【2019年】重松清おすすめの本ランキングTOP7

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【2019年】重松清おすすめの本ランキングTOP7

重松清さんの作品は、特に目新しい設定でもストーリーでもキャラクターでもなく、どちらかというと、定番を揃えている感じなのですが、やっぱり毎回感動させられ、泣かされる。その上手さと、優しい文章が頭を撫でられ囁枯れているようで、たまらなく好きです。重松清さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.重松清「きみの友だち」

重松清「きみの友だち」がおすすめの理由

足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスの誰とも付き合わなくなりました。友だちとは何かを考える、連作長編です。学校にいたいた!あの子も、この子も、その子も。私はどの子だろう…みんなぼっちという表現がわかりすぎて、唸りました。本当によくわかる。私も学生のときはみんなぼっちだったから。子どもだったけど、女子の戦争もあった。あの頃にこの本を読んでいたらどうなっていたかなぁと思いました。小さな囲みに憧れながら、やっぱり私はみんなぼっちのままだけど、何か違った自分にはなれていたかもしれない、なんて。第1章はぼろぼろ泣きました。由香ちゃんが愛おしすぎて。小学生や中学生の背丈に合った文章というか、精神の未熟さが言葉遣いや文章の流れに出ていて、とても良かったです。友だちっていいものだなと心が温かくなる作品です。

 

 

第6位.重松清「青い鳥」

重松清「青い鳥」がおすすめの理由

中学校の国語教師の話。教員なのに吃音症で、タ行、カ行、濁音で始まる音はつっかえてしまい、うまく話せない。そんな村内先生の話がオムニバス形式でいくつも展開されます。登場する生徒たちは何かしら問題を抱えています。そして話は全て先生ではなく、生徒の視点で語られるので、村内先生の内面は直接にはわかりません。村内先生は大切なことしか喋りません。ひとりぼっちの子のそばにいて、その子に間に合ってよかったと言ってくれる。様々な傷を抱えた多感な思春期の中学生たちのそばにいる。その子の家庭環境や考え方、感じ方などをさりげなくリサーチしていたり、悩んでいる背中をそっと優しく押してくれるような言葉をかけてくれる。そんな先生に自分も出会いたかった。そう思うくらい良い作品でした。現代社会には村内先生のような存在が求められる気がしました。

 

 

第5位.重松清「流星ワゴン」

重松清「流星ワゴン」がおすすめの理由

生きていれば後悔という念は避けて通れなくて、あの時に戻れたらということを考えてしまうこともあって、私は今はそういうあの時に戻りたいとは思うことはなくなったけれど、あの時の選択が違ったらどうなっていたのかと考える瞬間はあって、でもきっとどこかに戻ってやり直せたとしても、進んでいく人間が自分である限り、結局は同じところにたどり着くんだろうとも思いました。要は、してしまった後悔を、その先にどう活かしていくのかという話です。時間を戻すことは叶わないけれど、一つ一つの選択の積み重ねの先に待つ、未来のことを思うその意識があれば、自ずとこれからの生き方は変わっていくのではないかと、そういう小説だと思いました。ファンタジーだけど、現実と繋がっていて、500ページ弱くらいはありますが、読みやすいのであっという間に読み終わってしまいました。

 

 

第4位.重松清「その日のまえに」

重松清「その日のまえに」がおすすめの理由

4つの短編が収録されていますが、全て人の生死が関わっています。それも全部が病気。余命告知をされた人の気持ちは理解できるはずもないから軽々しくは書けないけれど、大事な人を亡くした経験はあるので、そちら側の気持ちは解る。そういう人は日々出会う人の中にもたくさんいて、みんなそれぞれ深い悲しみを抱いていたり、後悔の念を持っていたりする。突然であれ、猶予があった状態であれ、大事な人を送り出したあと、何一つ後悔の残らない人はいないと思います。少なからず、あの時ああしてれば良かったとか思うだろうし、もっと重くなれば、自分のせいでと責める人もしるかもしれません。正解がないから、悩むし苦しむ。送る側、送り出される側の苦悩や葛藤、悲しみ、痛み、そして強さ。それらが詰まった物語の集まりに、思わず涙が溢れました。1日1日、今を大事にしていこうと、悲しいけれど、前向きになれました。

 

 

第3位.重松清「きよしこ」

重松清「きよしこ」がおすすめの理由

キヨシ少年の、口に出しては言えない悩みや心の葛藤が痛いくらいに伝わってきました。吃音だから、言いたくても話したくても、思っていることが言えない、自己紹介をするときに自分の名前でどもってしまう。それなのに、父親の転勤で転校を繰り返し、自己紹介で失敗して笑われてしまう。たくさんの悩みや葛藤を経験しながら、少年から青年へと大人になっていくキヨシ。とてもはがゆくもあり、たくましくも感じました。吃音矯正の教室で出会ったイジワルばかりしてくる男の子と、少しずつ心が通い始める場面はとても印象的でした。思ったことを遠慮せずに口に出して言う、中学の友達ゲルマも私は好きです。とても優しくて心に残る本当に出会えました。誰もが何かしらのコンプレックスを抱えて生きていると思う。そんな中でみんな何か気づけたらいい。みんな違ってみんないい。作者の文体は優しく温かく、安心感を感じます。

 

 

第2位.重松清「卒業」

重松清「卒業」がおすすめの理由

卒業というから学校関係の話になるのかなと思いきや、死の間際の父親と息子、自殺した友人の娘との対話など、わりと死がメインの短編集でした。語り手から死にゆく人への思いが綴られる場面が多く、あざといほど感動してしまいます。泣けます。様々な意味合いの卒業が書かれていて、要所要所で読者の涙腺を緩ませてくれます。父との死別、母との死別、親友との死別をキーにして、それをどう受け止めて、乗り越えて行くか、各章の語り手たちのそれぞれの卒業が意味深いです。いつか訪れる大切な人との別れのときに、少しでも後悔が少なくなるように生きていきたいとしみじみ思いました。こうしたエンディングは好き嫌いが別れそうですが、それを上回るような“地に足のついた”作風に関心してしまいました。重松清さんの面目躍如といった作品でしょう。卒業とは何かを許せるよう成長することなのかなと思いました。

 

 

第1位.重松清「とんび」

重松清「とんび」がおすすめの理由

最後で泣く、のではなく、所々でボロボロ泣きました。驚くほど、どのページにも愛がある物語です。家族のいないものがやっと家族を築けた幸せと、思い通りにはいかない人生と。不器用な男親のヤスさんにハラハラしながらも、周りで温かく見守る純家族の優しさに涙なしでは読めませんでした。同じ境遇で育ったり、また図らずも自分の子供をそういう境遇においてしまったとしたら、とても辛くて読み続けられないのではないかと思いました。思っていることと別の態度をとってしまう不器用さって誰も全く得しないということ、強く言いたくなります。愛情表現が下手でも、それを理解してくれる周りの人の温かさもまた素敵です。人との繋がりの大切さを強く感じました。自分が息子だと思う方、息子と呼べる人がいる方には絶対におすすめです。あったかい気持ちになれる一冊。