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- 池波正太郎「真田騒動 恩田木工」
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- 池波正太郎「夜明けのブランデー」
池波正太郎おすすめ作品ランキング
読書好きの方に池波正太郎さんの作品の中でおすすめの作品をお聞きし、ランキング形式でまとめました。面白い作品揃いです。ぜひ読書の参考にしてみてください。
8位タイ.池波正太郎「おれの足音 ―大石内蔵助―」(2票)
池波正太郎「おれの足音 ―大石内蔵助―」がおすすめの理由
ドラマなどでお馴染みの「忠臣蔵」で中心となる人物、大石内蔵助について、池波正太郎さん独特の エンタメ性溢れるタッチで描かれた、もうひとつの忠臣蔵です。 領内では昼行灯などと囁かれ、けれど多くの人々に慕われていた赤穂藩の家老・大石内蔵助が、 吉良邸討ち入りなどという大胆な行動に移らざるを得なくなるまでの物語は、温かくも切なさに溢れ、 年末になると手に取りたくなる一冊です。(40代女性)
赤穂浪士47人のヒーローとしての姿だけではなく、ひとりの人間大石良雄そのものとして描かれています。家老としては平凡な才能であったらしく、その様子がユーモアを交えながら描かれているところが良かったです。(30代男性)
8位タイ.池波正太郎「そうざい料理帖」(2票)
池波正太郎「そうざい料理帖」がおすすめの理由
食事の描写が美味しそうなのはもちろんのこと、行動の一部始終が格好いいことこの上ないです。正月の食事の始め方など、こんな風にしている家庭は今でもあるのだろうか、そして作中に出てくる町田屋のどんどん焼きが食べたくなります。(30代女性)
たまたま別の本でこのタイトルを目にし、かねてから池波作品をいつか読もうとは思っていたので、いい機会だと思い読んだのですが、いい本だったと思います。内容としては作者本人の過去の日記(どちらかといえば食べたものの覚書?)を基にしたエッセイに近いと思いますが、その日に食べたものから少年時代の自分を思い返したり、青年時代に親交のあった人物との思い出がよみがえったり、かと思えば一日家で仕事をしているだけ、あるいは著作の新作の下調べの為の外出など、まるでモザイクのように四季の移り変わりと共に、その時食べたものと起きた出来事がつかず離れずの距離感で語られていて、時代小説を今まで手に取ってきたことのなかった私にも手を出しやすい本だと思いました。そして、本に登場する料理の数々は、作り方そのものは書かれていないものの、作り方のヒントがちりばめられていて、それを頼りに料理をしてみたいと思わせる遊び心があるのも楽しく、そのうちいくつか試してみたくなりました。(50代女性)
8位タイ.池波正太郎「むかしの味」(2票)
池波正太郎「むかしの味」がおすすめの理由
池波先生がこんなエッセイを書いていることを最近知りました。読んでいるだけで「むかしの味」が感じられる一冊。もうこの本に書いてあるような雰囲気の店は少ないんだろうな。そういう意味ではいい時代だったんだろうなと思いました。(30代女性)
物質的な豊かさだけではなく、人々の心の中の幸せについても考えさせられる本です。大切なときに出会った人々や忘れられないグルメの再会のために、日本全国を旅し続ける池波正太郎の姿が目の前に浮かんできました。(30代男性)
8位タイ.池波正太郎「闇の狩人」(2票)
池波正太郎「闇の狩人」がおすすめの理由
池波正太郎さんというと「剣客商売」や「真田太平記」などが思い浮かびます。 ですが、今回は少し違った雰囲気で「闇の狩人」という変わった歴史小説を紹介したいと思います。 この小説のオススメは、「記憶喪失」をメインとしています。 「一体自分は誰なのか、私は人間なのか、人間とはなんだ」と失った自分もう一度取り返すために、自分探しの旅をしながら侍をすするとう話なんです。 出てくる主人公も若者で、一人は損も得もない普通の侍、もう一人は、始めは損得はない人助けの侍に見えるが‥途中から欲がで始める。 そして、2人の侍達が本当の自分を見つけ出した時、それはどんな姿の自分なのかという少しドキドキとハラハラするような歴史小説です。(30代女性)
盗賊の与平次と記憶喪失の侍の奇妙なつながりを描いている本になります。他の池波正太郎の作品にも登場する主役級のキャラクターたちが、脇役程度で顔を出す演出が嬉しいです。江戸時代の庶民の生活だけではなく、暗黒街の様子が上手く描かれています。(30代男性)
8位タイ.池波正太郎「散歩のとき何か食べたくなって」(2票)
池波正太郎「散歩のとき何か食べたくなって」がおすすめの理由
古き良き時代の東京の下町の風景が目の前に浮かんできました。自らの創作活動で得たお金を、惜しげもなくグルメにつぎ込んでいく池波正太郎の心が伝わってきました。記憶に残った味わいが更なる作品を生み出していくのかもしれません。(30代男性)
寝る前に一章ずつ読んでいましたが、必ずよだれが出そうになり、出かけたくなります。 かなり昔の作品のようですが、一食一食、楽しんで食べようとという前向きな気持ちになれました。 こんなに楽しんで食事をできるなんて羨ましい。(30代女性)
8位タイ.池波正太郎「西郷隆盛」(2票)
池波正太郎「西郷隆盛」がおすすめの理由
西郷隆盛の半世紀の足取りを克明に追った伝記小説。池波正太郎は西郷隆盛と桐野利秋の二人を描くことによって、明治維新の様々な面を捕らえていると思いました。西南戦争のくだりは悲しくなりますが歴史好きにはとても面白い小説です。(30代女性)
維新三傑とまで言われた英雄が、なぜ逆賊として戦死したのかの謎に迫る本です。権力闘争に疲れ切ってしまった様子が上手く描かれています。破滅的でもある生きざまですが、どこか今の時代にも繋がっていくものを感じました。(30代男性)
5位タイ.池波正太郎「雲霧仁左衛門」(3票)
池波正太郎「雲霧仁左衛門」がおすすめの理由
テンポよく進んでいくので飽きない。 盗賊が主人公なのだが、登場人物がけっこう多いので関係性を理解するのが少し面倒ではあるけれど、キャラクターが魅力的なので勝者が誰か予測が難しく、先が気になり一気に読んでしまいました。(30代女性)
新潮文庫の上下巻で、その厚みにはじめはひるんだものの、読む内にぐいぐいと読み進めてしまった作品。タイトルにもある盗賊「雲霧仁左衛門」と、それを追う火付盗賊改の闘いを描いた物語ですが、面白いのはストーリーがその場によって、仁左衛門視点と盗賊改視点へ切り替わること。それによってそれぞれに感情移入してしまい、盗賊と役人どちらへ味方するべきか?翻弄される気持ちにもなる、興味深い時代劇です。(40代女性)
盗賊と火付盗賊改方の激しいぶつかり合いが上手く描かれています。ふたつの異なる価値観を、どちらの側からも見つめているところが印象的でした。罪を憎んで人を憎まずを信条とする、著者の創作活動の中心になるものを感じました。(30代男性)
5位タイ.池波正太郎「食卓の情景」(3票)
池波正太郎「食卓の情景」がおすすめの理由
池波正太郎氏の食に関するエッセー集。 自宅で仕事をする池波さんにとって食事は大切なもので、母と妻との同居生活を続ける中で自分の理想の姿に近づけていったらしい。 外食や旅先での食事についても経験豊富で感心させられた。リラックスして読むには最適。(30代女性)
言わずと知れた大作家・池波正太郎の食にまつわるエッセイ集です。とかくエッセイは長編小説などと比べ低く見られがちですが、ところがドッコイ、この作品は面白いです。氏の食にまつわる様々なエピソードはファンならずとも、一度は読むべきです。きっと満腹の時分でもお腹が空いてきますよ。(30代男性)
幼い頃に寿司職人への弟子入りを志した池波正太郎の姿が目の前に浮かんできました。劇作家としての不遇の時代を乗り切れたのは、やはり食通としての美味しいものや忘れがたい人々との出逢いの喜びがあったからなのかもしれません。(30代男性)
5位タイ.池波正太郎「池波正太郎の銀座日記」(3票)
池波正太郎「池波正太郎の銀座日記」がおすすめの理由
池波さんの日常生活の日記なのだけれど。ちょっとした事が、お洒落なお人なので、映画を見た感想や、出掛けてちょっとお酒や食事をしたりするのも、池波さんのスマートさが感じられて、池波さんの格好良さが、わかるので池波ファンには、嬉しいと思います。(40代女性)
銀座百点掲載をまとめたもので、死ぬ直前描かれたものだと聞いています。 前半は健康に気をつけなきゃと言いながら、どうしても美味しいものを食べたくて仕方がない池波さんが、可愛いすぎる。後半は彼の生きるエネルギーがだんだんなくなっていくのがわかって読者としては寂しい気持ちになった。(30代女性)
著者が幼いころから愛してやまない街、銀座の魅力が上手く描かれています。出会った人々や風景が、時代小説家としての創作意欲に結びついたはずです。昔ながらの街並みが時代とともに失われていく、一抹のさみしさも感じました。(30代男性)
4位.池波正太郎「仕掛人・藤枝梅安」(4票)
池波正太郎「仕掛人・藤枝梅安」がおすすめの理由
仕掛人・藤枝梅安シリーズの第1作です。テレビ時代劇の必殺シリーズと思って読むと、当てがはずれるかもしれません。ドラマは見せないといけないので、派手になってしまうのです。小説のほうはもっと地味、とういか、渋いです。そして、なじんでくると、その渋さがたまらないのです。(60代男性)
所謂「殺し屋」という稼業の物語のため、設定やキャラクター達の描き方も非常に重く、これぞハードボイルドという感触の物語なところです。しかし暗い・重いばかりの物語かと言えばそんなことはなく、物語にはとてもエンターテイメント性が溢れ、読者のツボを突いてくる小説だと思うところも魅力です。(40代女性)
とにかく面白く、ストーリーに引き込まれます。裏世界に生きる男達の生き様、覚悟、友情が格好良い。話が盛り上がりこれから!というところで、作者が亡くなったため未完で終わり、本当に残念。池波作品で最も先の展開がとても気になるものと言っても過言ではないと思います。(30代女性)
医者でもあり暗殺者でもあるひとりの男の生きざまが上手く描かれています。人間の命を救う仕事と奪うことの相反するふたつの価値観が伝わってきました。どちらの稼業に対しても、主人公は金銭を要求しているところが考えさせられました。(30代男性)
3位.池波正太郎「真田太平記」(5票)
池波正太郎「真田太平記」がおすすめの理由
真田幸村を知りたいならば、この小説を読むべきです。真田一族と忍びの関係が奥深く描かれているため、戦国時代の小説の中でも目まぐるしい動きがあり、武将と忍びそれぞれの生きざまを知ることができます。また幸村の人柄が表されていて、いつになっても人気ある武将であるのがわかります。(40代女性)
真田昌幸、信之、幸村の親子の人柄や心情がよく描かれているだけではなく、あまり取り上げられそうもない様な、周りを取り巻く家臣、草の者にもスポットがあてられていて、非常に読み応えのある作品だとおもいます。(40代男性)
信濃の小国である真田家が、お家存続のために、ある時は徳川や北条といった大国と戦い、またある時は面従腹背して国力を養い、いざという時のために備えるなど、小国の生き方をリアルに描いた作風に心を打たれたことが、真田太平記をすすめる理由です。(40代男性)
真田親子3人を軸に、武田・上杉・北条・秀吉・家康という大大名に翻弄されながら、信濃をそして真田の家を守るという姿勢を貫き、そこに武田からの伝統である忍びを活用しながら、秀吉側についた父昌幸と次男信繁(幸村)とで徳川方を数度にわたって苦しめ、ついには秀忠が関ケ原に遅参するという大殊勲を挙げるが、天下の大勢には勝てず紀州へ配流されたのち、大阪の陣で真田丸を築きまたも徳川を蹴散らすも最後は秀頼に殉ずる。NHKの大河ドラマでは忍びなどはあまり重くは扱っておらず、むろん何が真実かは分らぬが、話としてはNHKより池波さんの方がはるかに面白かった。(70代男性)
真田家の忍者の活躍している様子が目の前に浮かんできました。歴史的な事実と、想像力豊かな創作が上手く混ざりあっています。激しい戦国時代の混乱している中を生き抜こうとする、強い意思と知恵を感じさせる本です。(30代男性)
2位.池波正太郎「剣客商売」(13票)
池波正太郎「剣客商売」がおすすめの理由
剣を使えば一流、そして大層な女好きという主人公が悪を成敗するという勧善懲悪的な話ですが、終盤に向うまでの過程が非常に読んでいて楽しいです。例えば、読むまでは想像しにくかった江戸時代の様々な料理が、目に浮かぶかのように美味しく描かれていて、何度か自己流で作って酒のお供にしました。(40代男性)
タイトルから受けるイメージとは裏腹に、ほのぼのとした物語の進行が読んでいて心地よさを感じます。人間の喜怒哀楽の感情を巧みにちりばめているストーリーや、時代の背景を感じさせる表現が独特な世界観を創り上げていると思います。(50代男性)
江戸時代の生活と戦のなくなった時代の武士の生き方を粋に描いている小説です。主人公の秋山小平衛はちょっと女好きであるが憎めない老人で41歳年下の後添えと生活をしています。そんな主人公と正反対とも言える先妻との子大治郎は真面目な剣客で、女剣客の三冬と一緒になります。その4人の個性ある生き方、やり取りがまた面白く、池波さんらしく質素ながらの和の食事が次々に出てきての楽しさもあります。昔の推理小説とも言える剣客商売は飽きのこない小説です。(40代女性)
粋な父親と真面目な息子を中心に描かれた時代劇となっており、何度もドラマ化されている作品なので、読みやすい作品となっています。 また、話の中で登場する料理も美味しそうなものばかりなので、想像する楽しみもあります。(30代男性)
この作品は藤田まことさん主演で何度もドラマ化されているのでご存知かもしれませんがおすすめです。無外流の秋山道場を息子大治郎に譲り隠居した秋山小兵衛を中心に描かれる人情時代劇と言えるでしょうか。親子三代によるほのぼのとしたお話からシリアスな話までたくさんあるのでおすすめです。個人的には大治郎が田沼意次の娘三冬に恋し夫婦になるまでなってからの馴れ初めあたりが好きです。(20代女性)
全ての物語がそうという訳ではないですが、比較的明るめやコミカルなムードのエピソードが多いため、とても取っ付きやすい小説だと思います。登場するキャラクターも、時代劇小説なのに良い意味で「ミーハー」な感じがあって、現代のドラマや漫画に通じた我々にも、非常に楽しみやすい時代小説でおすすめだと思います。(40代女性)
主人公の老剣客秋山小兵衛が実に魅力的だからです。 普段は飄々として後妻のおはるといちゃついているのに、一度剣を抜けば天下無双、というのが格好良い。 小兵衛と対照的な無骨で逞しい息子の大治郎と、ハンサムな女剣士佐々木三冬も素敵です。(30代女性)
池波正太郎が得意とする時代小説の中期作品で、自分はこの本が池波ワールドへの入り口になりました。 忙しくてまとめて本を読む時間がない人でも、一編ずつ読めるので初心者向きでもあります。 鬼平犯科帳など映像化されたものとは違った楽しみがあると思います。(40代男性)
私は他に鬼平犯科帳とあばれ狼しか読んでないのですが、初めて読んだのは、この剣客商売でした。一番、印象的だったのは、ごはんがおいしそう❗ということです。もちろん主人公秋山小兵衛やその息子大治郎も魅力的で、女性剣士佐々木三冬もかっこよくどんどん話にひきこまれ、あっという間に読んでしまいました。(40代女性)
一話一話がちょうど良い長さなので、ちょこちょこ読みやすいです。ぱっと見、そうは見えないのに実はすごく強い。そんな小兵衛と大次郎のやりとりや、色恋の古今の変わらなさとくだらなさ、筋書きの面白さがとても気に入りました。(30代女性)
居合「無外流」の使い手「秋山小兵衛」が主人公の時代小説です。「秋山小兵衛」は、もう隠居の身分ですが、女房はまだ若い「お春」。息子の「大治郎」も「無外流」の使い手。この家族の織りなす人情味あふれる日々と、「剣客」ゆえに事件に巻き込まれてしまう「秋山小兵衛」父子の活躍から目が離せません。(60代女性)
剣客商売は池波先生の代表作です。この小説の面白さは主人公の老剣客・秋山小兵衛がかっこいいことです。 かっこいいと言っても、イケメンだってことではありません。小柄なおじいさんがめちゃめちゃ強いからかっこいいのです。 孫のようなお嫁さんをもらっってしまうおちゃめなところも憎めません。 また、人脈がとても広くて、あちこちに顔が利きます。 身分の高い人(田沼意次とか)から、普通の人まで、わけ隔てなく小兵衛さんの接する性格が人々から深く愛され、そして信頼されているのです。 歳を取っても、こんなに元気に、そして世のためになることができる年寄りになりたいと思わせるのがこの小説の面白さです。(50代女性)
無外流の使い手である老剣士の活躍に疾走感を感じました。剣士を支える妻や息子の存在が印象的でした。当時の江戸の庶民の生活が生き生きと伝わってきました。厳しさのなかにも自由気ままに生きる様子がユーモアたっぷりに描かれています。(30代男性)
1位.池波正太郎「鬼平犯科帳」(15票)
池波正太郎「鬼平犯科帳」がおすすめの理由
鬼平犯科帳は火付盗賊改はもちろん、密偵や盗賊たちなど魅力的な登場人物の物語が毎回毎回面白いのです。 すでに10回以上読み直していますが、いつも新鮮な気持ちで楽しめます。 主人公の長谷川平蔵は理想の上司、こんな上司がいたら、そのために一生懸命働こうと思うのではないかと思います。 池波先生が急逝されたため、絶筆となっていますが、おまさの運命はどうなったのかといつも思います。(50代女性)
とにかくエンターテイメント性が高いことです。時代劇に興味が無い・苦手意識の有る読者でも、ぐいぐいと引き寄せられてしまうストーリーや、味と厚みのあるキャラクター達に夢中にさせられてしまいます。また、比較的会話が多く、お話のリズムがだらけていないので、特別読書好きではなくても、読みやすい文章だと思うところもおすすめです。(40代女性)
時に優しく、時に峻烈に悪を裁く火付盗賊改、長谷川平蔵がとにかく格好良く、ワクワクドキドキしながらその活躍を楽しんでいます。 しかし実はこの本の一番の魅力は美味しそうな料理の数々だと思います。 ファンの方が「2次元メシ」として作中の料理のレシピをネットに掲載しているのをよく見かけます。 鬼平の料理は余程読者を魅了するのでしょう。私もその一人で、ドラマで見る料理より、小説で池波先生のリアルで細かい描写から料理を想像する方が好きです。 具がやけに具体的に書かれている味噌汁、テリの輝きを想像させる川魚の甘炊き、しっとりした卵焼き、鬼平が配下とつついている鴨や鶏の鍋。 どれも食欲を刺激されます。これぞ元祖飯テロといえるでしょう。 この小説から食事のシーンが消えたら、かなり寂しいものになってしまうと思います。 シリーズ一作目の本作とその後の鬼平シリーズは今もなお繰り返し読んで、私を楽しませてくれます。(30代女性)
江戸時代(大飢饉後のインフレした頃に主人公が長官となり)ならでは諍いや上流の方々の悪を懲らしめ戦うのですが、戦いのシーンがとてもかっこいいです。苦しい時期に長官となり様々な事件が起こるのもその時代ならではでとても面白いと感じました。(20代女性)
池波さんの本は全部とは言わないが、かなり読んでいます。真田太平記か鬼平か迷いましたが、やはり面白さでは鬼平だと思います。おまさを初めとする密偵たちのキャラと、食通らしくこの時代のうまそうなものが実に表現豊かに描かれ(梅安もそうですが)、私も下手の横好きでいくつか作ってみました。例えば「白魚と豆腐の小鍋立て」「鴨鍋」などを作り、ぬる燗で一杯やりながら江戸時代にタイムスリップした気分に浸ったりしています。さらに江戸時代の古地図とその地域のgoogle mapをプリントして、これを見比べながら本を読んだり、あるいは本所・深川など鬼平ゆかりの地を歩いて、”五鉄”はここにあったという設定か(実際に墨田区が作った碑もある)、などという楽しみ方のできます。(70代男性)
火付盗賊改方の長官である長谷川平蔵を主人公とする時代小説です。ただの捕物帳ではなく、様々な出来事を描きつつ、義理も人情も備えた人の心を深く描き切った名作です。 映画・テレビ・舞台劇などの原作になっています。主演の長谷川平蔵は、何人もの俳優が演じていますが、それぞれに味のある作品になっています。時代劇好きな方には、ぜひ読んでいただきたい本です。(60代女性)
文体が心地よいです。これが江戸時代の雰囲気なんだなと感じさせてくれます。主人公の鬼平の活躍が気持ち良いのはもちろん、彦十やおまさといった密偵達の活躍も楽しめます。また、料理について細かく描写しているのも魅力があります。読んでいると話の中に引き込まれていく様な、素晴らしい本だと思います。(50代男性)
祖父の本のコレクションにありました。祖父の家に遊びに行った夏休みに何にもすることがなくて、見るともなしにみたところそれまで時代劇も時代小説も興味がなかったのですが読みやすくてしっかり読み込んでしまいました。(50代女性)
江戸時代の庶民や大名や殿様の様子が細かく描かれています。登場人物も魅力的な人が多く、鬼平の立ち振る舞いが粋で素敵です。「上司にこんな人がいたら」とあこがれます。またストーリーに出てくる食事が美味しそうなんです。想像しながら読むと楽しくなります。(40代女性)
過去に犯罪を犯した者だからこそ犯罪に走る人の気持ちがわかるし、当然人情もある。そんな鬼の平蔵がこれでもかと、ビシバシ事件を解決していく様は圧巻。今も昔も人の心はたいして変わっていないし、変わるものではないのだろうとしっかりと思える小説。(30代男性)
悪人を取り締まっていくのも基本的にもちろん面白いのですが、文中の所々に出てくる、江戸の美味しい季節のお料理がたまりません。文中の中だけでも、見た目の美しさや、味がその場にいて一緒に味わってるような、気持ちになれます。(50代女性)
火付盗賊改方の長谷川平蔵を主人公にした捕物帳になっております。江戸の歴史や文化が、この本からは生き生きと伝わってきました。主人公が実在する人物だからこそなのかもしれません。罪を犯した人に対する許しも感じました。(30代男性)
主人公、長谷川平蔵をはじめとした登場人物が皆魅力的です。平蔵の人柄に惚れこんだ部下や仲間たちの活躍は心躍ります。 また取り締まられる側の盗賊の中にも面白い人物が多数登場し、物語を盛り上げます。 惜しむらくは、池波正太郎さんが亡くなってしまったため残念ながら未完であることです。(40代男性)
鬼平犯科帳はドラマ、映画にもなりましたが盗賊改長谷川平蔵は盗人からは怖がられているが義理と人情に厚くて優しい人柄に惹かれ、更に小説だと長谷川平蔵という人物が益々魅力的になり自分だけの長谷川平蔵像も作れるのでお薦めです。また殺しの掟は藤枝梅案は出て来ないですが梅案シリーズを書くのに先駆けとなったといっても過言ではなくこれを読まずして梅案シリーズは語れない。そして藤枝梅案シリーズは池波正太郎先生の最後の作品となり唯一完結出来ないまま絶筆となった作品。悪党を取り締まる鬼平とは違い悪を闇から闇へと葬る今までにない殺しが許される世界に池波正太郎節が炸裂してどんどん暗黒の世界に引きずり込まれて行くスリルはたまらない!また池波正太郎先生が描く女の人は本当にいい女が多い!そこも物語の魅力の1つだと思います。是非読みやすいので時代小説に興味があれば池波正太郎ワールドを堪能してみてください(40代女性)
鬼平こと長谷川平蔵が江戸の犯罪を臨機応変にさばく手腕がたいへん痛快なのだが、時に人情味たっぷりかと思うと次には非情に切り捨てる。それはなぜか、と考えてしまう。人は誰でも善と悪とを心に抱え、どちらかということはないのだろう。人間に対する深い洞察に裏打ちされた、本物の優しさと厳しさに触れることができる時代小説である。(40代女性)
1票入った池波正太郎おすすめ作品も紹介
せっかくなので1票入った池波正太郎さんのおすすめ作品も紹介します。惜しくもランキング入りしませんでしたが、面白い作品ばかりですので、ぜひ読んでみてください。
池波正太郎「あるシネマディクトの旅」
池波正太郎「あるシネマディクトの旅」がおすすめの理由
フランスの田舎の風景や素朴な生活を続ける人々に魅せられてしまった池波正太郎のときめきが伝わってきました。写真を撮ってアルバムに貼り付けていくように、執筆活動を続けることで記憶を本に刻みつけようとしているのかもしれません。(30代男性)
池波正太郎「おもしろくて、ありがた」
池波正太郎「おもしろくて、ありがた」がおすすめの理由
時代小説家としてだけではなく、エッセイストとしても忘れられない作品を残した池波正太郎の魅力が伝わってくる本です。多くの人々と出逢いと別れを繰り返したことによって、人生の味わい深い生き方が見えてきました。(30代男性)
池波正太郎「ドンレミイの雨」
池波正太郎「ドンレミイの雨」がおすすめの理由
池波正太郎の作品の中では珍しい、フランスを舞台にしている小説になります。著者の旅行先で見た風景や出会った人々が目の前に浮かんできました。昔ながらの居酒屋が、今どきのハンバーガーショップになってしまったさみしさも描かれています。(30代男性)
池波正太郎「ル・パスタン」
池波正太郎「ル・パスタン」がおすすめの理由
タイトルの「ル・パスタン」とは、フランス語で楽しみという意味になります。戦時中で食糧不足の時代に食べたおばあちゃんのスープや、初めて映画館で見たロベール・ブレッソンの映画など、著者のささやかな喜びが伝わってきました。(30代男性)
池波正太郎「映画を食べる」
池波正太郎「映画を食べる」がおすすめの理由
池波正太郎が愛した数々の映画の魅力を、映画監督や出演者からではなくグルメの視点から紐解いていくユニークな本です。時代小説の第一人者としてだけではなく、食通としても名高い著者の人となりが伝わってきました。(30代男性)
池波正太郎「英雄にっぽん 小説山中鹿之助」
池波正太郎「英雄にっぽん 小説山中鹿之助」がおすすめの理由
戦国時代から安土桃山時代の混乱の中を駆け抜けていく、ひとりの武将の姿が目の前に浮かんできました。その出自や家柄には不明な点が多く残されているので、著者は想像力豊かにこの本の中で謎解きに挑戦しています。(30代男性)
池波正太郎「応仁の乱」
池波正太郎「応仁の乱」がおすすめの理由
小さな家督相続の争いごとが、いつしか日本全国を巻き込んでいく様子が、上手く描かれています。京都の美しく歴史と風格を感じさせる街並みが、無残にも焼き払われてしまう様子が目の前に浮かんできました。権力闘争の身勝手さについて考えさせられました。(30代男性)
池波正太郎「回想のジャン・ギャバン フランス映画の旅」
池波正太郎「回想のジャン・ギャバン フランス映画の旅」がおすすめの理由
時代小説家として世に出る前に、劇作家として孤軍奮闘していたころの池波正太郎の姿が目の前に浮かんできました。フランスを中心としたヨーロッパ旅行を通して、異なる価値観を受け入れようとする著者の心が伝わってきました。(30代男性)
池波正太郎「蕎麦切りおその」
池波正太郎「蕎麦切りおその」がおすすめの理由
池波さんは鬼平があまりに有名ですが、「女のさが」を描かせても天下一品。この「蕎麦切りおその」は、奇想天外な職人技と、蕎麦しか受け付けないという特異体質を併せ持った、1人の女の半生記です。さすが食に一家言あった池波先生だけに、躍動する蕎麦が、本当に美味しそう。ラストには「そう来たか!」という、どんでん返しが仕掛けてあり、短編とは思えない読み応えです。(「がんこ長屋」収録)(60代女性)
池波正太郎「近藤勇白書」
池波正太郎「近藤勇白書」がおすすめの理由
新選組の局長としての活躍している様子だけではなく、ひとりの人間として悩み苦しんでいる様子も上手く描かれています。時代とともに変わっていく価値観から取り残されてしまった人に向ける、著者の眼差しが印象的でした。(30代男性)
池波正太郎「剣士 伊庭八郎」
池波正太郎「剣士 伊庭八郎」がおすすめの理由
江戸時代の末期から明治時代の夜明け前まで、混乱している時代の中を駆け抜けていく隻腕の剣士の様子が上手く描かれています。世の中の変化から取り残されてしまった人たちに注ぐ、著者の優しい眼差しが印象的でした。(30代男性)
池波正太郎「黒幕」
池波正太郎「黒幕」がおすすめの理由
戦国の世を中心とした短編11の作品。女性でありながら戦国の世で毅然と生き抜く逞しさや強さに感動する猛婦、夫婦の城が良かった。また、時代背景が違う開花散髪どころでは幕末の志士たちの不思議な運命や実直さを感じます。(30代女性)
池波正太郎「殺しの掟」
池波正太郎「殺しの掟」がおすすめの理由
池波小説の「藤枝梅安」に代表されるような、「殺し屋(仕置き人)」の短編シリーズをまとめた一冊なのですが、中でも「梅雨の湯豆腐」では、藤枝梅安に登場する彦次郎の原型?と思われるキャラクターが登場します。もちろん物語も秀逸なのですが、梅安シリーズのファンにはたまらない一作品だと思います。(40代女性)
池波正太郎「獅子」
池波正太郎「獅子」がおすすめの理由
真田幸村の兄の真田信之が90歳を超える長寿だったことは有名だが、その信之が90歳を超えてからの話。信之の藩を守るための秘策はよく練られているが、それを亡き父の昌幸に問うシーンは面白い。最後に予想外の展開が待っているが、読了後の爽快感は格別です。(30代女性)
池波正太郎「酒肴日和: 「そうざい」エッセイ選集」
池波正太郎「酒肴日和: 「そうざい」エッセイ選集」がおすすめの理由
池波正太郎は歴史小説が自分好みなので多数読破しましたが、私生活がわかるエッセイにも興味を持ち、この本を読みました。今どきの新しい食文化とは異なる、昭和の食事とはどのようなものかがよくわかり、私にとっては、あるある、的な内容です。(50代男性)
池波正太郎「真田騒動 恩田木工」
池波正太郎「真田騒動 恩田木工」がおすすめの理由
財政復興のために立ち上がっていく松代藩の家老の様子が上手く描かれています。汚職や横領など不穏な思惑が飛び交う大名家の様子が思い浮かんできます。質素倹約や公明正大を感じさせる政治手腕は、今の時代に求められるのかもしれません。(30代男性)
池波正太郎「人斬り半次郎」
池波正太郎「人斬り半次郎」がおすすめの理由
幕末の人斬りとまで恐れられていた中村半次郎の、意外な素顔が伝わってくる本です。フランス製のオーダーメイドの軍服を愛する様子は、微笑ましいです。時代によって英雄になったり逆賊になったりと、その評価が別れるのも理解できました。(30代男性)
池波正太郎「男のリズム」
池波正太郎「男のリズム」がおすすめの理由
毎日の何気ない生活を楽しく過ごしていこうとする、池波正太郎の姿が目の前に浮かんできました。時代小説家としての仕事に対しても食通としての道楽にも、自分のやるべきことに誇りを持っていることが伝わってくる本です。(30代男性)
池波正太郎「男の作法」
池波正太郎「男の作法」がおすすめの理由
時代小説家としてだけではなく、ひとりの人間としてのマナーやこだわりが伝わってくる本です。時代とともに価値観は変わっていきますが、著者が残そうとしたものはいつまでも多くの人の心に刻み込まれていくはずです。(30代男性)
池波正太郎「男振」
池波正太郎「男振」がおすすめの理由
自身の体のコンプレックスを抱え、不条理な武家社会に翻弄されながらも自分の道を見つけ出し、心ある人々に支えられながら強く生きていく姿に涙が止まりませんでした。この運命は不幸なのか、幸せなのか、切なくも感動的な作品です。(30代女性)
池波正太郎「日曜日の万年筆」
池波正太郎「日曜日の万年筆」がおすすめの理由
時代小説家として大きな成功を収めた池波正太郎の魅力だけではなく、旋盤工として悪戦苦闘する無名の時代の姿も印象的でした。現代社会を生きる人々が見失ってしまった、人間同士の暖かいつながりが伝わってくる本です。(30代男性)
池波正太郎「編笠十兵衛」
池波正太郎「編笠十兵衛」がおすすめの理由
曲がったことは許すことができない、ひとりの剣士の様子が目の前に浮かんできました。元禄時代の浮かれ切った雰囲気の中で、ひとり黙々と修行を続ける姿には鬼気迫るものを感じました。不器用な生きざまに共感できました。(30代男性)
池波正太郎「卜伝最後の旅」
池波正太郎「卜伝最後の旅」がおすすめの理由
戦国時代を駆け抜けていくひとりの剣士の様子が目の前に浮かんできました。何度となく真剣勝負に挑みながらも、刀傷ひとつ受けなかった強さが伝わってきました。敢えて戦わないことで勝負に勝つところも人気の秘密なのかもしれません。(30代男性)
池波正太郎「堀部安兵衛」
池波正太郎「堀部安兵衛」がおすすめの理由
赤穂浪士の47人の中でも人気の高い剣客を描いている本です。吉良邸への討ち入りよりも高田馬場での決闘の方に重さをおいているところが新しいタイプの時代小説です。人の恩を忘れないところは、今の時代に大切なのかもしれません。(30代男性)
池波正太郎「幕末新撰組」
池波正太郎「幕末新撰組」がおすすめの理由
新撰組といえば近藤勇や土方歳三、沖田総司をメインに扱った小説は数多く存在します。この幕末新撰組は永倉新八が主人公として描かれ、一味違った新撰組の姿を読むことが出来ます。幕末を経て、明治維新後の新撰組隊士の姿まで描かれた数少ない作品です。(20代女性)
池波正太郎「夜明けのブランデー」
池波正太郎「夜明けのブランデー」がおすすめの理由
60代として円熟期に入り、ますます魅力を増していく池波正太郎の姿が目の前に浮かんできました。文章に添えられている著者自身によるスケッチが、味わい深いものになっています。昭和の時代を駆け抜けていったほこりが伝わってくる本です。(30代男性)
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