松本清張おすすめの本ランキングTOP7

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松本清張おすすめの本ランキングTOP7

多数ある作品の事件物のほとんどがなかなかハッピーエンドで終わらない点と、歴史上の出来事にも徹底的に調べ上げ作品を執筆するところが凄いと思っています。作品では犯罪後の犯人の行動や小説の終わり方に特徴や意外性がありいつも予想がつかない展開でワクワクするので大好きです。松本清張さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.松本清張「不在宴会」

松本清張「不在宴会」がおすすめの理由

役人の魚住が自分が罪を犯したわけじゃないのに殺害されたのが愛人だったことに判断力を失い、恐怖心で自分を追い込み最後は家庭も仕事も失くしていくのだが、そのきっかけが勘違いで自供してしまった点が印象的です。
その点が魚住が根っからの悪ではなく何処にでもいる普通のサラリーマンだった事がよく伺えるしだからこそ同情してしまう。悪くないのに警察に捕まるのではないかと怯え続ける魚住を途中から応援したくなる。そこが一番のおすすめです。
全てが解決し犯人も捕まり離婚し子供たちにも新しいパパが出来、自分も転職しタクシードライバーになった時の魚住が清々しくいい顔をしている。それは国会議員の義父の目を気にしたり夫婦間の会話もなく妻は子供たちを怒ってばかりの毎日から解放されたことへの安堵感なのかもしれない。そこもおすすめのシーンです。

 

 

第6位.松本清張「捜査圏外の条件」

松本清張「捜査圏外の条件」がおすすめの理由

人を殺す計画を持つ男に最初から肩入れし、何とか捕まらず逃げ延びて欲しいと思ってしまうところが一番のおすすめです。
黒井の妹の光子が不倫旅行中に心臓発作で急死する。自業自得といえばそれまでだが光子は天真爛漫で朗らか、明るく歌が大好きなチャーミングな娘だった。両親を亡くし自身も離婚したった一人の身内である兄 黒井のアパートに住むことになる。そんな妹が失踪し捜索願を出した数日後、墓参りと言っていた田舎とは違う北陸で安置されていた。この展開で疑問が渦巻きもうこの作品にのめり込んでしいます。宿帳の筆跡から黒井と同じ職場の笠岡が光子の相手と確信しここで裁判を起こすなりすればよかったが黒井はそうはしなかった。黒井の笠岡へ向けた殺意は自己保身ばかりする姿を見たら黒井じゃなくてもふざけるなと、叫びたくなるど誰もが同情する程だと思う。しかし、たった一曲の歌で足がつき十数年も積み重ねてきた計画と執念が水の泡になるとは。しかもその歌は光子が大好きでよく歌っていた歌だから黒井を思うと切なすぎる。そこがまた心を揺さぶられるこの作品のいいところです。

 

 

第5位.松本清張「家紋」

 

松本清張「家紋」がおすすめの理由

これぞ松本清張の真骨頂とも言える作品。寒い冬の夜、頭巾をかぶった大男が本家の使いで訪ねて来た。これだけでもう怖い。本家の旦那様の容態がよくないならこんな日でも誰もが出掛けるのもうなずける。だが雪代の父と母が次々に連れ出され翌朝 死体で発見される。なぜ二人は殺されたのか、残された雪代はどうなるのか。一つ一つの謎が成長した雪代によって解かれていく。雪代が結婚話を機に夢に出てくるようになったマントの男の不気味さを育ての母に話した事で両親の惨殺を知る。血は繋がらずとも大切に育ててきた様子が慰め方でよく分かる。雪代も大切に育ててもらったからこそ五歳まで過ごした村の風景、親戚との会食、坊主の歩き方などの細かい部分の記憶が色あせる事なく鮮明に思い出されてくる。そこに真実があった。時として意としない真実を知ることもあるが雪代は母に起こった全てを受け入れ育ての母にも刑事の松野にも祝福され愛する人の元へと嫁ぐ。不気味に始まりハッピーエンドで幕を閉じるところがとてもおすすめです。

 

 

第4位.松本清張「たづたづし」

松本清張「たづたづし」がおすすめの理由

主人公の男性にも殺されかけた女性にも、そして二人の間に出来た子にも感情移入しとても切なくなる作品第一位です。そこがおすすめです。いつも目を光らせている上司は義理の父でその娘を嫁にもらったのだが、ごう慢な嫁とは会話も少ない。そんか中、若くて美しい女性と出会ったら人生 ほんの束の間でもバラ色に変わるのも無理はない。自分に尽くしてくれるその女性と関係を持ってしまいのめり込んでいく。ここまではよくあるパターンだが面白いのはここからで、主人公の男性は数ヶ月後にその美しい女性から結婚を迫られる。しかも服役中の旦那がいる身であった。自分の職場での立場や夫婦間を思った主人公は別れればいいものを信州まで連れ出し殺害する。こうなったら普通の生活が送れるはずもなく死体発見の記事が出るのをビクビクしながら待つようになる。しかし見つけた記事は記憶喪失の女性の身元を教えて、という内容でその女性がいる喫茶店まで行ってしまうのである。この展開が面白い。喫茶店で働いていた記憶喪失の女性は紛れもなく自分が首を締めて殺したはずの女性だった。主人公はまたもや喫茶店から連れ出し殺そうとする。切なさのクライマックスは数年後、主人公が仕事で山奥に訪れ土木業の男性を迎える妻に目が止まる。それはあの殺したはずの女性だった。背中には子供をおんぶしている。その子供に花を差し出すのだが、花は女性との逢瀬の時に彼が渡した花と同じものであった。その瞬間、女性の記憶が戻っている事に気付く。見ているこちらも驚愕だ。二十数年後、おんぶされてた子が高校教師になったと知り授業風景を見に行った時、古文のたづたづしという言葉を学んでいた。はっきりしなくて不安な様子という意味。それは主人公の生き方そのもののような気がしたてすごく余韻に浸れる作品です。

 

 

第3位.松本清張「聞かなかった場所」

松本清張「聞かなかった場所」がおすすめの理由

一番見応えがあったところは、心筋梗塞で亡くなった夫が最後にいた場所がとある薬局で、その地域は夫の口から一度も聞いたことが無い場所だったと、分かった瞬間です。女の勘でその近辺を変装して探ったり知っている女性の表札の名前を見つけ夫との仲を疑い、そ知らぬ振りで女性宅へ上がり込んだりする主人公に、よっぽど夫を愛していたか又は夫の残した財産分与の為かと思わせるがどちらでもないから、どうしてそこまで執着出来るのかと見入ってしまう。清張の女性感が感じられるシーンがあり、相手の出方次第で主人公も引くのに相手が暴挙に出るからとうとう犯罪者になったあたりはどんどん面白くなっていき清張らしさを感じられる。更に脅迫者が現れ結末が見えなくなる点も見応え抜群。冷静さを無くしていく主人公にどうにか助けてあげたくなるところがおすすめポイントです。

 

 

第2位.松本清張「霧の旗」

松本清張「霧の旗」がおすすめの理由

冤罪によって有罪になってしまった肉親の弁護を依頼しようとやって来たが、逆転無罪を数多く取っている敏腕弁護士に高額な報酬を払えないだろうと断られた事に端を発する点が一番面白いです。一番悪いのは肉親が冤罪になった事件の真犯人であるはずが、妻がいながら若い女性との約束に急ぐ敏腕弁護士に矛先が向き姉は決してバレない嘘で弁護士を追い詰めていく。拘留された弟は汚名を着せられたまま結局 病死してしまうがその後も恨み続けた挙げ句の暴挙には目が離せない。両親を失い姉は朝から晩まで工場で働き、職場の人達とのカラオケや食事会も断り軽い知的障害を抱える弟と爪に火をともすように二人で肩寄せ合って生きてきたが、幸せになって欲しいと誰もが思った矢先の事件。一体誰が真犯人なのかと場面が進むごとにのめり込んでしまうところがおすすめです。

 

 

第1位.松本清張「渡された場面」

松本清張「渡された場面」がおすすめの理由

たまたま旅館で作家が執筆中、ゴミ箱へ捨てた原稿を女中が拾いそれを恋人に渡し、恋人が無断で投稿したのだが描かれていた風景が殺人事件現場そのものだった点が面白い。こんな作品は初めてだった。更に、恋人だと思って付き合っていた男性は老舗のボンボンで縁談があり、毎日真面目に働く女中の信子から結婚を餌に金をせびるだけせびった上に殺し、少しずつ捜査一課によって追い込まれていく点。そして一人の、同人誌に投稿するほど小説が好きな刑事がひょんなことから二つの事件の真犯人を導き出す点は面白さに惹きつけられる。尽くした挙げ句に縁談の邪魔になるからと殺された信子を思うと、殺されるまでの期間になんでこんな男にとかそろそろ気付かないとなどとじれったく思う。小説好きな刑事と相棒は信子とは面識は無いが着実に証拠を積み重ね信子の恨みを晴らすシーンはおすすめです。

 

 

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