かなり、人間関係が複雑に表現され、主人公がストレートなタイプに、びっくりしながら、最後まで読み切った思い出があります。 今、若者にぜひ読んで欲しいかなと思います。(40代女性)
夏目漱石といえば、『坊ちゃん』の痛快さが大好きです。ユニークな登場人物もとてもよくて、清、赤シャツやタヌキ、ウラナリなど、今思い出してもまた読みたくなります。四国は松山の中学の数学教師として赴任する坊ちゃん。都会育ちの坊ちゃんには、赴任先は気に入らないことばかりらただ、温泉や同僚の親切な教師の山嵐やマドンナなど、だんだん好きになっていくのも引き込まれます。また、天ぷらそばを好んで4杯も食べているところを教え子に見つかってイタズラされたり、面白いことがたくさん出て来ます。手放しで楽しめる小説です。(40代女性)
登場人物がとても個性豊かで文学ながらコミカルな内容で現代の読書が苦手だという人でも楽しめる作品だから。 他の純文学とは違った魅力が詰まった面白さがあると思う。 思わず笑ってしまう場面もあり私は声に出して笑ってしまうほどだった。(20代女性)
社会で働くには時には自分らしく生きれず我慢しなくてはいけないこともたくさんあります。しかし、そんな中でもこの本の主人公は最終的に自分の意思を貫き、退職することになります。潔く生きる主人公の姿に気持ちよさを感じました。(40代女性)
登場人物のニックネームを動物にしていますが、人物の印象を言葉で説明するよりも、わかりやすく、ビジュアルな感じが、沸いてオモシロイと思います。また、赤シャツねんて、ネーミングセンスは、漱石ならではで、大変惹きつけられます。(50代女性)
「無鉄砲で曲がったことの嫌いな江戸っ子が、地方の中学教師になって大暴れ」というイメージが強かったこの小説。改めて再読して印象に残ったのは、遠く離れながら坊っちゃんを案じ続ける清さんと、そんな清さんこそ大切な存在だと悟る坊っちゃんの姿でした。物語の最後でわずかに語られる坊っちゃんと清さんのその後の人生にこそ、ぜひとも想いを馳せていただきたいです。(40代男性)
夏目漱石が実際に赴任していた学校を題材にしていて、時代背景や街や景色の情景などがリアルに伝わって来て話に入り込みやすい。 また登場人物にもそれぞれ個性的なキャラクターが多く、それぞれの人間関係の描写や表現が面白い。(50代男性)
坊っちゃんの言動を大袈裟に書き、ユーモアを誘い、痛快風に仕立てることでわかりにくくしているが、坊っちゃんは決して、勧善微悪を貫く性根の良い人間ではない。 この作品は読み手によって、その印象を大きく変えてしまうだろう。(30代女性)
夏目漱石の坊っちゃんは、中学生の時に、教科書にて、面白いと思いました。 坊っちゃんは、わがままというか、親とは仲良くない。しかし正義感が強く弱い者の味方です。 そんな坊っちゃんも、家を出て、学校の先生になり、人間関係で、もまれ強くなる所に私も憧れたものでした。(40代女性)
私は、高校生の時にこの小説と出会いました。数学教師となり働く主人公の視点で、物事が丁寧に描写されています。『親譲りの無鉄砲で小供の頃から損ばかりしている。』この主人公は、『赤シャツ』『うらなり』『山嵐』などとあだ名をつけて、心の中で言いたいことを言っているのはとても滑稽だと感じた記憶があります。下女として働いていた清は、その性格を理解しつつも一番に温かい目で見守っていました。30歳を超えた今、この小説に書かれている複雑な人間の心の思いや欲に共感や理解ができ、何度も読み返すほどの面白くおすすめしたい小説です。(60代女性)
大人になって読み返し、はまってしまった一冊です。登場人物、それぞれのキャラクターがきっちり書き上げられており、心の動きもよくわかります。時代が違っても、優しさ、怒り、虚栄心など人の心持ちは変わらない、ということも感じられ、感慨深いものがあります。子供にもすすめられている本ですが、大人になって読み返して欲しい一冊です。(40代女性)
短い物語で読みやすいです。 夏目漱石の作品は、難しい単語がたくさんでてきますがストーリーが 面白いのでさほど苦にならないと思います。 主人公の坊っちゃんは、いかにも江戸っ子という性格で、 陰険な赤シャツたちをやっつけるラストは爽快です。(40代女性)
江戸っ子気質の坊ちゃんと、ハイカラで気障な教頭との対決が小気味良い作品です。それは疑似西洋的近代の日本に対する文明批評に支えられつつも教訓的でなく、終始笑いながら読めます。舞台となった四国の道後温泉に行っても楽しい文学散歩向けの作品でもあります。(50代男性)
1位. 夏目漱石「こころ」(28票)
夏目漱石「こころ」がおすすめの理由
読むたびに、異なった捉え方のできる物語だからです。 年齢によってなのか、読む回数によってなのかは、さまざまだと思いますが、それぞれの登場人物の立場に立って考えられ、また「先生」と「K」の死の理由についても一辺倒の解釈だけにとどまらない深い読み方ができるからです。(30代女性)
教科書に小説の一部が載っていたり、何かの折に内容が紹介されたりで、一度は文章や内容に触れたことのある人も多く読みやすいと思います。続きが気になる内容なので、読み慣れていない人でもどんどん引き込まれて行きあっという間に読んでしまう作品だと思います。(40代女性)
昔、高校に入学し、入った部活の部室に、「向上心のない者はバカだ!!」と大きく落書きされていた。国語の授業で夏目漱石のこころを習い、これがこころの一文だったことがわかった。本当は複雑な恋心から出た言葉だが、部室に書かれた言葉はただのスポ魂。懐かしい思い出です。(20代女性)
最初は高校の教科書で一部だけを読んだのですが、続きが気になって全部読みました。先生とKのやり取りがとても切ないです。二人ともとても誠実で優しいがために死という結末に至ってしまったのだろうなと思います。心が打たれる小説です。(20代女性)
物語の時代は今より少し前ですが、恋愛と友情という永遠のテーマを扱った作品で色々考えさせられるのでおすすめです。テーマは現代人に通じるものですが、書生さんがいるレトロな時代の描写がおしゃれにも感じられます。そして、言葉使いも読みやすい中に突き刺さるものがあり、さすが文豪の作品という感じがします。(20代女性)
私と先生の関係は少し特別で、先生の奥さんも知らない先生の過去の秘密を知ることになる私。先生やKの生身の感情が文字からひしひしと伝わります。どうにも分からない他人の感情、どうにも止められない自分の気持ち、人間の欲の生々しさ。そういったものが不思議と文書から伝わります。(20代女性)
すごいひきこまれます。読んでいるうちに先生が好きになりました。先生が最後までKのこころをほんとうにはわかってなかったんじゃないのかな、と思うのですが先生が選んだ答えもまたこころのありようなんでしょうね。あと奥さんがかわいそうです。面白い小説です。(30代女性)
かなり斬新で、少しグロいところがあります。普通の恋愛を考えている方はあまり読まないほうがよろしいと思いますが、少しマニアックな刺激を求めている方に関しては、とても面白い作品だと思います、ちょっと夏目漱石の作品の中では異色です。(40代男性)
人間の弱い部分、黒い部分がありありと書かれているのが印象的。 心に響く表現が多く、文章が美しい。 人間の罪や利己心などと向き合わされる作品。 そして最後に息を飲むようなハラハラとする心情描写が素晴らしく傑作だと思う。(30代女性)
この小説は、思春期に読んで衝撃的な印象を受けました。私は友人にこの本のことを熱く語り、「読んでみて」と進めていた思い出があります。若い頃の感情では失恋や裏切りといったものが心を占めていましたが、大人になって読み返すともっと深い、死を選んでも貫きたい信念のようなものが見えてきます。(50代女性)
淡々と書き綴っていますが、かなりドロドロした人間関係が絡み合った話だと思います。 隠居状態の先生に引かれていく大学生の私は、やがて先生の過去を知りたくなります。 どうして人は人の過去を知ろうとするのか、人間不信の先生は自分のことさえ信じていない様子です。 何と言っても先生からの長い手紙(遺書)で知ることになる先生の過去、なぜ人間不信になったのか、奥さんを嫌うのか、自分を嫌悪するのかなど、深く考えさせられます。(30代女性)
1回読んだだけでは理解しづらい深層心理が魅力だと思います。人間の内面の醜さがじわりじわり浮き上がってくるのが、不気味です。国語の授業で一部をかいつまみながら習ったのですが、あれは1回は全編通して読まないと恐ろしく思えないでしょう。。(10代女性)
文学にあまり関心が無い人でも、作中に描かれる恋模様は読んでいて面白いと感じられると思うためです。 特に「先生」が好意を抱く下宿先の「お嬢さん」と「K」が仲良くなり、「先生」が「K」に嫉妬する場面は読むとドキドキし、先が気になること間違いなしです。(20代女性)
夏目漱石の作品の中でも有名な作品の一つとしてあげられ、また高校の教科書にも載っていたりするこの「こころ」は愛と欲望によって人が本来持っている理性を失い、他人の精神さえ壊してしまう愚かさと、その苦悩について苦しむ人間の葛藤や精神性がテーマになっています。誰にでも起こり得るような恋愛のトラブルを題材にして、人間のエゴや虚栄心をえぐりだすこの作品は、時代を選ばず現代の世の中の人にも共感することができる内容になっています。(20代男性)
私が、夏目漱石の『こころ』を初めて読んだのは、高校生の時です。主人公は、親友と同じ女性を好きになってしまいました。主人公がその女性を親友から(先に)うばい、結婚することになった時に、親友が自殺してしまたのです。主人公は、親友に対する罪悪感を抱きながら、年をとっていきます。主人公が親友から女性をうばう経緯や、うばったことにより親友を自殺に追い詰めてしまった罪悪感に対する心の葛藤がとても印象的でした。私は、『こころ』を4,5回読み返しました。(40代女性)
いちばん有名な作品かもしれませんが、有名なだけあって面白いと思います。文章は緻密ですがわかりやすく、古い作品などを読んでいるとたびたび感じる現代との考え方の誤差も少ないように思いました。登場人物「先生」の過去の恋煩いや他者への嫉妬に関しての描写は読んでいて共感できるところも多いので、読み進めるにつれのめりこんでしまいます。(20代女性)
夏目漱石の代表作。初めての出会いは高校の国語の教科書でした。昼ドラ並みのドロドロとした男女の三角関係を主人公の視点から描いた長編小説ですが、なんとも儚げで物悲しく余韻を残す一冊です。古典文学と敬遠せず、純粋な恋愛小説として誰が読んでも楽しめると思います。(20代女性)
夏目漱石の『こころ』は読む時期や読む人によっていろんな解釈が生まれるであろう作品です。登場人物は主人公、先生、奥さん、Kなど、そう多くはありません。割と小さな人間関係の中での出来事が心象風景として描かれています。読む前からしんみりしたきぶんになってしまいますが、また改めて読むと味わいが変わっていそうです。(40代女性)
学生時代に何度も読破しようと挑戦しましたが、半分も読めませんでした。それなのに40代に入りもう一度読んでみると、「こころ」の世界に引き込まれ読むのをとめることができませんでした。そのそれぞれのシーンが自分の頭の中に鮮やかに浮かび上がってくるのです。夏目漱石の文章のすばらしさに感動します。テーマが重く、登場人物を自分に置き換えて自分ならどうだろうか?と深く考えてしまいますが、日本語の美しさをしみじみ感じることができる小説でもあると思います。(40代女性)
最初この小説を読んだときに意味がよくわかりませんでした。 先生と私の関係はよく解ったつもりですがそれ以外の繋がりが よく解らずこの小説を何回か読み返してしまいました。 何度か読み返していくうちに中身が理解できるようになり、 なぜ先生が世をすねたように生き、最後に自殺までしてしまっ たのかが繋がりりました。まさに現代でも起きている事象です。 またテレビドラマなどでもよく出てくる人間模様なのです。 まさにその面白さがこの小説の醍醐味だと思います。(60代男性)
大学生の主人公「私」と隠居暮らしの「先生」との出会いから始まる物語。最後に解き明かされる先生の謎にみちた過去、長年抱えた先生の心の闇を青年が知ったときには、先生はこの世にいない。友情、恋愛、人間関係、死、さまざまな視点から考えさせられる。(30代女性)
こころは、今読むとちょっと呆気に取られるような終わり方をする小説ですが、これが書かれた時期を考えるとベストセラーになった理由が分かる気がします。そういう意味で、夏目漱石は見事に職業作家なんです。どういう話をどのように書けば、読み手が喜んでくれるのかを考慮しながら書いていたんでしょうね。明治の精神、というフレーズだけでも、当時の読者の心は疼いたことでしょう。そのような意味で、こころはとてもうまく計算された小説です。日本の近代文学を代表する小説だと思います。(40代女性)
こころは恋物語のような、ミステリーのようなどこか不思議な作品です。小説の中の登場人物の心の中を考えるのがとても楽しいです。またそれぞれの立場にたって作品を読むのも面白いので、何度も読み返してしまいます。(20代女性)
先生と私の関係や、先生とKとお嬢さんの関係が丁寧に描かれていて面白いです。 前半はさっぱりした青春物のような作風ですが、後半から人間らしい話になって来て面白くなってきます。 昔の作品ですが読みやすいです。(20代女性)
とても有名な作品ですが、読む度に受ける印象が変わってゆくという、「読み込むほどに味わい深くなる名作」だと思います。恋心という感情に思いを寄せて読むのか、師弟関係の深さに心を寄せるのか、その時の自分の心持ちで揺さぶられる感情が変わってゆく、懐の深い作品です。(40代女性)
愛すべき人たちが出てくる物語です。舞台は明治の末期。だけど、時代のズレはあまり感じることはありません。なぜなら、出てくる人たちの思っている事や考えていることは私たちと変わらないからです。お金が人の人生を狂わせるという事。人を愛するという事、そしてそれは人を変えてしまうという事。起こってしまっとことに気が付いたとしても、もうやり直せないという事。すべての人の隣にある人を変えてしまう選択肢、その選択肢を選んでしまった人のお話。泣きたいくらいに、愛おしくて、また、この人たちに会いたいと思ってしまうそんな物語です。(10代女性)
主人公には先生と慕う人物がいました。海水浴で偶然出会ったその先生には、奥さんがいましたが子供はいませんでした。主人公がその理由を聞くと先生は「天罰だからさ」と答えます。この時点では主人公も読み手も、それがどういう意味なのか理解できないはずです。しかし先生の遺書から彼の過去を知ると、この言葉の真意が分かり衝撃を受けます。先生の天罰とは何なのか、主人公と共に読み進めてほしいです。(30代女性)
何かが心に引っ掛かり数年に一度は読み返してしまうこの本。 託された手紙に綴られているのは普通の日常。そんな中で先生とK達の間に起こる致命的な出来事。その悲しい一件は既に過去のもので先生にはもうどうしようもない。 それがわかっていながらあの結末を選んでしまった先生の心を少しでも理解したくて、また本棚からこの本を手にしてしまうことでしょう。(40代女性)
1票入った作品も紹介
せっかくなので1票入った作品も紹介します!
夏目漱石「一夜」
夏目漱石「一夜」がおすすめの理由
まるで映画のような作品だと思いました。特に背景説明もなく淡々と語られる、3人の男女の物語。セリフを中心にしているので読みやすいと思います。私は特に女性の描写が美しいと思い、どんな女性か知りたいと思いましたが、結局3人ともどんな素性の人なのかは語られず終わるのでした。この作品を読んで前後の物語を想像してみるのも面白いかと思います。(20代女性)
夏目漱石「琴のそら音」
夏目漱石「琴のそら音」がおすすめの理由
新字体で読みやすい短篇小説です。自分の家を持ったらしい主人公と、心理学者風の『津田くん』。2人の会話を中心に進められる物語なのですが、この掛け合いが面白いです。なんでも難しい言い方で評価をする津田くんが真面目くさっていて笑えますね。主人公の家の『ばあさん』の話は必読です。漱石は小難しい文章のイメージがありますが、こちらは会話が多く比較的読みやすいので若い方にもおすすめです。(20代女性)
夏目漱石「私の個人主義」
夏目漱石「私の個人主義」がおすすめの理由
明治45年と大正3年に行った講演5本を収録した作品。 視点はそれぞれ違うが、維新後大きく変わった日本社会に関する批評提言。 それなのに、比喩でもなんでもなく、現代や今の日本人にそのまま感じることの何と多いこと。色褪せない作品だと思う。(30代女性)
夏目漱石「硝子戸の中」
夏目漱石「硝子戸の中」がおすすめの理由
一編一編がとても丁寧に深く言葉で表してあるので、時にめんどくさい人だと思ったり、関わった人とのやりとりの掘り下げように流石と唸ったりしてしまった。 想像していた以上に、漱石は人との関わりが深い人なのだなと思った。(30代女性)
夏目漱石「二百十日」
夏目漱石「二百十日」がおすすめの理由
他の小説と異なり内容がすべて会話形式で書かれているところです。 漱石と思われる主人公の青年と友人が二百十日前後に阿蘇に登るとい う内容の小説です。面白いのは宿の女中とのやり取りにいくつかあり 特にビールを注文するところは圧巻です。ビールはないけれどエビス ならあるという有名な件です。たぶんこれは実話ではないかと思って います。私事ですがこの小説を読んだのがちょうど二百十日前後でし た。(60代男性)
夏目漱石「彼岸過迄」
夏目漱石「彼岸過迄」がおすすめの理由
正月から開始して、お彼岸の頃までの新聞掲載という意味のタイトル。 敬太郎という大学を出たばかりの男が主人公で、敬太郎の目線から周りの様々な人々の様子が描かれいます。 人の心の壁をうまく描くなぁと感心した。 構成も素晴らしい。(30代女性)
夏目漱石「文学論」
夏目漱石「文学論」がおすすめの理由
夏目漱石といえば小説家のイメージが強いですが、実はイギリス文学を学んだ一流の文学者でもあります。そんな彼が文学について語ったのがこの作品です。『坊っちゃん』『こころ』といった名作の背景には、漱石こうした文学者としての研究があったのでしょう。(20代女性)
夏目漱石「変な音」
夏目漱石「変な音」がおすすめの理由
短篇小説です。冒頭で、夜中にふと目を覚ますと隣の部屋から変な音が聞こえた主人公は、『山葵おろしで大根か何かをごそごそ擦っているに違いない』と思います。ここで思わず笑ってしまいましたが、最後まで読んでみるとその音の正体がなんだか切なく、しんみりとしてしまう作品なのでした。そのギャップがまた面白いと思うので、ぜひ読んでみて欲しいと思います。(20代女性)
夏目漱石「門」
夏目漱石「門」がおすすめの理由
漱石も参禅したことのある鎌倉の円覚寺の中の三解脱門をモチーフとし、入り口の総門や、自宅の門、占い師の門などさまざまな門が登場し、結局は救いは宗教にも占いにもなく、日常をただただ生きていくしかないという諦念を再確認できる作品です。だれもが抱える日常生活の心理的な危機が浄化される作品です。(50代男性)
夏目漱石「野分」
夏目漱石「野分」がおすすめの理由
漱石自身の哲学や信念が凝縮された一冊だと思います。漱石が小説という形態を通してこんなにも自分の世界観をダイレクトに書き綴った作品は他にないと思うので、私の中ではバイブル的な存在です。夏目漱石の作品の中であまりメジャーではないかもしれませんが、ぜひもっと多くの方に読んで頂きたいです!(20代女性)
夏目漱石「倫敦塔」
夏目漱石「倫敦塔」がおすすめの理由
漱石がイギリスに留学していた時の話のようです。短い文で語られる20世紀のロンドン塔の風景。正直、この話を読み解くのは私は難しくて全ては理解出来ていません。しかも、妄想か夢か?と思うような描写も出てきます。ただ淡々としているようでとても面白いので全てを理解できるよう何度も読みたい作品です。(20代女性)
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