青柳碧人おすすめの本ランキングTOP7
ちょっと変わった人を主人公にしたミステリーを書くのが得意な作家さんです。妖怪ものから大学でのお話やお仕事小説のようなものまでミステリーを絡めたお話は一気に読めてしまうほどお話の運び方が上手だと思います。特に妖怪に関する事件を解決するお話がお気に入りで、全国の妖怪話に絡めて続編が出ないかと期待しています。青柳碧人さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。
第7位.青柳碧人「ウサギの天使が読んでいる ほしがり探偵ユリオ」
青柳碧人「ウサギの天使が読んでいる ほしがり探偵ユリオ」がおすすめの理由
ガラクタと呼ばれるお宝を引き取り欲しい人へ売る商売をしている兄とパワハラで会社を辞めさせられた妹が兄の仕事を手伝うようになります。お宝の回収作業へ赴くと必ず事件に遭遇してしまう兄ですが、見事に解決してしまう爽快ミステリーといった感じです。事件も身元不明ゾンビの死体、ゴミ屋敷、看板の別荘など5編が収録されている短編集のようなものです。シリーズものですが個々で読んでも分かりやすいし面白いです、第一巻なので少し説明部分もありますが今後の展開に期待できそうです。お宝がマニアックなので知識欲がある人には興味を持ってもらえると思います。妹は一度社会に出ているので常識人でしっかり者ですが、兄の方はお宝には目がなく礼儀知らずで傍若無人の天然さんです。それでも何だか憎めないキャラでお仕事をした人にはお世話になったと言われています。凹凸コンビな兄妹の掛け合いも面白いのでミステリー以外でも楽しめます。
第6位.青柳碧人「へんたて 幹館大学ヘンな建物研究会」
青柳碧人「へんたて 幹館大学ヘンな建物研究会」がおすすめの理由
大学のへんな建物を研究する会に入会した新入生亜可美は個性的な先輩たちに囲まれて楽しく変な建物を見学していきます。新歓合宿では扉が12枚ある離れを持った老舗旅館に行ったり、高さ100メートルのエレベーター式マンションや、客室に回転寿司が流れるホテル、城跡に残された謎のスペースなど面白いものばかり登場します。何故か見に行く物件はいわくつきのものばかりなのがミステリーっぽくてワクワクしてきます。研究会の皆で謎を解き明かしていきます、ほのぼの感があるので軽い感じで読む事ができます。そして主人公たちが大学生なので恋愛模様も描かれていますが、ちょっとリアルな感じのようですね。登場人物たちのキャラが濃いというか変なので建物も人物も変だらけな感じでしたね。青春とミステリーとへんな建物のミックスを軽い感じでサクっと読める作品です。スキマ時間に読めるので、ちょっとした時間潰しに読んでみては如何でしょうか。
第5位.青柳碧人「玩具都市弁護士」
青柳碧人「玩具都市弁護士」がおすすめの理由
まるで異世界に迷い込んだようなファンタジー感がある世界で裁判という超現実的なお話が書かれています。知能と感情を持った玩具が生み出されて四十年が経ち、街は捨てられた玩具と落ちぶれた人間が集まって出来ていました。その街のキッチン玩具団はブタの貯金箱型密室で矢に射られ機能停止した事件の容疑者でコルク抜きビリーの弁護を街に住むパン屋兼弁護士のベイカーに依頼してきた。玩具が人間と同じように志向を持って動いているのは面白く、玩具独自のトリックなどがあって発症力が素晴らしいと思いました。行方不明の父を探しに来た少女も加わり、お話はさらなる物語も進んでいき謎を残しているので続巻に期待出来ます。登場人物は玩具なのでカタカナ表記が多く、登場する数も多いので少し大変かも知れませんが世界が広がる感じがして読み応えはありました。全部で4編収録されていますのでトリックを見破ったり法定シーンなどを楽しんで欲しいです。
第4位.青柳碧人「綾志別町役場妖怪課 すべては雪の夜のこと」
青柳碧人「綾志別町役場妖怪課 すべては雪の夜のこと」がおすすめの理由
妖怪を市役所で守るお話のシリーズ2作目です、そして最終巻となります。主人公の宵原は自治体アシストの場所を北海道に移して相変わらず妖怪絡みの事件解決に励んでしました。そんな彼を追って朧月市で恋人になったゆいがやってきましたが、朧月市を出るときに記憶を消されているので二人は何だかよそよそしい感じなのが切なかったです。そんな中、妖怪総動が縦続きに起こり、ゆいが襲われたり伊里菜が付け回されたりと怪しい動きが出始めます。植物の妖怪が出てきて実を食べると頭が二つになったり、ゆいも双頭になった時はどうなるのか心配でもあり笑えもしました。事件はロシアのロマノフ王朝を巻き込んだ壮大なお話にまで発展し国の陰謀が暴かれてしまいます。妖怪も色々なタイプがいて楽しかったですが、ロシアの陰謀とか佐那が黒服に連れて行かれるとか解決出来るのか心配です。主人公の今後のお仕事も心配だし、ゆいとの関係もどうなるんだろうと色々と話題てんこ盛りのお話になっています。
第3位.青柳碧人「判決はCMのあとでストロベリー・マーキュリー殺人事件」
青柳碧人「判決はCMのあとでストロベリー・マーキュリー殺人事件」がおすすめの理由
題名の通りちょっと軽い感じのお話です。裁判がテレビで中継されるようになり、裁判員出身のアイドルグループも出来て大人気となっている、その名も「CSB法廷8」とギャグ混じりなのが笑えます。主人公は裁判官に選ばれた普通の会社員で、参加する裁判に憧れのCSB法廷8も参加するとなって舞い上がっていました。裁判は人気バンドが関わった裁判で本格的な法廷でのやり取りは面白かったし、裁判員制度についても考えるきっかけになりました。主人公は憲法を持ち出して人間味溢れる力説をしていて現実もこうなれば良いのになって思ってしまいます。そして主人公は彼女がいるのに憧れのアイドルとも仲良くしているので男性にとっては夢のような恋愛話だったんではないでしょうか。法廷での謎解きはミステリーで良かったけど、それをエンタメショーにしてしまっているのが意見の分かれる所ですね。コメディ色が濃いので楽しく笑いたい人におすすめです。
第2位.青柳碧人「晴れ時々、食品サンプル ほしがり探偵ユリオ」
青柳碧人「晴れ時々、食品サンプル ほしがり探偵ユリオ」がおすすめの理由
シリーズの第2作目です、ショッピングサイトを経営する兄ユリオと失業した妹が、がらくたと呼ばれるマニアックなお宝を引き取り販売しています。そんな品物を回収している時に事件が起こって、観察眼の鋭い兄ユリオが見事に事件を解決していくお話です。ユリオがマニアックな物ばかりを欲しがっているのが特徴で需要って何処にでもあるんだなぁと感心させられます。そんな謎解きが5編収録されています、何処から読んでも楽しめるようになっていますので第2巻から読んでも違和感がありません。題名のお話は、食品サンプルのコレクターの告別式に事件が起こりますが独特なお話で発想力が素晴らしいと思いました。食品サンプルの世界も色々でシリコンやらウレタン、蠟で作ったものとか違いがある事が分かって面白かったです。事件を起こした人の気持ちも分かるしミステリーとしても十分に楽しめるのでテレビドラマ化したら面白いと思いました。
第1位.青柳碧人「朧月市役所妖怪課 河童コロッケ」
青柳碧人「朧月市役所妖怪課 河童コロッケ」がおすすめの理由
妖怪シリーズの第一巻です、妖怪たちを封じ込めるために作られた自治体で働く事になった新人公務員の活躍を描いています。主人公は亡き父の意思を受け継いで公務員になり、自治体アシスタントとして朧月市役所妖怪課に配属されます。町に現れる妖怪と市民とのトラブルを解決するのがお仕事で共存していくために働きます。妖怪を退治するのではなく穏便に事を済ませ、最悪でも封印をするだけと妖怪を大事にしているのが良いなって思いました。古き良き田舎の風景が和ませてくれるし、出て来る妖怪も色々で面白いし、敵対する民間団体も出てきて波乱の予感もします。住んでいる所に早速長屋歪と言う妖怪がいたり、脱皮する鎌首さんと言う妖怪がいたり妖怪が出没した情報を聞いて駆けつける姿が緊張感があってカッコ良かったです。同じ課の職員もみんな特殊能力があり、主人公も力を持っているので少しだけヒーロー感もあります。最後に妖怪を退治しようとする団体との対決を期待させて終わるのでシリーズ全巻読んで欲しいです。