- 考えさせられる小説おすすめ
- 1.時雨沢恵一「キノの旅」
- 2.湊かなえ「リバース」
- 3.カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」
- 4.遠藤周作「海と毒薬」
- 5.金原ひとみ「蛇にピアス」
- 6.東野圭吾「手紙」
- 7.サン・テグジュペリ「星の王子さま」
- 8.デイヴ ペルサー「It(それ)と呼ばれた子」
- 9.高野和明「13階段」
- 10.村上春樹「1Q84」
- 11.楡周平「Cの福音」
- 12.山本弘「アイの物語」
- 13.アントニオ・G・イトゥルベ「アウシュビッツの図書係」
- 14.村上春樹「アフターダーク」
- 15.アンネ・フランク「アンネの日記」
- 16.乾 くるみ「イニシエーション・ラブ」
- 17.早見和真「イノセントデイズ」
- 18.ダン・ブラウン「インフェルノ」
- 19.村上春樹「かえるくん、東京を救う」
- 20.森絵都「カラフル」
- 21.ロイス ローリー「ギヴァー 記憶を注ぐ者」
- 22.新井素子「グリーン・レクイエム」
- 23.伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」
- 24.平安寿子「こんなわたしで、ごめんなさい」
- 25.東野圭吾「さまよう刃」
- 26.柚木麻子「さらさら流る」
- 27.東野圭吾「サンタのおばさん」
- 28.池澤夏樹「スティルライフ」
- 29.朝井リョウ「スペードの3」
- 30.井上荒野「だれかの木琴」
- 31.町田康「バイ貝」
- 32.加藤シゲアキ「ピンクとグレー」
- 33.赤川次郎「プロメテウスの乙女」
- 34.小川洋子「ホテル・アイリス」
- 35.三浦しおん「まほろ駅前多田便利軒」
- 36.トーベ・ヤンソン「ムーミン谷の冬」
- 37.トーベ・ヤンソン「ムーミン谷の彗星」
- 38.アドルフォ ビオイ=カサーレス「モレルの発明」
- 39.百田尚樹「モンスター」
- 40.D.J.サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」
- 41.アレックス・シアラー「ラベルのない缶詰をめぐる冒険」
- 42.ヴィクトル・ユーゴー「レミゼラブル」
- 43.有吉佐和子「悪女について」
- 44.下村敦史「闇に香る嘘」
- 45.三浦綾子「塩狩峠」
- 46.本間洋平「家族ゲーム」
- 47.筒井康隆「家族八景」
- 48.渡辺淳一「花埋み」
- 49.小林信彦「怪物がめざめる夜」
- 50.村上春樹「海辺のカフカ」
- 51.有吉佐和子「紀ノ川」
- 52.水上勉「飢餓海峡」
- 53.薬丸岳「虚夢」
- 54.中村文則「教団X」
- 55.住井すゑ「橋のない川」
- 56.天樹征丸「金田一少年の事件簿 電脳山荘殺人事件」
- 57.喜多川 泰「君と会えたから」
- 58.住野よる「君の膵臓をたべたい」
- 59.小野不由美「月の影 影の海」
- 60.誉田哲也「月光」
- 61.朱川湊人「月蝕楽園」
- 62.村上龍「限りなく透明に近いブルー」
- 63.バートランド・ラッセル「幸福論」
- 64.湊かなえ「告白」
- 65.司馬遼太郎「国盗り物語」
- 66.中島らも「今夜すべてのバーで」
- 67.桜庭一樹「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」
- 68.ドストエフスキー「罪と罰」
- 69.塩田武士「罪の声」
- 70.立松和平「山のいのち」
- 71.中島敦「山月記」
- 72.小野不由美「屍鬼」
- 73.宇野浩二「思い川・枯木のある風景・蔵の中」
- 74.綾辻行人「十角館の殺人」
- 75.アガサ・クリスティー「春にして君を離れ」
- 76.佐藤 賢一「女信長」
- 77.石田 衣良「娼年」
- 78.松本清張「松本清張傑作選 〔6〕 憑かれし者ども」
- 79.村上春樹「職業としての小説家」
- 80.貴志祐介「新世界より」
- 81.宮部みゆき「震える岩 霊験お初捕物控」
- 82.安部公房「人間そっくり」
- 83.有川浩「図書館戦争」
- 84.川村元気「世界から猫が消えたなら」
- 85.石川達三「青春の蹉跌」
- 86.スタンダール「赤と黒」
- 87.遠藤周作「沈黙」
- 88.薬丸岳「天使のナイフ」
- 89.山田宗樹「天使の代理人」
- 90.灰谷健次郎「兎の眼」
- 91.渡辺淳一「冬の花火」
- 92.原田 ひ香「東京ロンダリング」
- 93.湊かなえ「豆の上で眠る」
- 94.芥川龍之介「南京の基督」
- 95.山崎豊子「二つの祖国」
- 96.新田次郎「八甲田山死の彷徨」
- 97.角田光代「八日目の蝉」
- 98.ナサニエル・ホーソーン「緋文字」
- 99.雫井脩介「望み」
- 100.足立倫行「北里大学病院24時-生命を支える人びと」
- 101.香月日輪「僕とおじいちゃんの魔法の塔」
- 102.有川浩「明日の子供たち」
- 103.西岡常一「木に学べ」
- 104.森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」
- 105.山崎豊子「約束の海」
- 106.尾崎世界観「祐介」
- 107.宮部みゆき「理由」
- 108.ウィリアム・ゴールディング「蠅の王」
考えさせられる小説おすすめ
1.時雨沢恵一「キノの旅」
考えさせられる小説 時雨沢恵一「キノの旅」がおすすめの理由
主人公キノがしゃべるモドラドと様々な国を旅する物語です。それぞれの国のあり方や国民の考えかたはがどこかおかしくてでも考えさせられる作品です。この本には面白いところがあります。1つ目は物語です短編で終わるのがほとんどで次々と変わっていきます。だから読みやすいです。2つ目はあとがきがあります。面白いんです。時にはカラーページに、ブックカバーの裏にあるんです。今回はどこにあるんだろうと探す楽しみがあります。 考えさせられて、自分の考え方が広がるとてもいい作品です。(20代女性)
ノベライズ本だからと見てマイナーなかんがえを払って読んでもらいたいです。、 一冊の中に、だいたい一話完結のような短編集ですが、その中で繰り広げられる話が色々な視点、または色々な思考からみられた物語なので、読んでいてなにか考えさせられたり、こころあったまるような作品であります。(20代女性)
2.湊かなえ「リバース」
考えさせられる小説 湊かなえ「リバース」がおすすめの理由
ドラマのリバースを見ているうちに、先が気になって仕方なくなり、小説を買って読みました。読みながら頭にドラマの登場人物が浮かべ、ストーリーの面白さに寝ずに読んでしまいました。いろんな推理をしながら読みましたが、最後にあんなに衝撃をうけたのは数少ないです。(20代女性)
作家の湊かなえさんの本が好きで、このリバースを読みました。自分だったらどうするか…と考えさせられる作品です。読み始めると、どんどん先が気になり、一気に読んでしまいました。途中途中で「やっぱりそうか~」というオチがあったのですが、最後の最後のオチは予想もしてませんでした。ゾッとしました。(20代女性)
3.カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」
考えさせられる小説 カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」がおすすめの理由
ノーベル文学賞を受賞されたことでも注目されました。日本ではドラマ化されたのでご存知の方も多いでしょう。読み進めていくうちに明らかになっていく主人公たちの運命が、切ないまでに淡々とつづられていきます。人間とは命とは生きるとは、そんなことをあらためて考えさせられました。(40代女性)
生きたままの臓器提供のためだけに育てられているクローン人間の物語。彼らが反抗することもなく「使命」に忠実に生きていくことが理解しがたい。彼らのいる施設を運営する人びとが、根本的な臓器提供制度の廃止ではなく、提供者も人間だと証明するために芸術を教えていることが恐ろしい。生命倫理について深く考えさせられる本。(40代女性)
4.遠藤周作「海と毒薬」
考えさせられる小説 遠藤周作「海と毒薬」がおすすめの理由
戦時中実際に起こった事件を元に書かれた小説で、事件を取り巻く登場人物の良心や罪の意識の告白にどんどん引き込まれていく。読み進めていくうちに自分の罪の意識や良心は本当に正しいのか問うてしまうような力がある。誰もが持つ心の奥の薄暗い感情を表現した小説だと思う。(20代女性)
戦時中のいわゆる「七三一部隊」をテーマにした作品です。外国人捕虜の人体実験に加わった医師の苦悩を中心に書かれていますが、最初は志の高かった人物がそのような実験に関与していかざるを得なかった背景が明らかになるにつれて空気が重々しくなります。最後まで誰も救われない様子で終わるし、戦争や内部圧力とはここまで人の倫理観を狂わせてしまうのだという恐怖を感じました。(30代女性)
5.金原ひとみ「蛇にピアス」
考えさせられる小説 金原ひとみ「蛇にピアス」がおすすめの理由
主人公が一見ボディーピアスにタトゥーと、ただ肉体改造とアンダーグラウンドにはまっているだけのように思うかもしれませんがピアスホールを拡張して、タトゥーを彫っていくことによって生きづらさを埋めようとします。何が普通で、何が異常なのか。生きづらさから救われる日は来るのか。 普通とは何を指すのか、考えさせられる一冊です。(30代女性)
スプリットタンやタトゥーといった肉体改造やピアスを開けることにアイデンティティを見出そうとする主人公らの、切なくてピュアな若者群像劇です。現代社会で生きることの難しさが何であるのか、考えさせられる小説だと思いましたのでおすすめいたします(30代女性)
6.東野圭吾「手紙」
考えさせられる小説 東野圭吾「手紙」がおすすめの理由
家族のことを思うがあまりに犯罪を犯してしまったとしても、それがいかに家族を傷つけ、家族の人生を変えてしまうことなのか、よく分かりました。 主人公の、挫折や苦悩が手に取るようにわかり、人生について考えさせられます。(30代男性)
貧しさゆえに主人公の兄は殺人を犯し…。加害者の家族の苦悩をとことん描いた作品。家族が人を殺したら、自分の家族が殺されたら、周りに殺人犯の身内がいたら。いくら考えても答えの出ない問いを突きつけてくる一冊です。(30代女性)
7.サン・テグジュペリ「星の王子さま」
考えさせられる小説 サン・テグジュペリ「星の王子さま」がおすすめの理由
この小説を初めて読んだのは中学生のときで、当時の中学校の国語の授業の中で取り上げられました。正直なところ、そのときには、書いてあることの深い意味はまったく理解できていませんでした。でも、時間が経ってから読み返すと、主人公が王子様から聞かされた不思議な星というのは、私たちが生きている中で出会うことがあることであって、自分のこれまでの生き方などを振り返って考えさせられる良い機会になりました。いろいろと解釈はあるようですが、まずは読んでみて、どんな風に感じるかというところから始めて、考え込んでみてはどうでしょうか?(50代男性)
有名な作品であり、たまに読み返したくなる本です。日本語訳してありますが、絵本と違ってひらがなだけではなく、しっかりと大人向けに読みやすい文体になっています。出会って読んだ年齢によって感じ方が違い、考えさせられます。胸に刺さる言葉も多いです。(20代女性)
8.デイヴ ペルサー「It(それ)と呼ばれた子」
考えさせられる小説 デイヴ ペルサー「It(それ)と呼ばれた子」がおすすめの理由
著者の幼いころに受けた虐待が赤裸々につづられており、とても残酷な内容の小説です。 本当にこんなにひどいことを子供にしていたなんて信じられません。 しかし、自分が母親になって子育ての辛さなどを実感して、子供はかわいいだけではない、叩いてしまいたいなんて思うことはしょっちゅうあります。 ただ、実際に子供に手を出すか出さないかが虐待の境界線なのかなと自分では思います。 日本でも世界でも、現実に信じられないような虐待はたくさんあって、ほんとうに考えさせられる内容の小説でした。(20代女性)
9.高野和明「13階段」
考えさせられる小説 高野和明「13階段」がおすすめの理由
冤罪で死刑となる直前の青年を救うべく、罪を犯したものの末路を知る 刑務官と、前科のある青年が奔走する物語。殺人という重い罪をテーマに 罪とは許されるものなのか、許すべきものなのかと常に問いかけられている。 法に基づく判断で裁かれることではあるものの、そこには「人」としての感情が 無視できない。人として罪を意識することを考えさせられる、小説である。(40代女性)
10.村上春樹「1Q84」
考えさせられる小説 村上春樹「1Q84」がおすすめの理由
難しい言葉使い使いなく、読みやすい文体でスラスラと読めます。読んでいるうちに、所々で不思議な深みにぐっと引き込まれる感覚があり、本をめくるだけで非日常が体験できることも、村上さんの小説の魅力の一つだと感じています。(30代男性)
11.楡周平「Cの福音」
考えさせられる小説 楡周平「Cの福音」がおすすめの理由
主人公の朝倉恭介は若くして両親を亡くし天涯孤独の身となりますが、逆にその境遇が彼の才能を開花させます。それは優秀な頭脳を使って裏社会の仕事に手を染めコカインの密売を行う事です。Cの福音のCはコカインの頭文字を取ったもので、コカイン密売をめぐる頭脳戦・戦闘シーンがとてもリアルに描かれます。そしてまだパソコンやインターネットが一般的に普及してない頃に出版された作品ですが、メールなどを使って直接売人と顔を合わせずにコカインを捌いて巨富を得るからくりなどは今読んでも楽しめます。とにかく予想以上の国際的なスケールとリアリティのある作品なのでぜひ読んでみて下さい。(40代男性)
12.山本弘「アイの物語」
考えさせられる小説 山本弘「アイの物語」がおすすめの理由
不完全な存在の人間と、それをサポートする人工知能の存在。最初はサポートする存在から分岐点を軽く超えて同種の存在になり、やがて遥かに飛び越えた存在に飛躍していく姿を描くSF作。最近言われているシンギュラリティ(技術的特異点)後の世界を描いているともいえる。(40代男性)
13.アントニオ・G・イトゥルベ「アウシュビッツの図書係」
考えさせられる小説 アントニオ・G・イトゥルベ「アウシュビッツの図書係」がおすすめの理由
災害時に優先されるのは食料。本は軽視されがちだけど、退屈な時間を紛らわせてくれたり、何より心を救ってくれる。本に救われた少女が、本で人を救おうとする。久しぶりに心温まる作品に出会い、いろいろと考えるきっかけになった。(30代女性)
14.村上春樹「アフターダーク」
考えさせられる小説 村上春樹「アフターダーク」がおすすめの理由
断じて明るいとは言えない小説。 夜中に一人で悩んでいるわけでもないのにフラフラと歩いている様な感覚にさせられる本。 人生の価値なんて考えるだけ無駄だという事がよくわかるし、考えた所ですぐに価値など生まれるわけもなく、 あとからついてくるのかも分からないと言う後味は最悪に悪い本ですが、自分はこれをよむと落ち着くので推薦本です。(10代女性)
15.アンネ・フランク「アンネの日記」
考えさせられる小説 アンネ・フランク「アンネの日記」がおすすめの理由
言わずと知れたナチス・ドイツによるユダヤ人迫害問題をテーマにしており、小さな女の子の日記といったカタチを取って綴られたものです。当時の隠れた生活がどのように営まれていたのか、語られることのなかった実際の体験者にしか書けない生の声が息づいており後世に残したい作品だと思ったためです。(30代女性)
16.乾 くるみ「イニシエーション・ラブ」
考えさせられる小説 乾 くるみ「イニシエーション・ラブ」がおすすめの理由
少し前の80年代後半を背景にした、一見恋愛の物語だが、最後に仕組まれた作者のトリックでミステリー小説にも変貌する面白さと、再度読み返すと全く違う物語になってくる展開で二度面白い。この小説のテーマにあるカセットテープのA面B面のように、きっと物事には表と裏があり同時進行していたとして、視点を置き換える事で全く違った世界が見えてくるのだという、発想や思い込みにとらわれない俯瞰的に見て考える、物事を決めつけて拘らないことが大切だという学びにもなりました。(30代女性)
17.早見和真「イノセントデイズ」
考えさせられる小説 早見和真「イノセントデイズ」がおすすめの理由
殺人犯について、なぜこのような狂気を犯したのかと知りたくなり、最後の一文を読見たかったから、この静かで感情を露わにせず、死にたいと言っている死刑囚について、どんどん吸い込まれていったのだと感じました。 あの一文で涙がとまりませんでした。(30代女性)
18.ダン・ブラウン「インフェルノ」
考えさせられる小説 ダン・ブラウン「インフェルノ」がおすすめの理由
増えすぎた人口により世界は滅亡の危機に瀕している、と考えるサイコな化学者による生物テロを、ラングドン教授が爆心地を探し世界を救うという内容。増えすぎた人口対策を考えさせられる作品でした。またトムハンクスさんがロバート・ラングドンを演じ映画化されてますので、人物像も想像しやすく他の作品も見てみたいと思いました。(40代女性)
19.村上春樹「かえるくん、東京を救う」
考えさせられる小説 村上春樹「かえるくん、東京を救う」がおすすめの理由
かえるくんという人物が登場します。基本的に~くんといったなじみやすい名前で、若い子にもなじみやすい名前のもの。 村上春樹氏の小説にしてはすっきりと読みやすい作品。災害や問題をかえるくんが解決していくという内容。(10代女性)
20.森絵都「カラフル」
考えさせられる小説 森絵都「カラフル」がおすすめの理由
抽選に当たった魂がたったいま亡くなった人の体を借りて、前世の過ちを思い出すという物語でファンタジーを想像して読み始めたが、想像していなかった展開におどろかされたため。終盤で出てくる天使のセリフは考えさせられると思います。(30代女性)
21.ロイス ローリー「ギヴァー 記憶を注ぐ者」
考えさせられる小説 ロイス ローリー「ギヴァー 記憶を注ぐ者」がおすすめの理由
全てが管理され統一された未来人工的に作られた都市で人は指示通りに「生まれ」「成長し」「仕事を与えられ」生きていた。 12歳を迎える少年ジョナスは他の子供が色々な仕事に振り分けられる中一人、都市とその上にあるものを管理する「レシーバー」に任命される。 そして知っていくこの町の秘密。(40代男性)
22.新井素子「グリーン・レクイエム」
考えさせられる小説 新井素子「グリーン・レクイエム」がおすすめの理由
高校生の時に読んだ本です。髪がまるで生き物のように動く、その文章の表現がとても素敵でした。ふたりで逃亡し始める時からは、もう夢中になって読みました。次が読みたくてどんどんページをめくった記憶があります。哀しいお話でしたが、元彼との思い出の本でもありました。(40代女性)
23.伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」
考えさせられる小説 伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」がおすすめの理由
仙台を舞台にした小説。地元出身の首相が、仙台凱旋パレードで暗殺されたが、その犯人に仕立て上げられた主人公が、知り合った様々な人々の助けを借りて、何とか逃げおおせていく、という小説。ビートルズの同名の曲が通奏低音のようにパンチがきいており、読み終えたときにまさに黄金のまどろみのようだったな、と思う小説。(40代男性)
24.平安寿子「こんなわたしで、ごめんなさい」
考えさせられる小説 平安寿子「こんなわたしで、ごめんなさい」がおすすめの理由
短編集となっていて、1つの物語が短くサクサクと飽きもせず読み進められます。さまざまな悩みを抱えた女性達に共感したり、生き方を見てこういう考え方もあるのかと新たに学べることがあり読んでいてとても満足のいく内容です!(10代女性)
25.東野圭吾「さまよう刃」
考えさせられる小説 東野圭吾「さまよう刃」がおすすめの理由
大切な一人娘を見ず知らずの男達が強姦し、殺して遺棄するというあまりにも理不尽な奪われ方をした父親の絶望、苦悩、憎しみ、それらがあまりにも生々しく刻まれている作品です。反省の色など皆無の犯人達への憎悪に狂気が混じりつつ、微かに働く理性によって苦しむ姿は同じ親として共感せざるを得ません。映画化もされており、法の限界、残酷さを顕わにする素晴らしい作品だと思います。(20代女性)
26.柚木麻子「さらさら流る」
考えさせられる小説 柚木麻子「さらさら流る」がおすすめの理由
自分のポルノ写真が流出、それを写したのは昔の恋人という苦難向かっていく主人公の強さに勇気づけられました。 決して許されることではない、そしてデリケートな話なだけに声を上げるとこができない心情や、バレたくなくて神経質になってしまう所は男女共に知ってほしい生々しい描写でした。 携帯電話やスマートフォンという手軽に写真を写すことの出来る機械をほとんどの人が手にしています。 だからこそ慎重に考えて扱って、恋人や家族や周囲の人の気持ちを考えて行動するべきだなと思いました。 近年問題になっているリベンジポルノなどの写真流出について考えさせられる小説でした。(20代女性)
27.東野圭吾「サンタのおばさん」
考えさせられる小説 東野圭吾「サンタのおばさん」がおすすめの理由
フィンランドの小さな町に、年1回のサンタクロース会議に出席するため、世界中のサンタクロースがやってくる。今年で引退するアメリカサンタ。さてその後任は?人種や性別、父性や母性といったことについて考えさせられる1冊。(40代女性)
28.池澤夏樹「スティルライフ」
考えさせられる小説 池澤夏樹「スティルライフ」がおすすめの理由
淡々とした日常の中で主人公の男性が、ふとした小さな出来事から敏感に感じ取る世の中の動きや、自分の存在意義、将来への考えなど、様々なことを穏やかに見つけていく流れが心にスッと入ってきます。読後には今の自分に置き換えて考えていることが多々あります。(40代女性)
29.朝井リョウ「スペードの3」
考えさせられる小説 朝井リョウ「スペードの3」がおすすめの理由
オリンピック選手の帰国を待つ一般客。その中に、韓国土産を持った誇らしげな顔が。「私は韓国にまで行って応援して来た。更に空港でも出待ちをしている。普通のファンとは違うのよ。」この本にも、そんな女性たちが出てくるんだけど、ファンはみんな平等で良いんじゃないかなー。(30代女性)
30.井上荒野「だれかの木琴」
考えさせられる小説 井上荒野「だれかの木琴」がおすすめの理由
主人公が普通の主婦や美容師、サラリーマンの設定で身近に感じられる分、誰にでも「普通」を踏み外してしまう可能性があると気付かされる作品なのでおすすめです。平和な日々でも気付かないうちに綻びが生じていく過程が細かく描かれ、すっきり解決するラストでない分読んだ後に考えさせられます。(20代女性)
31.町田康「バイ貝」
考えさせられる小説 町田康「バイ貝」がおすすめの理由
日々の生活の中で溜まっていくストレスを、お金を使って物を買うことによって解消していく様子が映し出されていく本です。全編を通して溢れるナンセンスなギャグの中にも、消費社会への痛烈なメッセージを感じました。(30代男性)
32.加藤シゲアキ「ピンクとグレー」
考えさせられる小説 加藤シゲアキ「ピンクとグレー」がおすすめの理由
加藤シゲアキは現役のジャニーズのアイドルの方で、 まず現役のアイドルの方が書いたとはとても思えないほどのクオリティの高さです。 また芸能界に身を置いている方ですので、芸能界の裏側まで赤裸々に綴ってある小説で、芸能界とは、と色々考えさせられる小説です。(20代女性)
33.赤川次郎「プロメテウスの乙女」
考えさせられる小説 赤川次郎「プロメテウスの乙女」がおすすめの理由
少しづつだが、戦争の影が忍び寄ってきている状況に対して、大衆はなかなか気付かない。赤川次郎氏には珍しくユーモアのない作品。かなり以前の作品だが、今の世界の状況に似ている。そのことに無関心でいていいのかを考えさせられる作品。(40代男性)
34.小川洋子「ホテル・アイリス」
考えさせられる小説 小川洋子「ホテル・アイリス」がおすすめの理由
どこかのリゾート地ですが、最後まで不明です。 そのため、明るい海と空の景色を目にしても 気持ちが落ち着きません。 場末のホテルと一過性の人々が通り過ぎるだけ の街の景色が、徐々に不安な気持ちにしていきます。 まぶしい光の動的な光景とは対称的な、 少女と初老の男との間の関係は静的で、 暗い重さを秘めています。SMです。 ヒトや有機物又はそれらの一部分の生々しく不気味な 描写は、身も心も出口なしの場末で、 うずくまるように過ごしている少女の心の冷めた 視線を通しているようです。 不思議な行き詰った涼しさをおぼえる作品です。(50代男性)
35.三浦しおん「まほろ駅前多田便利軒」
考えさせられる小説 三浦しおん「まほろ駅前多田便利軒」がおすすめの理由
社会の闇を軽いタッチで描いています。東京都の町田を舞台に繰り広げられる便利屋の話なんですが、本当の正義とは何かを考えさせられる内容でスカッとします。何篇かの読み切りになっているので、長い小説が苦手な方にもおすすめの作品です。(40代女性)
36.トーベ・ヤンソン「ムーミン谷の冬」
考えさせられる小説 トーベ・ヤンソン「ムーミン谷の冬」がおすすめの理由
普段意識して考えていないような物事について鋭く突いてくるのがムーミンシリーズで、この作品でも人間の成長する過程や環境のことについて触れられています。特に新しい環境へと進まざるを得ない人はムーミン・トロールに共感すると思います。(20代女性)
37.トーベ・ヤンソン「ムーミン谷の彗星」
考えさせられる小説 トーベ・ヤンソン「ムーミン谷の彗星」がおすすめの理由
この作品では人同士の関わり合いについて考察している面が多々あります。ムーミン達は時たま愚痴は言えど相手の個性を尊重しているので、自己を他人に押し付けないという精神が垣間見れます。現代社会での人間関係の在り方を考えさせてくれます。(20代女性)
38.アドルフォ ビオイ=カサーレス「モレルの発明」
考えさせられる小説 アドルフォ ビオイ=カサーレス「モレルの発明」がおすすめの理由
ある絶対の孤島に降り立った主人公が目にしたのは二つの太陽と二つの月のある島。 そこは紳士淑女が優雅に暮らす島。毎日繰り返される豪華なパーティー。 その中に居たフォスティーヌという女性に心奪われた主人公。 しかし島の住人はフォスティーヌも含めて主人公の存在すら認めないいや、見えてもいないようだった。(40代男性)
39.百田尚樹「モンスター」
考えさせられる小説 百田尚樹「モンスター」がおすすめの理由
小説の進行がとても楽しいです。 また女性が美にかける執念の様な物を感じました、美容整形の事も詳しく書いており勉強にもなる 作品だと思います。 新宿辺りでも今でもありそうな話だけに小説の中に引きずり込まれました。(40代男性)
40.D.J.サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」
考えさせられる小説 D.J.サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」がおすすめの理由
この小説はクリスマス前後に主人公が体験したことが主体です。文学界では凄く有名な作品ですが、思春期の少年の多彩な心情の変化や、誰もが一度は感じた事のある社会への不信感や拒絶、そういったものが実に明快に主人公を通して伝わってくる作品です。(20代女性)
41.アレックス・シアラー「ラベルのない缶詰をめぐる冒険」
考えさせられる小説 アレックス・シアラー「ラベルのない缶詰をめぐる冒険」がおすすめの理由
断捨離が流行りだして、集めることが悪になっている。「そんな物集めてどうするの?」主人公の少年は、缶詰を集めて周囲の人に変人だと思われている。そして、缶詰の中に入っていたものとは・・。集めるのも、捨てるのもほどほどに。(30代女性)
42.ヴィクトル・ユーゴー「レミゼラブル」
考えさせられる小説 ヴィクトル・ユーゴー「レミゼラブル」がおすすめの理由
罪と赦しを問うこれほどの作品はないのではないか、と思います。女囚の子として生まれ、法の番人として生きるジャベル刑事は、ジャンバルジャンと並ぶもう1人の主人公、表裏一体の2人合わせて、一つのテーマを追及していると思えると作品の深さが実感できます。(40代女性)
43.有吉佐和子「悪女について」
考えさせられる小説 有吉佐和子「悪女について」がおすすめの理由
元々は、沢尻エリカ主演でドラマ化されるという話を聞いて興味を持って読んだ小説です。女性実業家の富小路公子が謎の死を遂げるのですが、事故なのか自殺なのかは不明。作中では公子と関係のあった27人の男女が、彼女の人物像を語ります。ところが、公子の印象は人によって千差万別で、誉める人や反対に貶す人もいます。彼女は魅力的な聖女なのか強欲な悪女なのか、そして証言者は真実を語っているのか。最後まで結論は出ず、読み終わった後はしばらくもやもやしました。でも、本当の彼女は何を求めていたんだろうと不思議に思ったり、虚実織り交ぜたそういう生き方もあるのだろうなと考えさせられたりする作品でした。(30代女性)
44.下村敦史「闇に香る嘘」
考えさせられる小説 下村敦史「闇に香る嘘」がおすすめの理由
目が不自由な主人公が、中国残留孤児として帰国した兄が本物かどうかを疑うという物語です。目が不自由な人の日常生活についての描写が多く、点字や音声ガイドや外出した時に安全に歩く方法などが大変興味深いです。また、中国残留孤児についての歴史についても学ぶことができる物語です。一応ミステリではありますが、家族という存在について考えさせられる小説です。(30代女性)
45.三浦綾子「塩狩峠」
考えさせられる小説 三浦綾子「塩狩峠」がおすすめの理由
人はなんのために、誰のために生きるのか。多くの人は自分自身にこう問いかけたことがあるのではないでしょうか。主人公の一生を追って行くうちに、自分の人生で果たすべき役割について考えさせられる長編小説です。(20代女性)
46.本間洋平「家族ゲーム」
考えさせられる小説 本間洋平「家族ゲーム」がおすすめの理由
ある家族がそれぞれに何か「闇」を抱えていますが、それを家庭教師でもある主人公が大胆な方法で解決していきます。 その荒治療とも思える手法には家族の本来のあり方を考えさせられました。 家族に何か悩みのある人ほど読んでみることをお勧めします。(30代男性)
47.筒井康隆「家族八景」
考えさせられる小説 筒井康隆「家族八景」がおすすめの理由
8つの短編からなる、所謂家政婦は見た物的なSF小説です。 テレパシー能力を持つ主人公が、雇われ先の家族の 決して表には出さない心の声、侮蔑、罵倒に触れ、呆れながらも その能力を用い、問題解決に動きながら成長していきます。(50代男性)
48.渡辺淳一「花埋み」
考えさせられる小説 渡辺淳一「花埋み」がおすすめの理由
日本初の女医、荻野吟子の生涯を描いた作品です。彼女は豪農の息子と結婚しましたが、夫に淋病をうつされてしまいます。しかし、当時は女医がいなかったため、治療のために恥を忍んで男性医師に下半身を晒さなければならず。そこで、自らが女医となり、同じ苦しみを味わう女性を救うと決めたのです。でも、女性には学問は必要ない、ましてや女性が医師になるなど考えられなかった時代、医学を学ぼうとするだけで男子学生の妨害を受けたり、政府からも国家試験の受験すら認められなかったりと苦難の日々が続きます。それでも初志を貫徹し、女医となった吟子。その後も北海道に移住したり、再婚した夫に先立たれたりと苦労の人生が待っていました。しかし、彼女のおかげで今は女医という道が開かれ、女性ならではの視点から立派に医療を支えています。吟子の苦難は今の医療の発展に繋がっていると思います。(30代女性)
49.小林信彦「怪物がめざめる夜」
考えさせられる小説 小林信彦「怪物がめざめる夜」がおすすめの理由
世間にセンセーションを起こすラジオのDJを探しているが見つからない、なら自分たちで架空のDJを作ってしまおうとする放送作家とその周りの人々。 自分たちで作ったにもかかわらず人気が過剰になり制御できなくなり、対に世間と共に暴走する過程と恐ろしさを描いている。(40代男性)
50.村上春樹「海辺のカフカ」
考えさせられる小説 村上春樹「海辺のカフカ」がおすすめの理由
時系列が何度も重なっている小説で、同じ本なのに一気に三冊の内容を読んでいるかの様な感覚に。 自分は中学生の頃にこれを読んだが、なぜ当時理解出来ていたかはよくわからないが、生きているうちには絶対読んだ方がいい一冊。 中学生くらいの男の子が主人公です。(10代女性)
51.有吉佐和子「紀ノ川」
考えさせられる小説 有吉佐和子「紀ノ川」がおすすめの理由
和歌山を舞台に、母と娘、孫娘の三代の女性の生き方を描いています。明治時代から始まっているので、おそらく「女は男に尽くし子を産み愛されて幸せになるもの」という考えが主流だったのでしょう。しかし、豊かな時代も戦争の混乱時も経て、現在は女性も仕事を持って自立するのが当たり前の世の中になりました。おのおのが自分の考えも持ちつつ、人生をしなやかに生きていこうとする姿が魅力的です。和歌山の風景の描写や方言も美しく、行ってみたくなりました。(30代女性)
52.水上勉「飢餓海峡」
考えさせられる小説 水上勉「飢餓海峡」がおすすめの理由
人間の業や情の深さ、執念などお金では計れないものの価値を再考してしまう作品です。洞爺丸事故や北海道の大火という事件も下敷きになっています。船舶事故で生き残り強盗と殺人を働いた男、借金を背負った青森の娼婦、事件を執拗に追う刑事が主な登場人物です。娼婦は大金を渡して借金地獄から救ってくれた客の男のことを忘れられず、面影を追い続けています。その後、男は異なる地で事業家として成功し、前科を隠し偽名を使って暮らしています。娼婦はひょんなことから新聞報道で男のことを知り、お礼を言いに会いに行きますが……。最後は誰も救われない結末です。でも、犯罪者が社会で成功するのは今も昔も難しいことですが、真実を暴いても誰も幸せになれなくて、貧困や哀れな境遇の根深さ、人生に対する無力感を味わってしまいました。(30代女性)
53.薬丸岳「虚夢」
考えさせられる小説 薬丸岳「虚夢」がおすすめの理由
刑法39条がテーマになっている物語です。何をもって心神喪失というのかを考えさせられるとともに、この小説のラストには被害者家族の究極の復讐方法が描かれており、あっと驚かされました。刑法39条がテーマの小説はたくさんありますが、この作品は中でもかなり斬新なものです。それでいてとても読みやすいです。(30代女性)
54.中村文則「教団X」
考えさせられる小説 中村文則「教団X」がおすすめの理由
ある教団がテロを起こし破滅するまでを描いた長編小説なのですが、単にテロリズムの方法やサスペンス的なシーンを描いたものではなく、入信した信者のそれぞれの立場、事情、過去、宗教観が詳細に語られます。これまでの道徳感をも覆されそうになる、圧巻の内容です。(30代女性)
55.住井すゑ「橋のない川」
考えさせられる小説 住井すゑ「橋のない川」がおすすめの理由
部落問題って、よくわからないまま成長してきたけど、それがどういうものかよく分かったのはこの本のおかげだ。 それだけでなく、大逆事件とか米騒動とか水平社とか、当時の大事件をリアルに感じることができた。 出自に左右されることなく、人はどう生きるべきか、主人公の兄弟二人に教えてもらった気がする。(40代女性)
56.天樹征丸「金田一少年の事件簿 電脳山荘殺人事件」
考えさせられる小説 天樹征丸「金田一少年の事件簿 電脳山荘殺人事件」がおすすめの理由
おなじみの金田一少年の事件簿のノベルス版です。一と美雪以外の人物は全員がパソコン上のハンドルネームと本名を使い分けていて、今回が初めてのオフ会です。その雪で閉ざされた山荘で殺人事件が起こるわけですが、各人の本名の視点で書かれた部分は誰なのかハンドルネームが一致しなくて、殺されても遺体が発見されるまで分かりません。ハンドルネームから受ける印象と性別も一致していません。最終的には「愛する人を奪われた」という犯人の悲しい動機が明らかになるのですが、名前も知らず会ったこともない人間どうしがインターネットで手を組んで殺人を犯してしまうという設定が20年以上前としては最先端だったのではないでしょうか?それは今のネット社会の闇まで予言していたようで、考えさせられる作品です。(30代女性)
57.喜多川 泰「君と会えたから」
考えさせられる小説 喜多川 泰「君と会えたから」がおすすめの理由
自己啓発的な内容を小説風に書いてあって読みやすい。読みだしたら止まらない。一度しかない人生をどう生きるか考えさせられ、こんな考え方もあるんだと感心する。また、小説仕立てのストーリーも恋愛要素があり面白い。(20代男性)
58.住野よる「君の膵臓をたべたい」
考えさせられる小説 住野よる「君の膵臓をたべたい」がおすすめの理由
タイトルに興味が湧き読みました。 言葉の言い回しが独特で面白かったです。 結末には衝撃を受けました。 単純な恋愛小説ではなかったところが良かったです。 生き方についても考えさせられました。 最後タイトルの意味を理解した時感動しました。 何度でも読みたいと思う小説です。(10代女性)
59.小野不由美「月の影 影の海」
考えさせられる小説 小野不由美「月の影 影の海」がおすすめの理由
中国風な世界を舞台にした十二国記シリーズのうちの1冊です。人に嫌われないよう生きてきた女子高生の陽子が異世界へと渡るわけですが、これでもかというくらい追いつめられていきます。その中で人を信じられなくなってしまった陽子が再び立ち上がるまでの描写が素晴らしいです。その強い心に読んでいる側としても色々なことを考えさせられます。(30代女性)
60.誉田哲也「月光」
考えさせられる小説 誉田哲也「月光」がおすすめの理由
この作品は学園ミステリーになります。ミステリーと聞くと思いイメージがあると思いますが、この作品はただ思いだけではなく姉妹や友人との関係性が考えさせられる作品です。最後には涙なしでは読めないと思います。一度、読んでみてはいかがでしょうか。(20代女性)
61.朱川湊人「月蝕楽園」
考えさせられる小説 朱川湊人「月蝕楽園」がおすすめの理由
この小説には「愛」をテーマにした5つの物語が書かれています。しかし、普通の恋愛小説ではありません。人の誰しもが心の奥底に抱えていそうな闇を様々な方向から描かれており、生き物に絡めたタイトルにもひかれます。後味悪くも美しい物語が好きな方にはとてもおすすめです。(20代女性)
62.村上龍「限りなく透明に近いブルー」
考えさせられる小説 村上龍「限りなく透明に近いブルー」がおすすめの理由
沖縄の米軍基地近くにいる若者たちとその米兵たちとの怠惰で腐敗したデカダンスを綴った衝撃の問題作です。なかでもセックスなどの描写が読み進めていくことをためらってしまうほどに過激でかつ暴力的なものに満たされており、その退廃感たるや一読の価値はあると思いましたのでおすすめします(30代女性)
63.バートランド・ラッセル「幸福論」
考えさせられる小説 バートランド・ラッセル「幸福論」がおすすめの理由
貴族出身だが、当時の時代背景から苦悩が多く、今のような平穏無事な時が流れる時間は少なかったはず。 そのため幸福になれることがあまり無かった時代のラッセルの選んだ幸福の言葉は、どこか概念的であり、 この苦悩をわかってもらいたく書をしたためたのだと言わんばかりだと感じた。今と比較して、今をよく考えさせられる書です。(30代女性)
64.湊かなえ「告白」
考えさせられる小説 湊かなえ「告白」がおすすめの理由
殺人事件が起き、その犯人は誰なのかというサスペンス的な要素はもちろんのこと、それ以外にエイズ感染者に対する社会の認識や学校でのいじめ等の社会問題についても考えさせられるたいへん良い小説です。映画化もされてるので、映画から入るというのも良いです。(10代女性)
65.司馬遼太郎「国盗り物語」
考えさせられる小説 司馬遼太郎「国盗り物語」がおすすめの理由
どこまでが事実なのか分からないのですが、登場人物たちの心理的な変化、やりとりやかけひきといった要素が面白かったです。 織田信長や明智光秀、豊臣秀吉といった有名な人物が出てくるのですが、最終的に誰が勝ち、天下を取るのか、という事が分かっているので、そこに至る過程にどのような事があったのか、なぜ仲間だった明智光秀が織田信長を裏切ったのか、といった事を知る事ができて、その点が面白かったです。(30代男性)
66.中島らも「今夜すべてのバーで」
考えさせられる小説 中島らも「今夜すべてのバーで」がおすすめの理由
アルコール中毒になってしまった主人公が入院中にさまざまなヒトとのふれあい、経験をすることで自分自身を戒めて、生き方の新境地を切り開いていくといった内容になりますが、やはりそういった人たちと実際関わることがないので、その現状を知るという意味では色々と考えさせられる小説でした(30代女性)
67.桜庭一樹「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」
考えさせられる小説 桜庭一樹「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」がおすすめの理由
タイトルからして、どこかメルヘンやファンタジーなイメージを持つ方も多いかと思います。確かに、ストーリー中には「人魚」や、「ピンク色の霧」など、どこかふんわりとしたワードが多用されており、まるでおとぎ話のような印象も感じます。 しかし、読んでみると、児童虐待からの殺人、引きこもりなど、現代における社会問題が中軸のテーマとなっています。そんなギャップが、読んでいる者を惹きつけるのではないでしょうか。(20代女性)
68.ドストエフスキー「罪と罰」
考えさせられる小説 ドストエフスキー「罪と罰」がおすすめの理由
ドストエフスキーの代表作ともいえる小説だが、当時のロシアの寒く貧しく虐げられた人々を縛る罪の概念、赦しの希望を描いています。キリスト教がベースにあるから罪の概念が、アジア圏とやや異なり、その辺りも興味深い作品です(40代女性)
69.塩田武士「罪の声」
考えさせられる小説 塩田武士「罪の声」がおすすめの理由
昨年の本屋大賞にも3位にランキングされましたが、2017年で個人的には一番面白かった本の一つです。 「グリコ森永事件」を題材にしたフィクションですが、犯人に迫っていくアプローチや文体の巧みさが精巧で非常にリアリティがあります。 長編で読むのが大変ですが、「これが本当の犯人ではないか?」と考えてしまうほどリアルな情景描写に圧倒される一作です。(20代男性)
70.立松和平「山のいのち」
考えさせられる小説 立松和平「山のいのち」がおすすめの理由
引きこもりで言葉を発しない少年静一は、両親の3週間の出張中にいなかの祖父の家に預けられる。飼っていたにわとりを全て鼬(いたち)に食べられてしまう祖父。その鼬を捕らえ皮をはぎ、鼬漁で魚を捕る2人。鼬の赤い血を見て命の終わりに接した時、静一は言葉を取り戻す。命のつながりについ考えさせられる本。(40代女性)
71.中島敦「山月記」
考えさせられる小説 中島敦「山月記」がおすすめの理由
高校の教科書にも載っていた名作です。科挙に合格するほどの秀才である李徴が発狂して虎となってしまい、旧友に自分語りをするのです。詩人として身を立てたいという夢を持ちながらも、自分の才能のなさを認めたくない気持ちが強い李徴。虎となったのは「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」という言葉に集約されていますが、どんな生き方を目指すにしろ理想像はあるわけで、それを現在の自分と比べて受け入れられず努力も及ばず苦しむ人は時代を越えて存在します。李徴は他人より頭が良かったから、なおのことだったのでしょう。自分の望む道を追い求めること、それが叶わないと悟った時にどうするかということ、幸せな人生とはどういうものなのだろうと、いろいろな考えが心を巡ります。(30代女性)
72.小野不由美「屍鬼」
考えさせられる小説 小野不由美「屍鬼」がおすすめの理由
漫画化やアニメ化もした原作である小説です。 個人的にはアニメや漫画よりも、まず小説から読んでもらいたいと思っています。 村一つを舞台にした群集劇であり、じわじわとくるジャパニーズホラーです。けれども、他のホラーと違うのは、脅かし側、つまり、幽霊とかゾンビ側に該当する「屍鬼」と呼ばれる存在の精神が本当に人間のままな事であり、人間の血液でしか生きられない彼等は、人を殺めることに苦悩したり、開放的になったり、と、様々な反応を見せます。その人間ドラマや、時に読者が恐怖を感じるのが人間側のほうになったり、考えさせられる物語です。良く知らない人物が家の隣の越してくる。そのぼんやりとした期待や不快感。夏の夜におすすめです。(20代女性)
73.宇野浩二「思い川・枯木のある風景・蔵の中」
考えさせられる小説 宇野浩二「思い川・枯木のある風景・蔵の中」がおすすめの理由
文学が好きな母が、これを読め!とばかりに、私の机の上にさりげなく置いてあった本・・・。正直、文学的に優れてる、と思えるほど文才がない私。解説、あとがきを読んで、なるほどな?と思う程度でした。母が、本に書き込んだメモに「文学の鬼と言われている変人」とありました。大人大学で、講義を受けた際のメモだと思います。まったくわからず読む私でしたが、それでもそれなりに考え、思う部分がありました。それはそれで、いいんですよね?(50代女性)
74.綾辻行人「十角館の殺人」
考えさせられる小説 綾辻行人「十角館の殺人」がおすすめの理由
7人の男女が十角形の館に集まり次々と起こる殺人事件を主人公と共に誰が犯人なのかを考えさせられます。自分の考えていた推理と犯人の正体が分かった時、主人公の結末に驚愕しました。一度読んだ上でまた読み返すと犯人の心情も分かります。(20代女性)
75.アガサ・クリスティー「春にして君を離れ」
考えさせられる小説 アガサ・クリスティー「春にして君を離れ」がおすすめの理由
もし、今までみえていたものが、すべて自分の作り上げた嘘の世界だったと知ったとき、人は一体どれほどの絶望に襲われるでしょうか。一人の主婦がとあるきっかけで自分の充実した人生を振り返ることになり、あることに気づいてしまうというシンプルな内容なのですが、最後には背後から恐怖が迫ってくるような感覚を味わえます。(20代女性)
76.佐藤 賢一「女信長」
考えさせられる小説 佐藤 賢一「女信長」がおすすめの理由
戦国武将の織田信長のイメージと言えば、短気、キンキン声、オシャレ、ヒステリックな振る舞い、等ありますが、信長が女であれば納得する部分が多いと思います。戦に対する姿勢やら各武将との関係、それによって変わらざるを得なかった戦略など、小説の楽しさに加えて謎解きゲームのような趣きも味わえます。(40代男性)
77.石田 衣良「娼年」
考えさせられる小説 石田 衣良「娼年」がおすすめの理由
大筋は、男子大学生がマダムを相手にして売春をする話です。しかし、それだけではない奥深さがあります。 その仕事に真剣に取り組み、普通では味わえないことをたくさん経験し、成長していく主人公を目のあたりにして、自分の人生観について考えさせられました。(30代男性)
78.松本清張「松本清張傑作選 〔6〕 憑かれし者ども」
考えさせられる小説 松本清張「松本清張傑作選 〔6〕 憑かれし者ども」がおすすめの理由
本宅、愛人宅の二重生活の軋轢から、鬼と化した宗吉。社長秘書を務める独身女性・花江の隠された貌。愛欲、金銭欲などに囚われ、暗闇に続く道へ踏み出した男と女。彼らの生を鮮やかに切り取る5編を、現代文学の旗手がセレクト。愛人とのあいだにできた三人の子供を処分するように強く迫る妻が恐ろしい。(40代男性)
79.村上春樹「職業としての小説家」
考えさせられる小説 村上春樹「職業としての小説家」がおすすめの理由
毎年ノーベル賞文学賞を期待されてやまず、今なお熱烈なファンの多い村上春樹による小説家という職業について書かれた珠玉の一冊です。氏がどうして小説家になったのか、小説家として心がけていること、エッセイのようでもあり、小説ファンに向けたドキュメンタリーのようでもあり読み応え十分です(30代女性)
80.貴志祐介「新世界より」
考えさせられる小説 貴志祐介「新世界より」がおすすめの理由
人間の醜さ、美しさを考えさせられます。 誰もが持っている劣等感に対する怖れ、だからこその優越感。それを利用する人間関係。 性別を超える愛情。愛するが故に醜くも美しくもなる人間。 それでも最終的には生きるために、仲間を、愛する人を信じ戦っていく。 人間の感情がすべて詰まった作品で大好きです。(30代女性)
81.宮部みゆき「震える岩 霊験お初捕物控」
考えさせられる小説 宮部みゆき「震える岩 霊験お初捕物控」がおすすめの理由
不思議な能力を持つ町娘・お初が与力見習いの右京之介とともに謎を解いていきます。江戸時代が舞台の時代小説ですが、短編のミステリーの趣向が強いです。第一話の「死人憑き」の描写が生々しくて、通勤中に読んでいて怖かったのを覚えています。また史実とも少しリンクしていて、実在した奉行や赤穂浪士も登場します。お初と右京之介のほのかな恋模様もあります。続編で「天狗風」がありますが、さらなる続編が待ち遠しいです。(30代女性)
82.安部公房「人間そっくり」
考えさせられる小説 安部公房「人間そっくり」がおすすめの理由
この小説の面白いところは、だんだんと読者の自分たちがもてあそばれているような感じがしてくることです。ラジオの仕事がうまくいかない主人公のもとに、火星人を名乗る男が現れるのですが、初めは主人公も読者の自分も半ば聞き流していくのですが、その男の話によって、だんだんと混乱させられてきます。とくに、主人公が、自分が地球人だと思いこむ地球病にかかっている火星人であるのか、それとも男が自分を火星人だと思い込む火星病にかかっているのか、一見ふざけた話に見えますが、男の巧みな話術で何が本当で何が嘘か分からなくなる、当然だと思っている現状に疑いを持ち込む、考えさせられるような面白い作品でした。(10代男性)
83.有川浩「図書館戦争」
考えさせられる小説 有川浩「図書館戦争」がおすすめの理由
中学生の頃、友人の紹介で出会った小説でした。あまり小説を読むのが好きではなかった私でもハマってしまうくらい面白い作品であり、作中で起こる出来事(表現の規制)現実にありえなくは無いだろうという内容で考えさせられました。現代では表現方法が厳しくなる一方で、表現の自由とは何か、と中学生でも真剣に考えさせられる作品でした。(20代女性)
84.川村元気「世界から猫が消えたなら」
考えさせられる小説 川村元気「世界から猫が消えたなら」がおすすめの理由
死期が迫る主人公の前に現れた悪魔が、1日の命の延命と引き換えに、毎日世界から一つずつものを消していくのですが、今まで当たり前にあって何も感じていなかったことが、愛おしくなったり、人との関係やかかわり方を考えるきっかけになりました。(20代女性)
85.石川達三「青春の蹉跌」
考えさせられる小説 石川達三「青春の蹉跌」がおすすめの理由
学生運動が盛んな時代の少し古い頃の話ではありますが、野心家な青年の打算的な生き方がどうなっていくのかということを考察させるような展開は現代でも十分通じるものがあると思います。若さゆえの人生への欲と計算というものが一瞬、聡明なようにも見えますがいかに脆いかということを痛感させられます。(50代女性)
86.スタンダール「赤と黒」
考えさせられる小説 スタンダール「赤と黒」がおすすめの理由
フランスらしい話で、主人公は、あまり幸せになれませんが、本質的にこの小説が問いたいのは、社会悪が先か、罪が先か、ということに思えます。野心と孤独に生きる主人公に共感する人も多いのではないか、読む人によって色々な見方ができる作品です。(40代女性)
87.遠藤周作「沈黙」
考えさせられる小説 遠藤周作「沈黙」がおすすめの理由
カトリックを信仰するということが、カトリック弾圧の時代にどんなに困難なことだったのか、弾圧の時代に生きる人々の苦しい様子が描かれています。 最近になって映画化もされて、浅野忠信さんが出演していることでも話題になりました。(30代女性)
88.薬丸岳「天使のナイフ」
考えさせられる小説 薬丸岳「天使のナイフ」がおすすめの理由
第51回江戸川乱歩賞受賞作であり,少年犯罪がテーマである。15歳以下の少年が犯人と言うだけで甘い処分。少年法が改正されたが依然としてその処分は甘い。被害者及びその家族にとっては納得いかないことが多いだろう。どうすればよいのか考えさせられる本であった。(70代男性)
89.山田宗樹「天使の代理人」
考えさせられる小説 山田宗樹「天使の代理人」がおすすめの理由
中絶手術に反対する看護師たちが密かにプロジェクトする天使の代理人という団体がまことしやかに噂になっていて、彼女たちが関わった中絶をしようとする妊婦たちとのエピソードが心理描写を含めて繊細かつ現代的なニュアンスをもって描かれた衝撃の問題作だからです。(30代女性)
90.灰谷健次郎「兎の眼」
考えさせられる小説 灰谷健次郎「兎の眼」がおすすめの理由
とても感動すると同時に色んな事を考えさせられた、大好きな作品だからです。人間のあり方や、子供達とまっすぐに向き合う難しさ、素晴らしさを学ぶことができます。新米の女の先生が主人公ですが、思わず感情移入して応援したくなる位、人物描写がお上手です。優しさにあふれたこの小説を、大人も子供もじっくり味わって読んでほしいと思います。(30代女性)
91.渡辺淳一「冬の花火」
考えさせられる小説 渡辺淳一「冬の花火」がおすすめの理由
31歳の若さで乳ガンのため夭逝した歌人、中城ふみ子の生涯を描いています。一般的な歌人と違うのは、彼女が最期の瞬間まで生きることや愛にこだわり、それを情熱的かつ直接的な表現で歌にしたことではないでしょうか。そのため、エロティックな表現や男性との交際遍歴の描写もたくさんあります。でも、私も女性なので、女として生きること、手術で乳房を失うこと、幼い子を遺して逝かなければならないことの難しさや苦しみは少し分かります。故郷の帯広市の神社にはふみ子の歌碑が建っていますが、とてもマイナーな歌人です。帯広市出身の友人ですら知りませんでした。彼女の生き方に賛否両論はあると思いますが、もっと知られてほしい女性の一人です。(30代女性)
92.原田 ひ香「東京ロンダリング」
考えさせられる小説 原田 ひ香「東京ロンダリング」がおすすめの理由
私たちが住んでいるマンションや家の契約について改めて考えさせられます。「ロンダリング」という不幸があった物件を、誰かに貸し出す前に住み、事故物件ではなかったことにする仕事につく女性の話です。前の人がどんななくなり方をしても、次の次の契約者には知らせなくてもよいので見抜くことができないという事実を知り、鳥肌が立ちました。ロンダリングをし、主人公が住居の中にさまざまな人間模様を見つける姿を通して、家というものに改めて焦点を当てるきっかけになりました。(30代女性)
93.湊かなえ「豆の上で眠る」
考えさせられる小説 湊かなえ「豆の上で眠る」がおすすめの理由
2年間失踪していた姉が突然帰ってくるが、妹はずっと姉に違和感を抱き続ける。姉であるように装っているが、本当に失踪前の姉なのかという気持ちを抱えながら必死に心許しあえた姉を探し求める。兄弟、姉妹とは何か。血の繋がりとは何かを考えさせられる1冊。(30代女性)
94.芥川龍之介「南京の基督」
考えさせられる小説 芥川龍之介「南京の基督」がおすすめの理由
若い娼婦が梅毒を患いながら客を取るのですが、ある日キリストに似た男が客として訪れた後梅毒が治りますが、男は梅毒になった上ろくでなしだった・・・と言う話。人は信じるものに救いを求めるという、ちょっと考えさせられる話です。芥川の話の中ではあまり有名ではありませんが、高校生の頃読んだ思い出深い作品です。(40代女性)
95.山崎豊子「二つの祖国」
考えさせられる小説 山崎豊子「二つの祖国」がおすすめの理由
これほどシビアに国家主義の本質的な問題を追及した小説はないのではないか、と読み終わった後も、答えが出ない小説です。人間だけが思想によって血を超えるからこそ切り開けた未来もあるが、やはり諸刃の剣の苦しさをついてくる話です。(40代女性)
96.新田次郎「八甲田山死の彷徨」
考えさせられる小説 新田次郎「八甲田山死の彷徨」がおすすめの理由
日露戦争前夜、冬の八甲田山中で2つの部隊に対する過酷な人体実験が行われました。1つは深雪の対策を行ない1人の犠牲者も出さずに、210余㌔11日間にわたる全行程を任務を完遂したのに対して、もう1つの部隊は気象の苛烈さを侮り、精神論で行軍に挑み次第には指揮系統の混乱、最終的に199名の死者を出してしまいます。あるべくリーダーとは何かをとても考えさせられる小説です。(40代男性)
97.角田光代「八日目の蝉」
考えさせられる小説 角田光代「八日目の蝉」がおすすめの理由
私は母親になったことがまだないので、母性本能というものがどういうものかは、はっきりとは分からないけれど、直接的に産むという行為をしなくても、好きな相手の子供を誘拐して育てようという母性が働くのだろうかと考えさせられました。(20代女性)
98.ナサニエル・ホーソーン「緋文字」
考えさせられる小説 ナサニエル・ホーソーン「緋文字」がおすすめの理由
アメリカ大陸に移り住んだピューリタンによる社会、そのほう芽期を描いた作品で、罪に対する厳しい認識、そして何を犯罪として裁くか、また許しは何からもたらされるのか、そうしたことを深く考えさせてくれる作品です。(40代女性)
99.雫井脩介「望み」
考えさせられる小説 雫井脩介「望み」がおすすめの理由
高校生の息子が行方不明になり、殺人事件にかかわっているらしいとなった時、母親は殺人犯でもいいから生きていてほしいと望み、父親は被害者であってほしいと望む。両方の気持ちもわかるし、親として自分が同じ立場に立った時、どちらを望むのか…深く考えさせられました。(50代女性)
100.足立倫行「北里大学病院24時-生命を支える人びと」
考えさせられる小説 足立倫行「北里大学病院24時-生命を支える人びと」がおすすめの理由
著者は、病院に携わる人の側から取材をしているので、私など、しょっちゅう病院に通う側からすると違和感を感じました。それは、圧倒的に病院に対しての不信感が強いからだと思います。北里病院は、私は通院したことはないけど、あまり良い噂を聞いたことがありませんでした。でも、思ったのは、仕事にあたっている方も真剣、患者も真剣、しかし、人間なのだから、限界があるということなのかな?あとは、運とか出会いとか、いろんな要素があるのかな?と思いました。(50代女性)
101.香月日輪「僕とおじいちゃんの魔法の塔」
考えさせられる小説 香月日輪「僕とおじいちゃんの魔法の塔」がおすすめの理由
本当に勉強するとはどういう事か、考える事とは何か、頭を使うとはどういう事かを教えてくれる。読み進めるにつれて、主人公の龍神と一緒に自分の脳のしわも増えていく感じが心地よい。作者が亡くなったために残念ながら未完となってしまったが、定期的に読み返したく素敵な小説である。(10代女性)
102.有川浩「明日の子供たち」
考えさせられる小説 有川浩「明日の子供たち」がおすすめの理由
児童養護施設と聞くと子供への同情ばかりがされがちですが、それだけじゃない側面を見せてくれます。小説ですが、ノンフィクション的な要素もあるように感じます。児童養護施設の現実、そこに暮らす子供たちの悩みや幸せなど、可哀そうとだけ思うのは間違いなのだと考えさせられました。(20代女性)
103.西岡常一「木に学べ」
考えさせられる小説 西岡常一「木に学べ」がおすすめの理由
著者西岡氏は宮大工であり、その経験や考えたかが述べられています。建物に合わせて木を切るのではなく、木に合わせて組むことで頑丈な建物ができあがる。釘など使わなくとも倒れることはない。森を見るのではなく1つ1つの木をしっかりと見ることが大切であるといったように、宮大工として木のことを言っているようでいて、それは人の生き方、組織の作り方などにも通じるものがあり、木だけではなく物の見方も考えさせられる1冊です。(40代女性)
104.森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」
考えさせられる小説 森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」がおすすめの理由
この小説は自由奔放な黒髪の乙女と自身を道端の石ころと称する先輩の出会いや生き方が描かれます。こうして出逢ったのも何かのご縁、まさに人生のテーマにしたい言葉ですよね。短い人生だから出逢いを大切にしたいというメッセージがこもった、自分の生き方を考えさせられる小説です。(10代女性)
105.山崎豊子「約束の海」
考えさせられる小説 山崎豊子「約束の海」がおすすめの理由
山﨑豊子さん遺作となった作品です。横須賀に住んでいることもあり、海上自衛隊は身近な存在で、実際に起きたなだしお号事件をモチーフにしているだけに、テーマは重いです。山﨑さんが作品を通して問い続けた戦争とは何か、平和とは何か、後世にその模索を遺した作品、山崎ファンでなくても、一度は読んだ方が良い小説だと思います。(40代女性)
106.尾崎世界観「祐介」
考えさせられる小説 尾崎世界観「祐介」がおすすめの理由
尾崎世界観はクリープハイプと言う名前のバンドのボーカルであり、バンドの下積みや大変さ、また人間臭さを書えちある小説が祐介です。クリープハイプのファンでなくても、1度はバンドを応援したことのある方はもちろん、どんな人でも人間について考えさせられる小説になっているのがおすすめの理由です。(20代女性)
107.宮部みゆき「理由」
考えさせられる小説 宮部みゆき「理由」がおすすめの理由
サスペンス系統の読者が刑事や探偵などと一緒に推理できるものが好きなので。 また、この作品は数多くの登場人物がいてそれぞれの視点を通して考察し次第に明らかになるドキュメンタリー要素があることもおすすめ。 テレビドラマ化もされているので自分の描写と筆者の描写の違いも把握できるのでよいです。(10代男性)
108.ウィリアム・ゴールディング「蠅の王」
考えさせられる小説 ウィリアム・ゴールディング「蠅の王」がおすすめの理由
「少年達が無人島生活をする」という物語なのですが、これがもう悲惨。 楽園のような無人島と、心の中に潜む「獣」に支配されていく少年達の陰惨さとの対比が、何とも言えない陰鬱な気持ちにさせられます。 鬱展開な内容が苦手な方は避けるべきですが、人間の暗部について考えたい方にはオススメです。(30代女性)
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