【2019年】荻原規子おすすめの本ランキングTOP7
少年少女が主人公でドキドキする冒険ファンタジー作品が多く、色んなところを冒険する場面転換、思いもしなかったストーリー展開、ほんのりと淡い恋愛が読んでいてほんわかする。複雑で黒いどろどろした人間関係がないところもいい。荻原規子さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。
第7位.荻原規子「薄紅天女」
荻原規子「薄紅天女」がおすすめの理由
勾玉シリーズで唯一の男の子メインの物語。男の子のお話だからか、物語の時期の問題か、戦などもお話の大事な要素に入ってくる。年齢も17歳という多感で男女とのこともですが、男同士の友情の間に片方に好きな女の子ができて付き合い方が変わってきたりと友情と恋どちらか比べることのできないことでギクシャクしてくる。同じ年の叔父と甥という関係の二人はいつも仲良く二連と言われるほど一緒に行動していた。しかし甥の父は戦で死に母も誰かわからなかった。しかし、どの女の子にも優しい叔父と反対に甥は女の子に冷たく興味がなかった。叔父に本気に好きな女の子ができて、いずれ訪れることだとわかっていた戸惑う。お互いに秘密などないと思っていた叔父が秘密にしていたこと、母親のことを知る人達に出会った甥は家を出てしまい、叔父はそれを追いかけて、思ってもいなかった争いや出会いに大切な人を失いそうになったりもしながら、成長していく物語。
第6位.荻原規子「西の善き魔女 金の糸紡げば」
荻原規子「西の善き魔女 金の糸紡げば」がおすすめの理由
主人公が住む天文台に引き取られてきた小さくて言葉を話さない男の子が家族になっていく小さい頃に出会ってからのお話。本編にはなかった主人公との接し方や戸惑いを感じている父親と会話、主人公の少女が天文学者である父親に弟子ができたことでたった一人の親を取られたと思って葛藤したり、少年が新しい環境に慣れようとしていく様子など本編での二人の関係がどのように築かれてきたのかが描かれたほんわかしたり、切なくなったりするお話。養親のような夫妻の温かい愛情や本編ではすぐに出てこなくなってしまった始まりのとても大切な家のこと。羊を飼っていたり荒れ地を散歩したり、冬至のお祭り風習、お祝いごとなど、どのように生活してきたのかがわかる一冊。二人にとってどれだけ大切な場所であるのかを再認識する。本編には関係ない話ではあるが、物語の主人公たちのことがますます好きになってしまうお話。
第5位.荻原規子「西の善き魔女 薔薇の名前」
荻原規子「西の善き魔女 薔薇の名前」がおすすめの理由
『グリム童話』や『おとぎ話』が「楽園の言葉」と言われる貴族や王宮で使われる言葉として物語の重要な要素として物語で使われていたり、天文学が異端の研究だったり。知っている言葉が出てきてなんでもあり!?と思うけれども読み手として思うけれど、物語はいろんな要素を組み込んで進んでいく。なんでそれがダメなの?と思ったり、童話を知っていたら知らないよりももっと物語を楽しめるのかとグリム童話を知りたくなったり。どういうことだろう?と考えながら読む面白さもある。女心がわからないのかと思うくらい朴念仁な男の子たちにイライラしたり。それまでほんの少しだけしか出てこなかった母親のことが物語に大きく関わることだとわかったきたり。王宮に行ってお話の主軸が移って停滞してきたのかと思った物語が終盤にかけて大きく動き出す。実は激変の始まりの巻。
第4位.荻原規子「西の善き魔女 秘密の花園」
荻原規子「西の善き魔女 秘密の花園」がおすすめの理由
堅苦しい全寮制の女学校に入学することになった少女。そのために勉強をがんばるけれど、勉強よりも気になることがたくさん。入学した女学校では、いろんな派閥の闘争や思惑に巻き込まれながらも、文学少女達の熱いファン魂に救われたり、気にかけてほしい気持ちをぶつけて喧嘩別れした幼馴染が女の子の格好をして潜入してきたことにビックリしたり慌てたり、お互いの気持の通じなさに読んでる読者がアワアワしちゃう。主人公の鈍感さにドキドキするし、淡くて恋かどうかもわからない主人公のことを一途に思ってるのに突拍子もない行動をする男の子ビックリどっちも鈍感だよ。女の子だけの空間特有のいきなり入ってきた異物を排除しようとるす雰囲気を痛快に乗り切る主人公がとっても面白い物語。少女のことを助ける女の子たちの思いもしない行動もとっても楽しい。
第3位.荻原規子「白鳥異伝」
荻原規子「白鳥異伝」がおすすめの理由
幼い頃から一緒に育った二人が大人になっていくことで、無邪気でいられる時は終わっていく。固い絆で結ばれた二人も大きくなることで男女の差や立場の違い、生まれの違いなどで離れ離れになってしまう。また戻ってくると言った言葉を頼りにしていたのに、二人を隔てたものがそれを許さない。求めてはいけないのに心の底では理解できない。いろんな出来事に巻き込まれながらも心の繋がりを感じ合う二人。そんな二人が諦めとは違う全てを受け入れることで新しくも変わらない気持ちを持つころで幼い頃の約束を果たしていく。そんな二人の他に出てくる人物たちの掛け合いも面白く、そんな人々に支えられて進んでいくストーリー。キュンキュン切ない物語。古い日本の物語から因習を取り込んだ空色勾玉よりもう少し大人に近いけれども、それは受け付けたくない少年少女のお話。
第2位.荻原規子「西の善き魔女 セラフィールドの少女」
荻原規子「西の善き魔女 セラフィールドの少女」がおすすめの理由
物語の始まりは人里離れた土地に住む変わり者の天体の観測を行っている父と父の弟子、そして管理人の夫婦と暮らす少女がそれまでは近寄ることも許されなかったお城の舞踏会へ行くところから始まる。行かなければ、など後悔しようにもしようもなく唐突に動き出す運命に巻き込まれ急激な変化から父が行方不明になったり、突然やってきた男たちに女の子を逃した弟子の男の子が誘拐されたり、小さく狭かった世界から大きな世界へ引きずり込まれながらも翻弄されることなく思いを貫こうとする少女。少女の世界が広がったのに釣られるように少女に出会った人々の運命や世界もそれまでとは違ったものへと変わっていき・・・男の人や男の子よりも力強く突き進んで思ってことを実行していく女性や少女の力強さに共感や憧れて、従うだけじゃ物事って進まないよね!と色んなことに自分も挑戦してみたくなる物語。色んなことへの始まりの物語。
第1位.荻原規子「空色勾玉」
荻原規子「空色勾玉」がおすすめの理由
図書館で借りて読んでから何度も読みたくて購入し、何年経ってもたまに読みたくなるお話。古代の日本を舞台にしたファンタジー小説。児童文学は大きくなっても読んでいいものなんだなと知った一冊。夢を通して追いかけてくる何かに怯えながらも平穏を望んで生活していた少女にとうとう夢が追いついた。今にはない日本の古い昔の恋の風習、夫婦になるために歌を送ったり、断りの歌を返したり、村人の中でも行われていたのかわからないけど風流な駆け引きと断りを返されて素直に引き下がれない幼い若さなど、すんなり引き下がれないよね!という切ない気持ちが時代が違ってもふわふわとした切ない気持ちが伝わってキュンとする。憧れているものにはなれない、近寄れないけど憧れてしまう葛藤など、児童文学だからこそ少年少女に読んでほしいけど、大人になっても心揺さぶられてもいいよね。