2019年きのこ帝国おすすめの曲ランキング10
きのこ帝国は海外にもたくさんファンがいます。私の友人の日本語を学習中の留学生の友人もYouTubeできのこ帝国の「東京」を聞いてファンになったと教えてくれました。コメント欄で歌詞が英訳されていることも多く、日本人だけでなく世界中の人々に届く魅力的な歌を届けてくれる素敵なバンドです。私が思うきのこ帝国の魅力は、どの歌からも「優しさ」と「儚さ」と「力強さ」が感じられることです。いつも彼らの曲から元気をもらっています。
第10位.きのこ帝国「愛のゆくえ」
映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の主題歌にもなった歌です。透き通った歌声が美しい歌詞をさらに引き立てていて、ぜひ映画の世界観と一緒に味わってほしい一曲です。感動的な愛の物語ときのこ帝国の儚さと優しさを兼ね備えた歌がマッチして、号泣必至です。愛のゆくえの歌詞には、どうしようもならない、それがわかっているからせめて言葉するくらいならいいかな、そんな気持ちが隠されているような気がします。この歌を聞くとどうしても映画が思い出され、思わずうるっときてしまいます。温かい気持ちになりたい人や、泣きたくても泣けないという人におすすめの組み合わせです。
第9位.きのこ帝国「スクールフィクション」
青春を歌った一曲です。学生の頃は誰もが一度が「生きる」ということについて考えた経験があるのではないでしょうか。自分の現状に満足できず、もがいて悩んで苦しんで、なぜ生きているのか正解のない問いを繰り返す、そんな時期が誰にでもあったはずです。友達とのいさかいや将来への期待と不安、学校という空間への疑問など、10代の頃は数え切れないくらいの刺激を受けます。きのこ帝国の中でも若々しいあがきを歌った曲はこれ一曲だけのような気がします。いい意味で青臭く、若かった頃を思い出してなんだか元気が出てくるような爽快感に溢れた歌です。
第8位.きのこ帝国「ラストデイ」
一年の終わりの日を好きな人とまったりと過ごしている様子を歌った一曲です。みかんを食べている描写や缶コーヒーを買って手を繋ぐ描写から、歌に登場するふたりの幸せな様子が伝わってきます。「いつまでも いつまでも 今までも これからも」と何度も繰り返し、過ぎゆく年を見送りながらこれからの日々を思って希望を膨らませていることが伝わってきます。ゆったりとした曲調で、二人の約束や何気ない毎日の想い出が綴られていきます。きのこ帝国特有のどこか儚さを感じさせる歌声g、幸せそうな歌詞と相反してこの歌をより魅力的にしています。
第7位.きのこ帝国「夏の夜の街」
耳に残るイントロで始まる、どこかレトロな雰囲気の一曲です。当時の恋人と夜の街を散歩したときのことを思い出し、当時と今で変わってしまった点に寂しさも覚えながら楽しかった昔のことを思い描いている爽やかな歌です。イントロが長いのが印象的ですが、それがまた癖になり何度でもリピートしたくなってしまいます。きのこ帝国の歌は、夜に聞きたくなるものが多い気がします。「夏の夜の街」もその一つですが、まるで温かい月明かりの下を歩いているような優しい気持ちのなる歌声です。この曲を聴きながら、若かった頃の自分に思いをはせて想い出の道を散歩してみてはいかがでしょうか。
第6位.きのこ帝国「桜が咲く前に」
高校卒業を目前にした地方の高校生の決意を歌っているような、初々しい輝きを歌った一曲です。地元での当たり前の日常を回顧しながら自分の将来を思い描いく少年の胸の高鳴りと寂しさを上手く表現した歌だと思います。「どうしても叶えたい夢があってさ ここじゃ叶わない気がするんだ」と誰かに語りかけるような口調の歌詞もあり、恋人と会話をしているような印象を受けます。地元を離れて新生活を始める決断をした経験がある人には、感慨深い歌ではないでしょうか。生まれ育った地を離れるというのは大きな決断であり、初めての一人暮らしにつまづいた時に聞くと初心を思い出してまた頑張ろう!と思えます。
第5位.きのこ帝国「金木犀の夜」
金木犀の香りとともに別れてしまった恋人を思い出して、当時を振り返っている様子が思い浮かびます。街のそこら中にちりばめられている元恋人の気配にどうしようもないような気持ちになったり、もう戻れないことはわかっていても忘れられないなぁという立ち直りかけの時期の歌のように思います。いまでも夜になるとあなたのことを考えてしまう、というもどかしい気持ちがひしひしと伝わってきます。少し未練のある気持ちが穏やかに表現されています。ネガティブな感情はなく、秋の始まりに感傷に浸りながら一人でお酒を飲んで聞きたい一曲です。
第4位.きのこ帝国「怪獣の腕の中」
「怪獣」という凶暴な印象を持つ言葉とは対象的な、優しく静かで包み込むような歌声が印象的な一曲です。歌い手と「あなた」を対象的に描き、ネガティブな感情に支配されている「あなた」を癒やしてくれているように感じます。怪獣の腕の中は社会や会社などを表し、辛いことや悲しいことがあっても「あなた」のそばにいる、怪獣の腕の中でも笑っちゃうくらいに抱きしめる、という毎日頑張って生きている全ての人への応援歌のように聞こえます。気分が落ち込んだ時や、優しい気持ちになりたいときに聞くことをおすすめします。動画もステキで、絵本の世界に迷い込んだような気分になります。
第3位.きのこ帝国「クロノスタシス」
夏の夜に恋人とコンビニに出かけたくなる一曲です。コメント欄にも大学生時代の思い出や現役大学生の淡い恋の想い出などが多く寄せられていて、飲酒が法的に許されるようになった大学生が夜のコンビニに男女二人でビールを買いに行くというシチュエーションを想起させます。曲中では「クロノスタシス」という印象的なワードが繰り返され、幸せな時間とその時間が過ぎ去っていく寂しさをより一層印象的にしています。甘酸っぱい青春の1ページを静かに歌った名曲です。350ml(スリーファイブオーエムエル)など、耳に残る印象的な言葉選びもこの歌の魅力の一つです。
第2位.きのこ帝国「猫とアレルギー」
優しい歌声で寂しそうに愛しい人への思いを歌った一曲です。「春と修羅」、「ロンググッドバイ」などと比べていままでの曲調と変化してきのこ帝国らしさが薄れていると批判する声もありましたが、多くのファンはその変化も受け入れた上でこの曲を高く評価しています。今はもう手が届かない人へ向けて、話せなくても会えなくても忘れてしまってもいいから、聞いてほしい、この一瞬は見てほしいと、精一杯の強がりを見せているように感じられます。かつての想い出はいまはもう触れられないアレルギーのようになってしまったけれど忘れたくても忘れられない、そんな気持ちに寄り添ってくれるような歌です。
第1位.きのこ帝国「東京」
「東京」と聞くと何を思い浮かべますか?この歌では、「あなた」を見つけた街と表現されています。同棲を始めたカップルの、女性目線の歌のように思えます。「ただあなたの帰りを待つ それだけでいいと思えた」と幸せそうな歌詞とは対象的に「これは全部夢かもしれないな」と不安を感じている歌詞もあります。好きな人とずっと一緒にいられることを望む一方、その生活に終わりが来る日が頭の隅にちらついて、それを振り払おうするように最後にもう一度「東京」と叫んでいるような印象です。一言目を聞いた瞬間に引き込まれる、静かな迫力と勢いを感じさせるとても魅力的な一曲です。