【2019年】レフ・トルストイおすすめの本ランキングTOP7

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【2019年】レフ・トルストイおすすめの本ランキングTOP7

言わずと知れたロシアの文豪トルストイです。トルストイの作品は晩年に行くほどロシア正教を印象的に持ち出し、キリスト教の教えとロシア人の素朴な生活が垣間見るこができます。素朴の生活の中にこそ確かな人の善意があり、宗教的な価値観を混ぜ合わせ人とはどのようにして生きるべきか、信頼と愛情とは何かに対する確かな答えの一つが出てくる作品を多く作り出しています。人生に悩んだ際に、読んでほしい作家の一人です。レフ・トルストイさんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.レフ・トルストイ「イワン・イリッチの死」

レフ・トルストイ「イワン・イリッチの死」がおすすめの理由

トルストイの作品の中でもリアリストな視点で描かれている作品です。死につかずくトルストイの考え方、それまでの生き方を振り返っている作品だと思います。イワン・イリッチと言う一人の官吏が重いの病を患い、それまで築いてきた立場やせいをだして行ってきた家の装飾などの見栄を無意味に感じ、虚無感から死を受け入れることが話の軸となっています。裁判所の判事となり、確かな地位を築き屋敷に高価な装飾を施し、見栄に精をだす生活を送っていたときに病にかかります。病にかかってからは、人を見る目が変わり誰もが自分の椅子を狙っている様に見える、妻がやさしく看病していてもそれが連れ添って作り上げた偽善に見える。病になると人は周りに対し疑って見え始め、それがエスカレートしていく。前半は彼が判事としての地位を築くまでの話しで、いかにして彼の生活観が出来上がり見栄に対して執着していくかが描かれ、後半に入るとイワン・イリッチの視点で人が全て偽善に見え虚無の世界に陥っていきます。病にならずとも、年とともに死に向かっていく人にはこのように見えるのだと思います。最後には”死は、死はどこにいる”自ら呼び死を受け入れ、人間の生活として見栄で出来上がっている生活が虚無にまみれて死んだ後には無意味になるかを分かりやすく表しています。いくつの人が読んでも考えさせられる作品ですが40代以上の人にぜひ読んでもらい、死生観に対して恐れを抱かず、小さく平凡な生活に意味を感じ幸福を覚えてもらいたい作品です。

 

 

第6位.レフ・トルストイ「クロイツェル・ソナタ」

レフ・トルストイ「クロイツェル・ソナタ」がおすすめの理由

トルストイ後年の作品の一つで、人間における男女間の愛とは何かを問う作品です。列車の中で結婚観について老若男女が論争を行っていたところに、けたましい顔つきで初老の男性が入ってきたことで、論争が男の告白へと変わっていきます。惰性に溺れ買った女相手に放蕩にふけっている男が、放蕩を捨てまっとうな家庭を築こうとし、良き妻と子を求め家庭を持とうとします。しかし、妻に求めたものも買った女に求めたものと一緒であって裕福な家庭になりますが、精神的には貧しくなっていきます。ある時、妻がお客の男と共通の趣味であるピアノを弾いているところを見て、まだ二人が初々しかったことの表情が男に向けられていることに嫉妬し、妻を刺殺してしまいます。
男の告白に始まって、人間における愛情とは何かが作品の冒頭から問われています。トルストイ自体の結婚観、男女間の愛に関する考え方の表れで、人間は動物的なものであってはならず、道徳的であって、その間に肉欲的なものなどあってはならないというトルストイの回答が描かれている作品です。女性の男女間においての権利に関しても問われている作品なので、いつの時代に読んでも良い作品ですが、女性の社会進出がうたわれている今こそ読んで考えることが必要だと思います。

 

 

第5位.レフ・トルストイ「神の国は汝らのうちにあり」

レフ・トルストイ「神の国は汝らのうちにあり」がおすすめの理由

聖書の一説に”あなたの頬を打つ者には、もう一方の頬をも向けなさい”とありますが、その一説をトルストイの説き方で示しています。復讐のためには暴力を使ってはならず、防衛のためにも暴力を使ってはならない、いかなる時も非抵抗主義でいることが重要で、それがキリスト教の本来の根底であると答えている本です。当時のロシア政府から発禁命令を出された書であって、現代においてもさまざまな人に影響を与えるものとなっています。神秘主義的なものではなく現実的なものの見方として非暴力を訴え、19世紀の革命に向かっていくロシアにおいて、暴力における革命の後には暴力による弾圧しかないことがはっきりと理解でき作品となっています。ガンジーなどの世界中の活動家に対して影響を与えた本書は、スマホなどが普及し直接的なコミュニケーションが薄れていると言われている現代において、いじめや暴力に対す戒めを与えてくれるので若い人にこそ読んでいただきたい一冊となっています。

 

 

第4位.レフ・トルストイ「イワンのばか」

レフ・トルストイ「イワンのばか」がおすすめの理由

タイトルだけは知っている人が多い作品ではないでしょうか。トルストイの作品の中には、宗教的な価値観と無抵抗主義的における勝利が色濃く描かれていますが、この作品も宗教観こそ出てはいますが少し変わった作品です。当時の階級制の社会と働いている様に見えているだけの人々に対する単純でストレートな批判が込められており、賢く振る舞ったりせず素直に実直に生き、見える形での労働を問い答えてくれる作品となっています。トルストイ自身も派手な生活を好まず、質素に暮らし庭園などの手入れも自分自身で行っていたなど、作者の生活感を分かりやすく表れています。イワンには上に二人の兄がおり、それぞれ権力欲と金銭欲に囚われ、小悪魔にそそのかされることで破滅していきます。小悪魔ではイワンには太刀打ちできず、老悪魔が出てきて頭で働く方が賢いと、イワンとイワンの国の国民に説き始めます。しかし、イワンの国の国民もばかで頭で稼ぐとは何なのかが理解できず、老悪魔は疲れ果て階段から落ち穴が地面に空いたところで話しが終わります。ここで言う、兄弟二人はそのままの意味ですが、老悪魔は自分達で稼ぐことはせず特権階級と言う何でもないものに寄生して搾取している、貴族などのことを表しています。神様とともにあり、手で稼ぐことがいかに素晴らしいことか、見栄を張らず質素に生活する、欲を出さず実直を重んじるトルストイらしい作品です。

 

 

第3位.レフ・トルストイ「人にはどれほどの土地がいるのか(民話)」

レフ・トルストイ「人にはどれほどの土地がいるのか(民話)」がおすすめの理由

人の欲を満たすための行動がいかに際限がなく、無意味であるかがタイトルからも出ている作品です。タイトルで表しているのは、人の一生において、生きている間は家一軒ほどの土地がいるかもしれないが、死んだらその人が頭の先から足の先まで入る広さの土地しかいらないということです。死人にとってはそれで十分ですが、生きている人にはそれだけでは足りません。しかし、そのような単純な揚げ足とりなことを言っているのではなく、人としての欲を満たしていては、惰性に駆られ自ら死を呼び寄せてしまいます。作中でも、百姓であるパホームが広い土地を求めてパシキール人のもとまで行き、歩いた地点に印を付けその範囲があなたの土地だという取引をして歩き疲れて自ら命を落とします。欲望を求めて生きることの愚直さを率直に表現している作品で、人間が働いている意味とは何なのかを考えさせてくれます。

 

 

第2位.レフ・トルストイ「火を粗末にすると消せなくなる(民話)」

レフ・トルストイ「火を粗末にすると消せなくなる(民話)」がおすすめの理由

タイトルの通り、ささいなところから争いやいざこざに発展していき、落としどころを考えないと取り返しのつかないことになっていく、そんな話しとなっています。農民の生活の実態をよく把握しているトルストイだからこそ書くことのできた作品です。主人公の父親の時代は隣同士仲良く生活していましたが、主人公の代に入ると些細なことで済むはずの出来事が大きな事として発展していき、最終的には隣人が主人公の家に火をつけ村一つが焼け消えてしまう出来事になります。タイトルの言葉は物語のこの部分から来ており、悪をなくすには愛にほかならず、人の中から悪を取り除くには愛に他ならないキリストの教えを端的に表しています。口は禍の元と言いますから、発言する際もその人がどの様に捉えるかを考え、火を起こさない生き方を学ぶことがでる小説です

 

 

第1位.レフ・トルストイ「人はなんで生きるか(民話)」

レフ・トルストイ「人はなんで生きるか(民話)」がおすすめの理由

作中で”親がいなくとも子はそだつ、が、神がいなくては生きてゆけぬ”と言う言葉が出てきますが、トルストイの思想の一つを表している作品となっています。後年に行くにつれて宗教観を強く押し出し、原点に立ち返り無駄な解釈をせず、ただ神を忘れずに生きている人たちの善意が最大限に表現されています。ミハイルと言う天使が神様の命令に背き、翼が取れ地上に落とされてしまい、”人間の中にあるものは何か、人間に与えられていないものは何か、人間はなんで生きるのか”を学ぶために地上で生活をします。
そして、いくつかの出来事を経てミハイルは神様から言われた言葉の全てを悟ります。人の中には愛があって愛は神様である、人と人との結びつきの中でこそ営みが行われ、人は一人ではなくいくつかの人々との集まりがあって生きていける。説法の様な難しい話ではなく読みやすい話となっています。人が生きていくためには、他人を愛することだというキリスト教だけではなく、すべての人が学ぶことがで心の中に残る作品だと思います。

 

 

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