手塚治虫おすすめの漫画ランキング
日本を代表する漫画家であり、世界的にも有名なもはや説明不要の巨匠です。故郷の宝塚には記念館が建てられており、街の文化的な象徴ともなっています。作品には日本の文化や技術の発展に多大な影響を与えたものが多数あり、手塚治虫の影響を受けて漫画家になった方も多く、その影響力の大きさと亡くなる直前まで第一線で活躍し続けたことから漫画の神様と呼ばれています。どの作品もストーリー性が高く、半世紀ほど前の作品であるにも関わらず今でも非常に楽しめるものが多いです。手塚治虫さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。
第5位.手塚治虫「火の鳥」
手塚治虫「火の鳥」がおすすめの理由
火の鳥(不死鳥)を題材とした物語で、手塚治虫先生の代表作の一つです。手塚治虫記念館の前には、大きな火の鳥のモニュメントがあります。人知を超えた存在である火の鳥は、他者とテレパシーで会話ができ、未来を見通す力があり、100年に1度自らの身体を焼いて再生することで永遠に生き続けることができます。火の鳥の血を飲むことで永遠の命を得ることができるため、多くの人間がその生き血を求めています。火の鳥は、○○編という短編集のような形で話が作られており、各編はその中で完結しているため、最初から読まなくても楽しむことができる構成となっています。また、過去と未来を繰り返しながら現代に近づいていくように物語が構成されており、終わりの未来編から始まりの黎明編へと繋がり無限に繰り返すような作りでもあるため、火の鳥という物語自体が永遠にループしています。物語の元となっているのは日本の歴史であり、火の鳥という架空の存在が登場する物語でありながらリアリティもあり壮大名スケールのある作品となっています。残念なのは、構想がありながら手塚先生が亡くなってしまったために描かれなかった部分があることで、この部分だけは永遠に読むことができません。
第4位.手塚治虫「リボンの騎士」
手塚治虫「リボンの騎士」がおすすめの理由
少女向け漫画の先駆け的な存在で、手塚治虫先生の20代の頃の代表的な作品です。手塚先生の出身地である宝塚市では、観光大使リボンの騎士「サファイア」が毎年公募で決まっており、宝塚市の象徴的な存在としても有名です。宝塚市ではリボンの騎士プロジェクトとして2009年から観光PRのために採用しており、手塚先生の作品の中でも非常に知名度が高くなっています。また、テレビアニメ化もされましたが、その際の声優は宝塚歌劇団出身の元タカラジェンヌでした。近年でも本作を元にしたミュージカルが行われており、古くはキャンディーズから最近では乃木坂46まで数々のアイドルが主役を演じている作品です。主人公のサファイアは男と女両方の心を持っており、お姫様が男装して悪人と戦うというとてもユニークな話です。このため、今でもコスプレイヤーなどに人気のキャラクターとなっており、作品が連載されていた当時としては非常に先進的でした。サファイアが男として生き続けるのか、女として生きる方向に変わっていくのかが見どころです。1950年台に発表された作品ですが、未だに根強い人気があるということが、本作の凄いところだと思います。
第3位.手塚治虫「鉄腕アトム」
手塚治虫「鉄腕アトム」がおすすめの理由
原子力をエネルギー源とし、人間と同じ感情を持った少年ロボットであるアトムが活躍する物語です。アトムは1950-60年台に書かれた時点で、2TBの記憶容量や60ヶ国語を話せる人工声帯など７つの力を持つという設定がされていましたが、今実現できているのは記憶容量くらいでなかなか実現は遠そうです。原作では、2003年にはアトムが生まれたはずなのですがそこまではさすがに技術が発展できなかったということになります。この漫画を読んだりアニメを見たりしてロボット工学者を志す人も多くいたため、日本のロボット技術の発展に多大な影響を与えた作品とも言えます。また、アニメ化作品の人気も高く世界各地で放映されました。アニメの他、実写映画化やゲーム化などの展開が多数されており、古い作品であるにも関わらず2000年台以降になっても新しい映画が公開されたりゲームが開発されたりなど根強い人気を誇っています。アトムは高性能なロボットではありますが、人間の複雑な感情までは表現できず、そこに対して悩むと言った人間的な部分があります。そもそも悩むこと自体が凄いと思いますが、もしも今後技術が発展してアトムのような高性能ロボットが作られた時にどこまで人間に近い考え方ができるのかや悩みを抱くようになるのかは非常に興味深い問題です。
第2位.手塚治虫「ジャングル大帝」
手塚治虫「ジャングル大帝」がおすすめの理由
アフリカのジャングルで白いライオンのレオを主人公とした物語です。レオの父親パンジャ、レオの息子ルネの３代に渡る白ライオンの一家と人間たちとの争いや交流を描いています。また、白ライオンは1978年よりプロ野球の西武ライオンズのマスコットキャラクターにもなっており、そのキャラクター自体がとても有名でよく目にするものになっています。レオは人間に拾われ人間社会で育っていく中で人語を話せるようになるなどファンタジー的な要素もありますが、人間の中には良い人間と悪い人間がおり動物達と相容れない存在は殺し合うしか無いという生きる為の苦しさが描かれています。レオの父親パンジャが人間に捕まった仲間の動物達を助けるために人間の村を襲った際に射殺されてしまったり、レオの母親はレオを逃がしてアフリカのジャングルへ返すために犠牲になったりと悲しい別れがたびたびあり、漫画の中ではレオもヒゲオヤジを助けるために自ら犠牲となります。パンジャ、ルネ、ルッキオなど名前が簡単なアナグラム(それぞれ、ジャパン、寝る、起きる)になっているキャラクターがいます。
第1位.手塚治虫「ブラック・ジャック」
手塚治虫「ブラック・ジャック」がおすすめの理由
無免許の凄腕医師であり法外な報酬を取るブラック・ジャックを主人公とした医療漫画です。シリーズ累計で1億7000万部を超える超ヒット作であり、1巻あたりの発行部数が漫画の中で歴代1位という正に漫画界の王様とも言うべき作品です。誰でも1度はその名前を聞いたことがあり、ブラック・ジャック=医者だと言うことくらいは一般常識と言えるくらいに有名です。ブラック・ジャックは天才的な外科医であり、彼にしか治せない怪我や病気の患者が依頼をしてきますが、ブラック・ジャックは金さえ積めば誰でも治療する訳ではなく相手を選ぶことがあります。自身が気に入らなければ治療をしなかったり、相手の要求とは異なる治療をしたり、逆に相手を気に入った場合には無償で治療したりとかなり好き勝手にやっています。口は悪く無愛想ですが、心根はとても優しく子供にも基本的には優しく対応しています。人間味に溢れ、義賊的な行動を取る所がとても魅力的なキャラクターです。また、治療によって莫大な報酬を得た後、自然を守るために美しい島を購入しているなど、地球環境を守ることにも貢献しています。ブラック・ジャックには、手塚先生もブラック・ジャックの医大時代からの友人として登場していたり、百鬼丸などの他作品のキャラクターがゲスト出演していたりします。