藤沢周平おすすめ作品ランキング
5位タイ.藤沢周平「隠し剣秋風抄」(2票)
藤沢周平「隠し剣秋風抄」がおすすめの理由
シリーズ通して短編集となっています。各話にそれぞれ秘剣があって、話のタイトルにもその名前が使われています。全てが読みきりとなっていますので短い時間で一話ずつ読むのに適しています。この本には映画化された原作も入っていて藤沢周平の世界観にどっぷり浸かる事ができます。(30代女性)
藤沢周平の市井小説が好きなのだが、ふと読んでみた剣豪小説が期待以上に味わい深くうれしい驚きだった。クセのある剣士が人の世の事情に巻き込まれ追い込まれた末に「秘剣」を使って断つ、あるいは斬り開く。武士であろうがなかろうがそれが人生であるのだなあとしみじみと胸に落ちてくる。(40代女性)
5位タイ.藤沢周平「橋ものがたり」(2票)
藤沢周平「橋ものがたり」がおすすめの理由
短編集なのですが、短い中にとても濃厚な時間が凝縮されていて、そのいずれも心に残るものでした。橋は現代でいう駅のようなもの。人と人とがすれ違う場所であり、待ち合わせの場所になる。必然的にドラマが起こる場所になるんだろうと思いました。(30代女性)
時代物というだけでなかなか手をつけずにいたけれど、とても優しいお話が多くて読みやすかった。短編集なのだが、短い中にとても濃厚な時間が凝縮されていて、そのいずれも心に残るものだった。吸い込まれるように一気読みしてしまった。(30代女性)
5位タイ.藤沢周平「武士の一分」(2票)
藤沢周平「武士の一分」がおすすめの理由
この本は最初正直知りませんでしたが、以前、木村拓哉さんが主演で映画化されたことがきっかけで、この本の存在を知ることになりました。 読んでみたら、映画のストーリーと忠実に再現されており、読みやすかったです。(40代女性)
木村拓哉さん主演で映画にもなった作品です。なにより主人公かかっこいいなと感じました。後半の武士一分をかけて決闘するところが男の生きざまを感じれますし、最後は寄りを戻せて、ハッピーエンドで終われる所もおすすめです。(20代男性)
4位.藤沢周平「隠し剣孤影抄」(3票)
藤沢周平「隠し剣孤影抄」がおすすめの理由
江戸時代の架空の藩を舞台に、身分は低いが剣の達人である侍たちが活躍する短編を収めた本です。ちょっとした隙間時間に楽しむこともでき、一気に江戸の空気に入り込めます。藤沢周平の筆力に圧倒されつつ、どこかホロリとさせられる人情味溢れる短編集です。(40代女性)
運命に翻弄される剣の達人達による静かながら激しい斬り合いのシーンに、それぞれの物語は短いにもかかわらず映画を見ているような感覚に陥ります。特に女性には「女人剣さざ波」をお勧めします。不細工で夫にも無下に扱われる自己主張の低い女ですが、秘剣さざ波を持つ剣の達人。耐え忍ぶ女性の強さが胸を掴み、最後には彼女を「美しい」と表現せざるを得ません。(20代女性)
女人剣さざ波という作品が特に好きです。容貌は不細工ながら、剣の腕は一流の女性が、夫のために決死の果し合いにいどむ、そのけなげな姿がとても感動的です。 そして、ずっとそんな妻を疎んじていた夫が、果し合いが終わった後、「離縁してください」と申し出る妻に対し、拒否する、その姿もまた感動的です。 現実にはこんなにうまくいくわけがない。だからこそ、せめて物語の中では、こんなロマンチックな夫婦愛を信じたいのです。(60代男性)
3位.藤沢周平「用心棒日月抄」(5票)
藤沢周平「用心棒日月抄」がおすすめの理由
主人公は事情を抱え脱藩し江戸で暮らさざるを得なくなった浪人・青江又八郎。日々の糧を得るため用心棒家業をしつつ市井の人々と関わっていく。用心棒といっても決してカッコイイものではなく、口入れ屋の親父に渋い仕事を回されたり雇い主のばあさんにこき使われたりしている。1つ1つのエピソードが笑って泣けて深く、あとを引く。そうしながらも国許からの刺客を撃退しなければならず、剣戟のシーンはさすがの迫力。続編『孤剣』『刺客』『凶刃』があり、シリーズものとしてたっぷり楽しみたい方におすすめです。(40代女性)
江戸時代に私設の職安があったとは驚きできした。用心棒というのは現代の金額になおして、一日2万円から4万円もらえる高給取りとりだったようです。職安のおやじと浪人との人情的なやりとり、仲間同士の連帯感が伝わってきます。魅力的な内容です。(50代女性)
藤沢周平の用心棒シリーズの原点。かなり古いが、今読み返してもシリーズ特有の痛快さ、爽快感に飽きない。時代物が苦手な人でも一話完結の物語なら読みやすく、それでいて全体としてのストーリー性も楽しめると思う。(40代男性)
訳あって浪人している生真面目な武士の日々を綴った連作集。隠し味に、赤穂浪士の討ち入りというスパイスを聞かせて一気に読める。家中の暗闘という藤沢周平さんらしさも入っていて、明るく、くすりと笑えるところもある作品です。(30代女性)
テレビのドラマ放送がきっかけでしたが、原作も大変面白い本です。人の心の機微と人情が、優しい文体で描かれています。主人公の若い時代から壮年期に至るまで、シリーズとなっており、年齢に伴う哀愁もたまりません。奥様や、他の愛する人とのやり取りも大変美しい情景と共に書かれています。(40代女性)
2位.藤沢周平「たそがれ清兵衛」(7票)
藤沢周平「たそがれ清兵衛」がおすすめの理由
藤沢周平の「海坂もの」のひとつです。近年になって、映画化もされましたが、これは映画版『たそがれ清兵衛』の原作のひとつに過ぎません。この本の良いところは、「ひたむきさ」が感じられるところです。また、普段は昼行灯の様なのに、実は違うというギャップも面白いです。最近の歴史研究では、上意討ち、税収問題など、藤沢周平のころとは考え方が変わっていているものもありますが、これはこれで物語として良いです。(20代女性)
8つから成る短編集です。それぞれが下級藩士を主人公としており、様々な事情で藩の重要な役割を担わされていて、みんな一癖も二癖もある人たちばかり。ワンパターンな展開でもありますが、勧善微悪の爽快さを持っています。(30代女性)
藤沢周平と言えば「たそがれ清兵衛」というくらい有名だし、映画にもなっているため、映画を見てから本を読んでもいいし逆でも楽しめるから。 また、「たそがれ清兵衛」自体も短編で、ためしに藤沢周平を読んでみたいと思ってい人にも気軽に読めるのでおすすめです。 病弱な妻を介護している設定や夕方からは元気が出るなどの設定も、よくある時代劇と異なって個性的なので面白く読めます。(20代女性)
こちらは、役所広司さんの映画を先に見て、図書館で後から小説を借りて読みました。短編集だったと思います。〇〇何べえ、みたいな、報われない男性(時代劇たけど)たちのエピソード集。清兵衛みたいに、仕事できるけど家族の面倒を見るのを優先、っていう男性、ほんとに昔にもいたのかな?現代ではむしろ素敵な旦那さんに思われるかも。(30代女性)
うだつの上がらない、さえない下級武士である井口清兵衛であるが、実は剣の達人であり、そのギャップが面白いです。 人に何と言われても、自分の信じた道を進む清兵衛の生き様が、とても清々しく、読み終わった後、爽やかな充実感に浸れる一冊です。(40代男性)
短編集の形をとっているため、主人公となる侍が何人か出てきます。 どの侍も「能ある鷹は爪を隠す」という人物で、普段は凡夫として生活しているのですが いざという時は凄腕の剣士として信念を貫く姿がなんとも痛快です。(30代男性)
映画化もされたのでそちらで知っているという方もいるかもしれないが、藤沢周平は本を読んでこそ!さえない主人公と周りの侍達が、いざとなったらめっぽう強い姿にすかっとし、そのギャップにやられてしまう。読みやすい短編集なので時代小説初心者の方にもおすすめの1冊です。(30代女性)
1位.藤沢周平「蝉しぐれ」(14票)
藤沢周平「蝉しぐれ」がおすすめの理由
とにかく文章が美しい。 牧文四郎という名の少年藩士の成長を描く傑作長編。物語当初の文四郎は15歳。15歳の少年が背負うには些か重い運命を、誠実に、力強く受け止め、真っすぐ進んでいく文四郎に感情移入せざるを得ない。隣家の娘・ふくとの切なく淡い恋模様も心を揺さぶられる。終わり方も静かで、美しく、そして切なかった。(20代女性)
私がこの小説を読んだのは、映画がきっかけでした。この映画を見た後、すぐに本を購入しました。 私は、文四郎とお福の関係が特に気に入っています。現代の様に自由がなかった時代に自分を押し殺し ながら思い人をいつくしむ心に共感しました。(50代男性)
幼い恋心が美しく描かれています。その想いが叶うことはありませんでしたが、人生を進む中で、いつも心のどこかにあった幼い頃の思い出の映像がふと蘇ってくるようでした。心情がリアルに、美しく描かれていて心に迫りました。目頭が熱くなりました。(30代女性)
藤沢さんの情景描写と登場人物のセリフの言い回しが素晴らしく、するすると読める作品です。分かりやすく整然としたストーリーは、江戸時代の恋愛や藩政、人としての道徳観や正義感なども詰め込まれていてとても色濃いです。また歴史の知識がなくとも楽しめるので、あまり歴史小説を読んだことがない人にもおすすめします。(20代女性)
ひとりの少年藩士が武士に成長するまでの時代小説で、何度も映画やドラマ化がされ、教科書にも採用されている藤沢作品の金字塔といってよい作品です。運命の悪戯としか思えない出来事が次々主人公の身に降りかかりますが、不思議と悲壮感が漂うだけでなく、現代にも通じる人の人生を感じさせ、味わい深く何度も読み返したくなるような作品です。(30代女性)
時代物に苦手意識があったのですが、この作品は軽い読み口でスラスラ読めて情景描写もわかりやすかったです。大変な時代の流れの中で生きる男女のほのかな恋心は、今の時代を生きる私にもフィットするものがあり、いつまでも心に残っています。(50代女性)
日本の歴史物であるが、ロミオとジュリエットのような悲哀ものにも読める名作。当時の身分制、陰謀、忠義、それらに翻弄される若い二人がどのように生き抜いたのかを読み進めることで、甘酸っぱい恋愛が慈愛に変わっていく。(20代男性)
「久しぶりにいい涙を流せたなぁ」と思えた極上の一冊。 誰にでも望まない運命は訪れます。文四郎も同様で、そんな時は心を奮い立たせて大切なものを守るために行動しています。なんと潔い生きざまか…。 読み終えた時は切なさと同時にすがすがしい気持ちになれました。いい涙を流したくなったら、また手に取りたいと思っています。(50代女性)
東北地方の小さな藩の一人の剣豪の話しです。父が藩の汚名を着せられ切腹を命じられ、謀反人の息子となってしまった文四郎。隣の娘、ふくに淡い思いを抱き、ふくも文四郎に淡い思いを抱いた切ない恋物語の場面。反対に家禄を戻されるまでの文四郎と母の苦労、文四郎を取り巻く友人との人と人との絆。ふくが江戸に方向に出て将軍の妻となり叶わぬ恋に終わりがきます。文四郎も妻を持ち一家の主としていた矢先、剣の腕を買われ身ごもったふくの身を身を守るため江戸へ行くことを命じられます。ふくと思いを伝え合いながらも、ふくは仏門へと身を投じるラスト。馬上の文四郎が蝉しぐれの木立から現実へと帰る藤沢周平らしい文章に、何度読んでも胸が締め付けられる物語です。歴史小説という読み方もありますが、淡い恋の物語と読み進めても、剣術のカッコいい物語という読み方もできる小説だと思います。(40代女性)
藤沢周平のたそがれ清兵衛を映画で見て、小説を読んだ後、これを図書館で借りて読みました。時代小説という分野と思いますが、なんか主人公が跡取りの剣士で、成長していく様が、清々しいけど、なかなかこんな人はいないなーと言う感想でした。(30代女性)
青年藩士の主人公が様々な逆境を乗り越えて成長してゆく物語。淡い初恋と決して叶わない思いが溢れる人物描写や風景描写が巧み。 藤沢周平は短編より長編がおすすめだが、その中でも群を抜いた傑作小説。文体が美しく時代小説を読みなれない読書好きにもおすすめ。(30代女性)
江戸時代を舞台に、東北の小さな藩に生まれた少年を中心した人間ドラマは、友情や恋をしっかり描いていて共感できる。また、文四郎のまっすぐで健気な生き方は、読んでいてせつなくなるとともに、胸にジーンと染みて、読んだ後に爽やかな気持ちになれる。時代小説が好きな人にはぜひ読んでいただきたい。(20代男性)
映画化もされた藤沢文学の中でも特に切なさ一級の作品だと思います。主人公が武士社会のしがらみにもまれ、幼い日の淡い恋も現実の前には儚いものと変わりゆく様が淡々と描かれています。世俗にあって、静かに力強く生きてゆく様がとても美しいと感じました。(40代女性)
文四郎、おふくの生き様が潔く、あっぱれというしかないです。自分たちの中で、大切に温めてた思い、切なさもありますが、筋が一本通っていて、かっこいいと思います。強いて言えば、純愛のままで終わった方がもっと良かったんじゃないかと思いますが…。グダグダした恋愛ものに辟易している方にオススメしたいです。(40代女性)
1票入った藤沢周平おすすめ作品も紹介
藤沢周平「暗殺の年輪」
藤沢周平「暗殺の年輪」がおすすめの理由
胸を深くえぐるような短編集でした。それぞれの作品ふ短くても、まるで長編を読んでいるような満たされた思いがしました。一編一編を丁寧に読み、その余韻を堪能しました。五つの作品はそれぞれ毛色が違うのだが、つまらない作品は一つもなかったです。(30代女性)
藤沢周平「回天の門」
藤沢周平「回天の門」がおすすめの理由
江戸時代の短編フィクションが多い作家さんだと思うのですが、この作品は他と一味違います。幕末の実在人物を丹念に調べて追ってます。主人公・清河八郎は幕末好きでもあまり詳細にはご存知ないのではないでしょうか。たぶん、清河八郎についてはこの小説が一番です。ラストは藤沢周平さんらしく峻烈ではかないものでした。(40代男性)
藤沢周平「獄医立花登手控え」
藤沢周平「獄医立花登手控え」がおすすめの理由
シリーズになっていて、立花登の成長をシリーズごとに感じられたり、叔母やいとこからは最初は邪険にされていたのに、徐々に頼りにされるようになり、恋が進展していく様を楽しんで読むことができる。また得意の柔術を生かして事件を解決していく様子も痛快でおもしろい。(30代女性)
藤沢周平「漆の実のみのる国」
藤沢周平「漆の実のみのる国」がおすすめの理由
上杉鷹山が実に魅力的に書かれている一冊です。企業のリストラというものが否応なしに押し寄せてきた当時、その先駆者的な人物として、特に経営者たちに注目されました。しかし、上杉鷹山には自己というものがまったくありません。己を全て捨てひたすら米澤藩の領民たちのために生きたのです。孤高で愛と慈悲の人、上杉鷹山に惚れること間違いない一冊です。(50代女性)
藤沢周平「春秋の檻」
藤沢周平「春秋の檻」がおすすめの理由
獄医を務める主人公が日々接する、一癖も二癖もある牢内の人間が個性豊かに描かれ、柔術を駆使しながら鮮やかな推理で事件を解決していく様子は思わず先を読み急がずにはいられなくなる面白さ。小気味よく、明るさも漂っているところがまた読みやすくて良い。(30代女性)
藤沢周平「静かな木」
藤沢周平「静かな木」がおすすめの理由
読者の期待を裏切らない安心して読める展開。架空の藤沢周平空間にすっと入り込まされる。登場人物の感情と同化させる作風は心憎いほど。息抜きの時間に読み始めても最後まで読ませる誘導と苦にならない分量。短編の使い方がうまいなぁとしみじみ思いました。(30代女性)
藤沢周平「雪明かり」
藤沢周平「雪明かり」がおすすめの理由
短編集ですが、藤沢周平らしい、悲しくて寂しい話ばかりでした。雰囲気や登場人物の人柄が好き。立場、事情は様々でも、己の世界を懸命に生きる人々を、善人も、悪人も優しく見つめる著者の目が全編を貫き、巧みな構成になっていると思います。(30代女性)
藤沢周平「秘太刀馬の骨」
藤沢周平「秘太刀馬の骨」がおすすめの理由
藤沢作品では珍しいミステリー仕立て。家老暗殺につかわれた幻の剣「馬の骨」。下手人不明のまま六年がすぎた秘太刀探索を命じられた主人公の物語。 藤沢作品ならではの緻密な人物描写もあって、引き込まれる曖昧なラストがまた謎を呼ぶ。隠れた名作時代推理小説(30代女性)
藤沢周平「風の果て」
藤沢周平「風の果て」がおすすめの理由
主人公の若かりし頃と現在の時間軸が行き来する物語。武士階級にも厳然とした支配構造があり、時としてそれが理不尽なまでに極端にその人の生き方を左右することがある。 仲良し5人組が一人減り二人減り最後に行き着く結末に涙する。(30代女性)
藤沢周平「霧の果て~神谷玄次郎捕物控」
藤沢周平「霧の果て~神谷玄次郎捕物控」がおすすめの理由
神谷玄次郎シリーズはテレビドラマにもなりました。タイトル以外にも数冊出版されていますが、霧の果ては第一段として、神谷玄次郎やそれ以外の登場人物の相関関係がよくわかります。ゆっくり読書に浸りたいときにお薦めです。(40代女性)
藤沢周平「溟い海」
藤沢周平「溟い海」がおすすめの理由
葛飾北斎が主人公の小説です。富獄三十六景を描いた安藤広重に妬心と敵意をもって「溟い海」描いていく姿が自分にかぶせている感がするのです。そして、この小説は、周平に「小説を書くことに手ごたえを感じたのはあの小説からだ」と言わしめた作品です。この作品から何か新しいことが生まれて彼の小説を確立のを読み取るのもおすすめです。(50代女性)
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