【2019年】菊地秀行おすすめの本ランキングTOP7

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【2019年】菊地秀行おすすめの本ランキングTOP7

ホラーをベースにした作風でありますが、そこにアクション・バイオレンスを融合させた作品は端正な文体と相まって“面白さ”を追求しているところに魅力を感じます。また、アクション主体だけではなくジュブナイル作品における抒情的な作品世界ももうひとつの氏の魅力の一面でもあります。菊地秀行さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.菊地秀行「『魔人学園』」

菊地秀行「『魔人学園』」がおすすめの理由

菊地秀行氏の小説は、まず、私の父が愛読していて、私が氏の著書を父の本棚から失敬して読んだのがきっかけです。私が氏の作品に魅了され自分で選び購入したのがこの『魔人学園』だったのです。丁度、中学から高校に移る時だったので所謂“学園もの”に惹かれたのでしょう。また、この小説は『ORE』という男子中・高生向けの雑誌に連載されたのですが、実際、大人向けの小説顔負けの内容となっています。このレビューを読む方は女性もいるかと思うので、具体的には触れませんが過激なバイオレンス、アクションと10代の読者が読むには刺戟が強い作品と思われる向きもありましょうが、これは菊地氏のサーヴィス精神の賜物と捉えるべきでしょう。粗筋については文庫版の朝松健氏の解説を参照して頂く方がよいかと思われます。私はこの小説、文庫で読んだのですが、しばらくして前述の父の本棚をひやかしていましたら、なんと単行本(ソフトカバー)の『魔人学園』を発見!この単行本では柳澤達朗氏の迫力ある挿絵も大きな魅力になっていたと個人的に思う次第です。

 

 

第6位.菊地秀行「『エイリアン怪猫伝』」

菊地秀行「『エイリアン怪猫伝』」がおすすめの理由

菊地氏が『魔界行Ⅰ』でブレイクする前年(’84年)に発表された“トレジャー・ハンター第4作目”。この作品もジュヴナイル作品であるにも拘らず過激なスプラッター・シーンなどが見受けられます。江戸時代の悪代官の前で若侍をバラバラに解体していく場面などは7位に挙げた『魔人学園』同様刺戟の強い作品でもあります。菊地氏の作風は幅広いので、全てを網羅することはできませんが、一方で『インベーダー・サマー』のような作品も書いているのですからこういった作品に接して辟易したりすることなく抒情的な作品にも手をのばして頂ければと思います。とはいうものの人それぞれ好みがありますので、私のようにスプラッタ好きで人後に落ちないであろうと自負する者にとっては『怪猫伝』のスプラッター・シーンは大いに楽しんで読むことができた、と書けば神経を疑うという印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、人には“コワイものみたさ”という“想い”は多かれ少なかれある訳でそういったものが、人を「ホラー映画」「ホラー漫画」「ホラーゲーム」といったメディアを摂取せずにはいられなくするのでしょう。

 

 

第5位.菊地秀行「『魔獣境図書館(ライブラリー)菊地秀行のあとがき読本』」

菊地秀行「『魔獣境図書館(ライブラリー)菊地秀行のあとがき読本』」がおすすめの理由

この本は小説ではないのですがファン必携な一冊であることは間違いないでしょう。デビューした’82年から’93年までに上梓された作品巻末の「あとがき」を一冊にまとめた本なのです。また、それまで発表した作品のなかでは「あとがき」がついていない本もあったのですがこの本のために、わざわざ「あとがき」を「書き下ろし」たページもあり、注釈を加えたり、例の「〜を観ながら」の映画についての注釈もありという、至れり尽くせりな本であります。ですが、これが一種の“傑れた”エッセイとしても十分通用する文章であることは、私が触れなくても周知のことでありましょう。勿論、小説本編も面白いのですが、「あとがき」の面白さもよくわかっているのだなあ、などと思ってしまうのですよ。勿論、氏は「あとがき」から目を通すであろう読者のことは見越しているので、作品内容よりは執筆の苦労話、担当編集者とのあれこれ等、ここでもサーヴィス精神を発揮しています。

 

 

第4位.菊地秀行「『魔界シネマ館』」

菊地秀行「『魔界シネマ館』」がおすすめの理由

この本はホラー好きには堪らない一冊でありましょう。私個人としては本書と友成純一氏の『内臓幻想』と共に双璧をなすものだと、勝手に決めつけています。読みどころは多々あるのですが、文庫版のみに収録されたクリストファー・リーとの対談は菊地氏の吸血鬼嗜好を知るものにとっては興味津々といったところでありましょう。インタビューも収録されていまして、スティーヴン・キングの『呪われた町』にも言及していて、高く評価しているところにも共感しました。繰り返しになりますが“スプラッタ好きの私に”とってもこの本は貴重です。ハーシェル・ゴードン・ルイスの諸作や『血まみれ農夫の侵略』『死体と遊ぶな子供たち』といったC級作品にも触れているくだりも嬉しいことです。また、ジェームズ・キャメロンの『ターミネーター』についても“悔しいけども面白さをみとめざるをえない”といった趣旨の発言もしていますし、“この借りはいつか小説で返さなければ”といったあたりも、「ともかく面白い小説を!」と意欲的な思いも伝わってきます。

 

 

第3位.菊地秀行「『魔闘学園』」

菊地秀行「『魔闘学園』」がおすすめの理由

喧嘩に明け暮れる高校生、悪気乱作がエイリアンと闘うのですが、よくある地球侵略テーマSFではなく、あくまで喧嘩でエイリアンを倒していきます。エイリアンとはいうもののあくまで普通の喧嘩(といっても多少は超常能力はあるが)で倒していくというもの。そこに番長グループをも巻き込んでの全編バイオレンスに満ちた内容となっています。何でも菊地氏は長編執筆にあたって書き出してから考えるという手法をとっているらしいのですが、特にこの作品は「喧嘩で地球防衛を果たす主人公」「主人公は最期まで闘う相手をエイリアンとは思わない」というこれだけのテーマで長編を書く氏の力業には驚異を感じずにはいられません。もう400冊近く作品を発表してきた氏ですから、細部の細部までプロットを構築していてはこれだけの作品は著せることはできないでしょう。結果様々なアイディアが浮かび一巻では終わらずに話が続いていくということなのです。

 

 

第2位.菊地秀行「『暗黒街戦士』」

菊地秀行「『暗黒街戦士』」がおすすめの理由

日本でスプラッター・ムービーが流行っていたころに刊行された連作。『13日の金曜日』シリーズのジェイソンを意識したのか“不死身の主人公”醍醐が活躍する伝奇アクション。トラブル・シューターというだけあって若干の私立探偵めいた雰囲気もあるのですが、醍醐の一人称ということもあって、かなり偏屈な言動もあり、そこがまたこの作品の魅力の一つといえましょう。この小説は’86年に「ジョイ・ノベルズ」(実業之日本社)より上梓されたのですが、この80年代の時点で1990年代の近未来を舞台にしています。作中で登場人物がホッケー・マスクをかぶるのは、あきらかに前述の『13金』シリーズを想起させます。いや、別に模倣したのを悪いとか、いうつもりはありません。このあとこのシリーズは『魔人戦士』『狂戦士』と続きますが、それ以降この醍醐の活躍する物語が読めないのはちょっと寂しいです。是非とも続きを!と思っているのは私だけではないでしょう。

 

 

第1位.菊地秀行「『妖美獣ピエール』」

菊地秀行「『妖美獣ピエール』」がおすすめの理由

卵から産まれた超イケメン・ピエール。ピエールが初めて見てしまったのが学生で探偵の伊達風興、以来風興のことを父と思ってしまう。そのピエールが伊達とともに想像を絶する出来事に遭遇する。この圧倒的に荒唐無稽な展開であるにも拘らず菊地氏のペンで描かれると“面白い”としかいいようのない世界が楽しめます。依頼人が死んでしまったにも拘らず、短い時間であるものの生き返らせたりとか、リアリティの欠如のオンパレードなのです。ですが、それが本書の読みどころの一つなのです。これらが圧倒的に面白いのです。当初、この作品天山出版からノベルズで刊行されたのですが、バブル崩壊のあおりをくって大陸書房とともに倒産、菊地氏に印税が入らなかったので1円ももらえなかったとか。翌’93年に、「スコラ・ノベルズ」から再発売といったエピソードが。

 

 

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